とうとうバレた!
さて、オオカミのことも無事終わったことだし、街に戻るとしますか。
途中でホーンラビットやらの魔物が出てきたが、精霊刀で適当に仕留めてアイテムボックスに放り込む。
町に到着。
「帰ってきたぞー!」
「回復ポーションをありったけ用意しろ! 今すぐぶっかけろ!」
「等級は何にしたらいい! 中級か? 上級か!?」
「上級に決まってんだろさっさと用意しろ!」
「うす!」
「ん?..........................やばい、俺の目がおかしくなった。あいつの体に一切の怪我が見えない。重症だ。」
「それは間違いなく重症だな。 安心しろ、俺もその目の病気にかかってる。ははは!」
「..................................いやいや、おかしいだろ。なんで、あのA級冒険者を一撃で戦闘不能に追い込むようなウルフを追いかけて無事なんだよ。」
なんか騒ぎになってる。というか、まちがいなく僕のこと言ってるよね。 あと、安心して。君たちの目は病気じゃないから。
「...............................アオイ。 君は一体何をしていた?」
あ、グレイブさん。 傷が治ってる。 光属性の魔法でもかけてもらったのかな。 そして、とんでもなく起こっている気配。 やばい。
「あ、えっと、その...............................」
「なぜ勝手に追いかけたんだ?しかもあんなに危険な魔物を。 なんでだ? ん?」
怖いすみません怖い。
「それより怪我はどうした? 貴重なポーションを持っていたのか?いや、それでもよく生きていたな。」
「怪我はしてませんよ。ポーションも持ってませんし。」
「いやいやそれはないだろう。なぜそんな嘘をつく。まさか、こっそりギルドのポーションを盗ったのか? この非常時ならそれは経費で落ちるから問題ないぞ。」
経費って........................会社みたいに。
「いや盗ってないですって。」
「........................まあ、そういうことにしておこう。 それより、あのウルフはどうした?」
ウルフって..........................ノアのことだよね。テイムしちゃったけど..........................公表したら騒ぎになること間違いなしだろう。面倒なのは嫌だ。
「あー..........................実は、よくわからないんですけど突然森の奥に消えて行っちゃって....................。」
流石にこの言い訳じゃ信じてもらえないよね.........................。
「突然逃げた?あれだけの個体がなぜ..................................。」
「おやおや!これはこれは、下賤なる魔物の親玉に手も足も出ずやられたグレイブ殿ではないですか!」
..............................げ。
例の騎士団長の登場だ。今まで何してたんだろう。 .............................王の守護とかいうサボりだろうな。
それはともかく、なんで今ここにやってきたんだろう。
「................................ッ! どのような御用でしょうか。騎士団長殿?」
よく耐えられるな。
「いえいえ、大した用ではありませんとも。我々騎士団も、この国の守護に協力しました。なので、報酬の、そうですね、半分ほどを分けてもらえはいただけないでしょうかということでして。」
うわー、がめつい。国の中心部でサボってたくせに、報酬だけはきっちり受け取ろうとかがめつすぎる。どうしたらここまで強欲になれるんだろう。
「実質、国を守るために戦ったのは冒険者たちのみです。なにも戦っていない騎士団に報酬を受け取る権利はないと思いますが?」
「我々騎士団も万一の事態に備えていたのです。権利はあると思いますが?」
すんごいバチバチしてる。そしてがめつい。
「そういえば、ウルフが逃げた心当たりですが、私は存じております。」
突然話題変えるな。そしてなぜ知っているんだ。
「ウルフが逃げた原因を知っているのですか?」
「ええ。ウルフが逃げた原因とは.............................ずばり、この国にいる勇者に恐れをなしたからです!」
やっっっっっっっば。
「まさか、 また勇者を召喚したのですか?」
「ええ、しかも今回は特に優秀な、世界の希望たり得る勇者です。 下賤なウルフも、その威光に恐れをなしたのでしょう。」
「そうですか.....................................ちなみに、その勇者様は今どちらに?」
「勇者様は、今は安全なところにおられます。どこかは明かせませんね。 そういえば、勇者様は黒髪だそうですよ。そして、アオイ という名前だとか.......................................。」
グレイブさんがこっちをちらっと見た。 はい、ごめんなさい。勇者です。 ちらっとなのがまたありがたい。がっつりだとバレちゃうからね。 そして、騎士団長の嘘も完ぺきに露見した。
「アオイ、ですか。」
「ええ、黒髪で、きめ細かい肌。比較的小柄で、筋肉がつきにくそうな体なのに、優秀なステータ........................................ス? 」
なんかこっち見てる。え、なんで? 隠蔽改変をかけてるは..................................あ!そうだ、みんなと戦うから解除していたんだ! と、言うことは...........................
「騎士たちよ!勇者らしき人物を見つけました!とらえなさい!」
やっぱそうなるよね!
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