↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で家庭菜園やってみた  作者: 藤原ゆう
家庭菜園事始め
PR
40/91

20.ついに交渉、ですか?(2)

「とは言ったものの、わたしに出来ますかね。説得……」


悠里は商工会議所の建物を出た途端、弱音を吐いた。


それを聞いて、ウリエルはくすりと笑うと、「悠里なら出来るさ」と事も無げに言った。


「ウリエルさん。その根拠のない自信は、どこから……」


「じゃあ、どうしてユーリは出来ないって思うんだ?」


「そ、それは……。だって、わたしなんて……。ウリエルさんみたいに賢くもないし、喋るのも上手じゃないし」


もごもごと自分のだめな所を列挙する悠里を、ウリエルは呆れたように見た。


「自分を卑下し過ぎ」


悠里の頭をくしゃっと撫でると、ウリエルは彼女の顔を覗き込んだ。


「だめだって思うから、だめになる。自分はいける(・・・)って信じてごらん?そうしたら、自分でも思ってもみなかった力が出てくるから」


ウリエルの薄青色の瞳が優しく揺らめいた。


何だか、魔法に掛けられたような。


そんな不思議な心持ちになって、悠里は自分の心の中に、今まで感じたことのない感情が湧いて来るのを感じた。


ふつふつと。


そんな表現がしっくりくるような、静かな衝動。


「やりたいことがあるなら、全力でぶつかってみる。失敗したって、次があるだろ?俺が、ちゃんと後ろで見ててやるからさ」


「ウリエルさん……」


悠里は湧き上がる衝動に後押しされるように頷いた。


「よし。じゃあ、行こうか」


再び歩き出した二人。


悠里は一歩先を行くウリエルの背中を見つめていた。


こうやって後押ししてくれる人がいるということの心強さを、悠里は実感していた。


そのことが、こんなにも自分に勇気と力をくれるのだ。


悠里は歩きながら、ウリエルの存在に、何か特別な意味を見出そうとする己れの心の動きを自制するのに苦労していた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。