第11話「まどべの星あかりパーティー」
おふろばで見つけた星のベルを大切に抱えながら、
あずきちゃんとだいふくくんは光るボタンの道をたどっていました。
ところが――
大きな鏡の前まで来たとき、
ぴかり。
光るボタンがやさしく光り、くるりと向きを変えました。
「ん?」
だいふくくんが首をかしげます。
「かがみの世界じゃないの?」
光の道は、窓辺へと続いていました。
そこには、月あかりが静かに差し込んでいます。
「あっ!」
あずきちゃんが目を輝かせました。
窓辺には、小さな灯りがたくさん集まっています。
まるで星たちが遊びに来たみたいです。
ふたりが近づくと、
「待ってたよ!」
聞き覚えのある声がしました。
そこにいたのは――
ビー玉の妖精さんでした。
「あっ!妖精さん!」
だいふくくんがうれしそうに手を振ります。
すると、
「ぼくもいるよー!」
ふわふわ。
くもじまで出会ったくもっこたちが飛んできました。
さらに、
「こんばんは。」
おもちゃの国の王さまも、小さな積み木の馬車に乗ってやって来ました。
その後ろには、ぬいぐるみたちの姿もあります。
くまさん。
うさぎさん。
ねこさん。
みんな笑顔です。
「今日は特別な夜なんだ。」
王さまが言いました。
「星あかりパーティーの夜だからね。」
「パーティー!」
あずきちゃんとだいふくくんは顔を見合わせました。
なんだか楽しそうです。
窓辺には、小さな星のランタンがたくさん並べられていました。
きらきら。
きらきら。
やさしい光がお部屋を照らしています。
そして真ん中には、
ひまわりの種や木の実が並んだ小さなテーブルがありました。
「わあ!」
だいふくくんのおなかが、ぐぅっと鳴りました。
みんながくすくす笑います。
「いっぱい食べてね。」
くまさんが言いました。
ふたりは仲間たちと一緒にテーブルを囲みました。
おしゃべりをしたり、
冒険のお話をしたり、
くもっこと追いかけっこをしたり。
とても楽しい時間が流れていきます。
そのとき。
りん。
りん。
あずきちゃんが持っていた星のベルが鳴りました。
すると窓の外に、たくさんの小さな光が現れます。
「見て!」
ビー玉の妖精さんが空を指さしました。
夜空には、流れ星のような光がゆっくりと飛んでいます。
みんなは並んで窓の外を見上げました。
誰もおしゃべりをしません。
ただ、静かに。
きらきら輝く光を見つめていました。
「きれいだね。」
だいふくくんが小さな声で言います。
「あったかい気持ちになる。」
あずきちゃんも微笑みました。
すると――
ぴかり。
光るボタンがもう一度光りました。
今度は窓辺の隅に置かれた古い木箱を照らしています。
「あれ?」
その木箱には、小さな鍵穴がありました。
しかも鍵穴の形は――
星の形です。
「あっ!」
あずきちゃんは思い出しました。
王さまからもらった銀色の星。
ビー玉の妖精さんからもらったガラスの星。
くもっこからもらった雲のしずく。
そして、星のベル。
「もしかして……」
だいふくくんの目が輝きます。
「次のひみつにつながっているのかも!」
ふたりはどきどきしながら木箱を見つめました。
その中には、どんな宝物が眠っているのでしょう。




