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進学先は異世界でした ~俺の異世界学園生活記  作者: 於田縫紀
#11 アムの街に立ち寄ります

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61/216

§61 アムの街へ立ち寄り計画

 外が暗くなってからも明かりがあるというのは便利だ。

 おかげでたっぷり時間を使って荷造りが終了した。


 とにかくザックの空いている場所に詰め込むだけ詰め込んだ感じだ。

 ラインマインやヘラ、メルのザックが目一杯膨れ上がっているのは予想通り。

 でも何故かアン先輩や俺のザックまで大きくなっているような。

 アルのザックまで微妙に変化しているような気もする。

 追及するのも野暮なので放っておくけれど。


 そんな訳で夜遅く就寝。

 何とか無事問題無く起床。

 顔を洗って着替えて食事をすると、もうシルダとお別れだ。

 思った以上に重くなっている荷物を背負って港へ出発。


「これでサカイからカウフォードまで歩くのはちょっと辛いですわ」

「同意」


 ヘラとメルがそんな事を言っている。

 俺も結構辛い。

 きっと俺自身の荷物より、他の誰かの物の方が多く入っている。

 かといってそれを戻すのも可哀想だ。

 強靱種の二人以外は体力的に目一杯という感じ。

 そしてラインマインとアン先輩は特大アタックザックの両横に袋をつけてまで容量稼いでいる状態だから。


 何か適当な魔法は無いかな。

 筋力一時増強は持久力が犠牲になるし対象が単独だから駄目。

 重力低減はレベル高すぎて杖に込めた魔力程度では無理。

 異空間系も同様。

 疲労低減を持続効果付きでかけるのがやっとかな。


 でも疲労低減の持続効果付き魔法の効果は最大で半刻(30分)

 だから六回かける必要があるのか。

 一刻毎にアン先輩に杖を充填してもらうのは流石に申し訳無い。

 そんな事を考えているうちに港に着いてしまった。

 ちなみに行きと同じ船だ。


 この船については博物館で色々説明があった。

 だからこの船が普通の大壱規格の船とどう違うかがわかる。

 本来なら川船の規格船は浅い川でも通れるように底が平たい。

 でもこの船は底がV字状になっていて、Vの内側には魔力推進機関が入っている。

 甲板前部にある伝達装置に魔力を軽く加えると、推進機関に魔力が伝わり、推進機関が後方へ水を押し出して進み出すらしい。

 また姿勢安定制御等も魔力で自動的に行っている。

 これらにより航海不能とされている外洋での運用もある程度可能との事。


 ただこの装置そのものは他世界からもたらされたもので複製できないらしい。

 よって同型船は無くこの一隻のみ。

 船が古くなれば船体だけ新造して装置を移植する。

 ちなみに今の船は三代目だそうだ。

 そんな事を考えながら乗船。


「ところでアムで半日近くあるけれどどうする?アルやメルや私は実家に顔を出すとして、アン先輩やヘラ、ホクトは何か宛てがある?」


「残念ながら何も無いですわ。アムは不案内ですし」

「同じく」

「なのだ」

 俺を含む三人の返答。

 シルダのことで頭がいっぱいだったので、アムのことまで考えていなかった。


「ならうちに来ない。どうせここで昼食や夕食を食べるんだし。アルやメルも後にうち集合で。港からも近いし便利だよ」


「そうだな」

 アルが頷く。

「アムはあまり観光向きじゃない。図書館も小さいし商店も地元の人相手で街中に点在している感じだ。基本的にはステルダ地域の官庁街だし。強いて言えばラインマインのところの店が観光向きだな。港からも近いし地元の商品も色々揃っている」


「パンの種類も大分増えたみたいだよ」

「行くのだ!」

 先輩、あっさりそう決定。


「でもお邪魔じゃ無いかしら」

「全然問題無いよ」

 ならその言葉に甘えさせて貰おう。

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