79/125
【第一分隊】4
和川と不知火は魔術的な補助を得た躰で走った。町は既に夜だ。月明かりと民家から零れる人工的な明かり、信号機、街灯、それら淡い光だけが頼りだった。
「お前は、出海が敵と繋がってるって言いたいのか」
和川は乾燥した空気に当てられ乾いた唇を必死に動かし、不知火に真意を問う。
「だから出海は、二日も経ってんのに、敵がここまで辿り着けていないことを知った、ってことなんだよな」
「早計だよ。何もそこまでは言っていない。ただ、僕らに隠している何かがあるんだろうと思ったまでさ。さあ、赤石が反応している、近いぞ」
まばらにある住宅街を抜け、田畑に囲まれた学校が見えた。反応はそこにある。
だが真っ暗な一帯で、二人の目に真っ先に飛び込んできたのは、少年少女の為にある学び舎などではなかった。
そこには、三人の人影がある。
「いたぞ。出海夕夏と……おそらくは『SSパッケージ』の魔術師だ」
【】シリーズはここまでです。次回からは一話あたりが長くなると思いますが、どうかお付き合い頂けますようお願いします!




