第9話「ぬいぐるみたちのひみつかいぎ」
本棚のてんぼうだいで見つけた星のランタン。
そのやさしい光に導かれながら、あずきちゃんとだいふくくんはお部屋を歩いていました。
すると――
ぴかり。
光るボタンが、棚の上に並んだぬいぐるみたちを照らしました。
くまさん。
うさぎさん。
ねこさん。
そして、少し大きなふわふわの犬のぬいぐるみ。
みんな静かに座っています。
「どうしたのかな?」
だいふくくんが首をかしげた、そのとき。
コトン。
くまさんが立ち上がりました。
「えっ!?」
あずきちゃんはびっくり。
すると次々に、
ぴょこん。
もぞもぞ。
のそのそ。
ぬいぐるみたちが動き始めたのです。
「今夜も集まってください。」
くまさんが言いました。
「ひみつかいぎの時間です。」
ぬいぐるみたちは輪になって座りました。
その真ん中には、小さな星の形のテーブルがあります。
「見つかっちゃったかな?」
うさぎさんが笑いました。
「ふたりなら大丈夫。」
犬のぬいぐるみがやさしく言います。
そして、くまさんはあずきちゃんたちに向かっておじぎをしました。
「ようこそ。」
「ひみつかいぎへ。」
あずきちゃんとだいふくくんは顔を見合わせます。
「ぼくたちも参加していいの?」
「もちろんです。」
くまさんはにっこり笑いました。
ふたりは空いている席に座ります。
会議が始まりました。
「まずは今日のお礼です。」
ねこさんが言いました。
「おもちゃの国を助けてくれてありがとう。」
「ビー玉の妖精さんも喜んでいましたよ。」
うさぎさんも続けます。
あずきちゃんたちは少し照れくさくなりました。
「そんなに大したことじゃないよ。」
だいふくくんが言うと、
「いいえ。」
くまさんは首を振りました。
「やさしさは、とても大切な宝物なのです。」
みんながうなずきました。
すると会議の途中で、小さなぬいぐるみのひよこが手をあげました。
「ぼく、相談があります。」
「どうしたの?」
あずきちゃんが聞きます。
「窓辺にある星のベルが鳴らなくなったんです。」
ぬいぐるみたちはざわざわしました。
「それは困った。」
「夜の見守りベルなのに。」
くまさんも心配そうです。
すると――
ぴかり。
光るボタンが光りました。
そして窓辺のほうを照らします。
「あっ!」
だいふくくんが立ち上がりました。
「次の冒険かも!」
「きっとそうだね。」
あずきちゃんもうなずきます。
くまさんはふたりに小さな金色のボタンを渡しました。
「これを持っていってください。」
「困ったときに役立つかもしれません。」
「ありがとう!」
ふたりは大事に受け取りました。
会議が終わるころには、ぬいぐるみたちはまた元の場所へ戻り始めています。
「また会おうね。」
うさぎさんが手を振りました。
「次の冒険も楽しんで。」
くまさんもにっこり。
あずきちゃんとだいふくくんはお礼を言って、窓辺へ向かいました。




