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進学先は異世界でした ~俺の異世界学園生活記  作者: 於田縫紀
#12 次の活動は何ですか 

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§72 探索・開始

 階段は結構長かった。

 踊り場の数と段数から数えて、もう四階分は下ったろう。


「思った以上に下に行くんですね」

「もうすぐなのだ」


 アル、大丈夫かな。

 階段を降りるのはともかく、帰りに登る方が心配だ。

 まあ学校の敷地内だから何とでもなるけれど。

 最悪アン先輩かラインマインに担ぎ出してもらうまでだし。


 更に一階分降りてやっと水平な廊下になった。

 床が小砂利を敷き詰めたものにかわった。

 壁は板壁のままだ。

 照明は全く無いけれど回りはしっかり明るい。

 アン先輩が灯火魔法を使っているためだ。


 逆に言うと解除魔法を使えて灯火魔法を使えないとここに来ることは出来ない。

 それっとほとんど閉鎖されていると同義語じゃないかな。

 アン先輩の魔法や魔力は別格クラスだし魔力照明なんて普通持っていないし。


「さて、もうすぐ遺跡部分に入るのだ。足下注意なのだ」


 小砂利の部分が土に変わった直後。

 前方が一気に明るくなった。

 そして角を曲がった先で外が見えた。

 少なくとも外としか言い様の無い場所が。


「足場が悪いからゆっくり歩くのだ」


 外に出る。

 巨大な穴の底という感じの場所だ。

 穴の深さは建物の四~五階建てくらい

 広さは……少なくとも教室が十個以上は入りそうだ。

 グラウンド全体よりは小さいけれど。


「この穴は何なんだろう」

「それは私もよく知らないのだ。場所そのものは学校の北側の林の中、でも木々や草等が邪魔して校舎から確認する事は出来ないのだ」


 確かにこれは何かありそうな穴だ。

 少なくとも自然の物では無い。

 それに。


「よく見ると土や砂も変な部分がある。少し透明で固い普通は無い石が多い」

 アルがそんな事を言う。

 言われてみるとその通りだ。

 黒っぽい光沢のある石がかなりの量混じっている。

 これは黒曜石ではなく、ガラス質の砂。

 そういう事は……


「かなりの高温に曝された痕跡という事か」

「おそらくその通りなのだ。でもそれが何を意味しているのかはわからないのだ」

「人体に影響は無いよな」

 一瞬放射線とかそういった物を気にしてしまう。


「それは大丈夫。毒、それ以外の未解明な物を含め魔法でわかる」

 これはメル。

 便利だな、魔法って。


「ここに何か落ちているか見ていけばいいのかしら?」

「いや、ただ落ちているだけのものは一通り確認されていると思うのだ。だから土の様子を見て、周りと様子が違う場所を探して掘ってみるのだ」


 うーむ。

 金属探知機でもあればもう少し効率がいいんだろうなあ。

 ただ残念ながら金属探知機の実作が出来るような知識は俺には無い。

 何か使えそうな魔法は無いだろうか。

 物探しの魔法は対象物が何かをわかっていないと出来ない。


 取り敢えず目視で探してみて、駄目なら魔法を使う方法を考えよう。

 そう思って、まずは土の様子が違うところを探して歩き始める。

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