二十六話《副作用》──波形負荷の発覚
二十六話《副作用》──波形負荷の発覚
戦闘後、整備区画に戻ったハルとミカは、
合体解除と同時にふらついた。
ミカ「……っ、なんか……頭が重い……」
ハル「……波形が……揺れてる……?」
調律者Aが慌てて端末を確認する。
調律者A「ちょ、ちょっと待って!!
二人の波形、合体中に“過負荷”起こしてる!!」
調律者B「これ……一致しすぎて逆に負担になってるパターンだ!!」
調律者C「ロマンの代償……!」
ミカ「ロマンの代償いらない!!」
ハルは額を押さえながら、
淡々と状況を分析する。
ハル「……合体時、俺の残滓波形がミカの安定因子に“流れ込みすぎた”んだ」
ミカ「流れ込むって何!?
怖いんだけど!!」
ハル「俺も怖い」
ミカ「ハルが怖がるのはもっと怖い!!」
調律者A「つまり……
二人の波形が一致しすぎると、
“精神負荷”が跳ね上がるってことだね!」
調律者B「このままだと、長時間の合体は危険!!」
調律者C「でもロマン!!」
ミカ「ロマン黙って!!」
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一方タケル──観測装置の“本当の危険性”を知る(地獄2)
タケルは戦闘後、
観測装置を外してもらった直後にその場にへたり込んだ。
タケル「……うぅ……頭が……割れそう……」
ハカセ「ほっほっほ。
正常じゃ」
タケル「正常じゃないです!!」
ハカセはタケルの装置を手に取り、
まるで玩具のように回しながら説明を始めた。
ハカセ「この観測装置はのう、
“向こう側の揺らぎ”を三重に視認できるようにしておる」
タケル「三重に見えるのはバグじゃなかったんですか!?」
ハカセ「バグではない。仕様じゃ」
タケル「仕様のほうが怖いです!!」
ハカセはさらに続ける。
「ただしのう……
この装置は“観測者の精神”を媒介にしておる。
つまり――」
タケル「つ、つまり……?」
ハカセ「お主の精神が揺らげば揺らぐほど、
向こう側の揺らぎも強くなる」
タケル「えっ!?
僕のストレスで敵が強くなるってことですか!!?」
ハカセ「そうじゃ」
タケル「地獄じゃないですか!!」
レイナード(胃を押さえながら)
「……タケル、落ち着け。
私も胃が痛い」
カザマ中尉「……タケル、お前の精神安定が作戦の鍵だ」
タケル「そんな重い役割いらないです!!」
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そして、二つの問題が浮かび上がる
■ 合体機体の副作用
- 波形の一致が強すぎると、
二人の精神に過負荷がかかる
- 長時間の合体は危険
- 最悪の場合、
二人の意識が“境界側”に引きずられる可能性
■ 観測装置の危険性
- タケルの精神状態が揺らぐと、
敵の揺らぎが強化される
- タケルのストレス=戦場の危険度上昇
- 精神負荷が限界を超えると、
観測者自身が“向こう側”に引かれる
ミカ「……これ、やばくない?」
ハル「……やばいな」
タケル「僕だけ別の意味でやばいです!!」
レイナード「……胃薬を……追加で……」
カザマ中尉「俺もだ……」
ハカセ「ほっほっほ。
問題があるということは、
“改善の余地がある”ということじゃ」
ミカ「ポジティブすぎる!!」
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物語は、さらに深い“境界”へ
合体機体の副作用。
観測者の危険性。
混沌側の再出現。
そして――虚無観測者の予告。
すべてが、
“境界踏破”が近いことを示していた。
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