報告
アランの功績により、無事魔獣を討伐することができた俺達は、魔獣の素材となる部位を剥ぎ取り、証拠として持ち帰ることにした。長きにわたるクエストも、これで終わってしまうらしい。
俺は少し名残惜しくなって、村に着くまでの道でネルに聞いてみた。
「なぁ、ネル……もう少し釣りとか、したかったよな」
「そうだねぇ、なんだかんだ言って楽しんでたからちょっと残念というか」
「……」
「また来よう! 今度はクエストじゃなくて観光で!」
「そうだな、それがいい」
俺達は村に到着すると、集会所まで行き村長にクエストが完了したことを報告した。
集会所の床に剥ぎ取った材料を並べ、代表してレオが報告をした。村長は終始、驚いた様子だった。
「まず、俺達は魔力溜まりを発見した」
「魔力溜まりがあったのか? 湖に?」
「あぁ……まぁ、その。魔獣討伐のために使ってしまったから、今はただの湖だが。その分、釣れなくなった魚ももとに戻るだろう」
「そういうことだったのか」
「その後、魔獣をおびき寄せて罠にはめた俺達は、全力で魔法を叩き込んだというわけだ」
……アランが代表してな。しかし、今考えても本当に無茶なやり方だったな。ぜひ、反省してほしい。
「ま、というわけで依頼は達成した」
「……正直、心配だったよ。君たちは学生だし、まだ若いから何か危険な目にあうんじゃないかって」
「そうだったのか? まぁ、そんな感じのことを言ってたよな」
「君たちを信用していなかったわけではないから、気を悪くしないでほしい。ただ、無事でよかったよ。じゃあ、報酬を渡そう」
こうして俺達は、報酬である金貨六枚を手にすることができた。これを均等に分けようと思えば、一度余った分の金貨を銀貨にする必要があるが……満場一致で、今回手柄を多く立てたアランが一枚多く報酬を受け取ることになった。
しかし、彼は学費をまだまだ稼ぐ必要がある。また、別の勉強会組も誘ってクエストを受けようとみんなで約束した……そして、次はもう少し難易度を下げようという話にも。
とにかく、俺達はクエストを完了することができた。後は魔法学園に戻って、またいつもの平穏な日常に戻る……そう思っていた。
しかし、それは安易な考えだったのかもしれない。




