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進学先は異世界でした ~俺の異世界学園生活記  作者: 於田縫紀
#10 魔法の街シルダ(2)

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60/216

§60 俺、魔法を使う

「なら試してみます。消化促進プラス糖分脂肪吸収抑制排出!」

 ちなみに効果範囲指定可能なので俺達三人が入るように調整。

 この辺はレマノの知識のままやるだけだ。

 そして効果は。


「お、腹が減ってきたのだ」

「本当だ」

 俺も一気に空腹になった。

 成功らしい。


「凄いなホクト、本当に魔法も使えるんだ」

 アルにそう言われるとちょっと申し訳無い気分になる。


「魔具屋で言われた通りさ。やり方はわかるんだけれど魔力が無い。だからアン先輩に魔力を充填して貰わないと使えないんだ」


「でもその魔法、普通の魔法じゃ無い」

 メルがそう指摘。

 そうなのか。

 レマノの知識にあったから、てっきり普通の魔法だとばかり思っていた。

 一方アン先輩はニヤニヤ顔だ。


「ホクトの魔法が誰の魔法か、今のでよーくわかったのだ」

 そう言えばアン先輩、レマノのことを姉と呼ぶ位親しいんだった。

 まずいかな。


「ただ基本は対人治療魔法の変形だから、メルも憶えようと思えば憶えられる筈なのだ。あと魔力使用量は標準魔法(レベル1)程度だからアルも慣れれば憶えられるのだ」


「本当か」

 アル、真面目な顔でそう聞かないでくれ。


 アン先輩はにやにや笑いのまま続ける。

「その魔法を開発した本人を知っているのだ。開発理由も簡単なのだ。本人は今でこそスマートだが昔は太めでその事を気にしていたのだ。それで……」


 一気に寒さを感じた。

 急に現れた白いキラキラは空気が急冷されて出てきた氷の粒。

 これは、まさか……


「本人がそれ以上言うなと言っているようなのでここまでなのだ。ただ魔法そのものは後でホクトに教わればいいのだ」


 レマノが冷却魔法で警告した模様だ。

 そう言えば前も爆発音で警告されたような。

 相変わらず距離その他完全無視で洒落にならない。


「まあそんな訳で、取り敢えず夕食の時間なのだ」

 そんな訳でその話はひとまず終わり、食堂へ行く事になった。


 ◇◇◇


 夕食はビーフシチューで結構美味しかった。

 そして部屋へ帰ってきて、別の問題に気づいた。


「随分荷物が増えたよね、私達」


 俺は中では一番少ない。

 杖と魔力ライトと本三冊。

 魔具屋で買った材料類は着替えと一緒に仕舞える程度の量だ。


 アルは他と比べると少ないけれど自分で背負うには少々きつい。

 図書館で買った本がずっしりと重いからだ。


 アン先輩は薄い本が入った箱と魔法杖。

 白衣は着替えと一緒に入る程度で、他にアルの本を代わりに持っている。

 まあ重いけれどザックが大きいし、強靱種だからこれくらいは大丈夫だ。


 問題は他の女性陣。

 衣服やアクセサリーが随分と増えている。


「包装を外して少しでも小さくなるよう荷造りしないとね」

「港からカウフォードまでが辛そうですわ」

「買いすぎて反省している。後悔はしていない」


 そんな感じで怪しい魔法の話は取り敢えず出なかった。

 俺的にはちょっと安心。

 ただ女性陣の荷造りが結構大変な模様だ。

 どうなることやら。

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