表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/163

捕まった春壱

32


その頃、剣道部の部長に備品の買い出しを頼まれ、俺はあいつらと同じ駅にいた。


斎藤部長、急に行けなくなったって……何も今日俺に頼まなくても……。そう言っても仕方ない。誰にもみつからず武道具屋に行くしかない!と、思っていたら、

「あー!春壱君!」

やっぱりと言うべきか……演劇部の部長にみつかった。


「待った。逃げるな!」

「うげっ!」

俺は逃げようと走り出そうとするが、すかさず部長後ろからつかまえられ、思わず変な声が出てしまった。それにしても、部長1人だ。俺の考え過ぎか……?ここで会ったのは偶然で、今日は部長さんのプライベート?…………そんな訳あるか!


「春壱君、どうしてここに?はは~ん。やっぱりあの二人が気になるんじゃない!」

部長さんは俺に肩を寄せて来た。

「ち、違いますよ!部長に買い物頼まれて……」

「知ってる。斎藤が紐と油買って来るように頼んだんだよね?」

え…………は?何で知って……

「ごめんね。私達そうゆう仲だから。」

「えー!!マジですか!?」

部長さんは慌てて口に人差し指を立てた。

「あ、一応、みんなに内緒って事で。」


思わぬ所で思わぬ事を聞いてしまった……あの、ゴリラみたいな斎藤部長が演劇部の美人部長と……?わかんねぇ……

「じゃ、今から映画館行こうか。」

「はぁ?行かないですよ!」

今行けば確実にあいつらに鉢合わせするだろう。

「俺は武道具屋行きますから。」

「大丈夫大丈夫。備品なんて買って帰らなくても怒られないから。」


すると、部長の携帯が鳴る。部長は俺の服をつかんだまま電話に出る。

「はい。こちら第2ポイント、予定通り春壱と合流。そっちはどう?予定通り映画館で確認ね!了解!」

予定通り……?俺、待ち伏せされてた?

「そう。じゃあ、春壱君、予定通り備品買いに行っていいよ。」

「は?え、じゃあ、お疲れ様でした~。」

何故か急に解放された。

「はい、お疲れ様~!」


俺は部長に見送られながら、武道具屋へ向かう。


何だったんだ?それとも、武道具屋に何かあるのか?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ