二十一話 調律者、勝手に“波形データ”解析開始
二十一話 調律者、勝手に“波形データ”解析開始
整備区画の中央。
ハカセの乱入で甘い空気が粉砕された直後――
調律者たちは、まるで“獲物を見つけた研究者”のように
ハルとミカの周囲をぐるぐる回り始めていた。
そして。
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調律者、勝手に“波形データ”解析開始
調律者A「ねえねえ、今の二人の波形、
めっちゃ綺麗に重なってたよね!?」
調律者B「うんうん!
この“共鳴ピーク”見てよ!!
これ、普通のペアじゃ絶対出ないやつ!!」
調律者C「つまり……
この機能、実装できそうじゃない?」
調律者A・B「確かに!!」
ミカ「ちょっと待って!?
何を“確かに”してるの!?」
ハル「……どの機能の話だ?」
調律者Aはホログラムを操作し、
新しい図面を表示した。
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《二人の波形共鳴・自動合体トリガー》
調律者B「ほらこれ!
二人の波形が一定以上シンクロしたら、
機体が自動で合体する機能!!」
「自動で!?
勝手に!?
私たちの意思関係なく!?」
調律者C「そうそう!
だってそのほうがロマンあるし!!」
ミカ「ロマンで合体しないで!!」
ハルは図面を見つめ、
真剣に考え始めてしまう。
ハル「……理論上は可能だな。
二人の波形が一致した瞬間、
位相干渉ジョイントが自動起動する……」
「ハル!?
なんで真面目に検討してるの!?」
「いや、実用性はある」
「ないよ!!」
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調律者の暴走は止まらない
調律者A「しかもさ、
この波形データを見る限り――」
調律者B「二人の感情が近づくほど、
波形の安定度が上がるんだよね!」
調律者C「つまり、
二人が仲良くなるほど合体しやすくなる!!」
「やめて!!
なんでそういう方向に持っていくの!!」
「……まあ、事実ではある」
「ハルまで!!」
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ハカセも参戦して混乱倍増
「ほっほっほ。
二人の波形は“相性抜群”じゃからのう。
合体トリガーに使わん手はないじゃろ」
ミカ「ハカセまで!?
なんで全員そっち側なの!!」
ハル「ミカ、落ち着け。
これはあくまで技術的な話だ」
ミカ「技術的でも恥ずかしいものは恥ずかしいの!!」
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軍の三人(胃痛組)の反応
レイナード「……また胃が痛くなってきた」
タケル「……僕もです……」
カザマ中尉「……このままじゃ本当に合体ロボが完成するぞ……」
三人は同時に頭を抱えた。
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混乱の中、計画は加速する
調律者A「じゃあ、この“自動合体トリガー”を
ゼロ・バースに組み込もう!」
調律者B「1号機にも対応させよう!」
調律者C「二人の波形が一致した瞬間、
“最終形態”に変形!!」
「最終形態いらない!!」
「……いや、必要だ」
「ハル!?!?」
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こうして、二人の波形データを勝手に解析した調律者たちによって、
《合体対応ゼロ・バース》計画はさらに混沌へと加速していくのだった。
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