1月5日 第4クール(2日目)
俺たち聖徳高校の勉強会は、第4クール2日目が始まっていた。本来ならこんなところ来たくなかったけど、ここ以外の行き場所は今の俺にはない。俺は勉強会には来たが授業には参加せず、ずっとこの部屋にいてしまったのだ。篠木と荻野は授業を終えてから、この教室に来たようだった。
篠木「志望校は、決めたの?」
俺 「いや、まだ」
篠木「どうするのよ?」
俺 「とりあえず、共通テスト終わってから考えるよ」
篠木「そんなので大丈夫?」
荻野「そんなの決まってなくても大丈夫だろ」
後ろにいた荻野は勢いよく答えた。いつしか俺たちは決まって自習の際はこの教室にいることになっていたのだ。
篠木「大丈夫じゃないでしょ?」
荻野「お前は、計画を立てすぎなんだよ」
篠木「普通は、立てるでしょ」
荻野「いや、立てないだろ。俺はまだ行くところ決めてないし」
篠木「でも、大体は決めてるでしょ?」
荻野「いや、全く」
篠木「絶対嘘でしょ」
篠木は疑ってやまない。まぁ、仕方ないのかもしれないけど。相変わらず、コイツらはいつも言い合いをしてるな。話すだけ無駄なのに。
荻野「そういうお前はどこ行くんだよ?」
篠木「私は、もうこっちにはいない」
荻野「どういうこと?」
篠木「私は東京の大学に行く」
荻野「あんなにこっちに残ると言ってたのに?」
篠木「まぁねぇ、、、、、。いろいろあって」
言うのをためらったのだろうか?なぜ、言うのが嫌なのだろうか?
俺 「いろいろって何?」
篠木「そりゃあ、いろいろだよ」
いろいろでごまかすのはなんだか許せなかった。
俺 「言えないの?」
篠木「そういうわけじゃないけど」
俺 「じゃあ、何?」
篠木「そんなに聞いてもいいものではないけど」
おそらくいろいろあるのはわかる。けど、それはそれで人によるだろう。
俺 「話せよ」
篠木「いいけど、ちゃんと最後まで聞きなさいよ」
俺 「ああ」
ここから話す篠木の話は衝撃的だった。衝撃的というか、なんというか。篠木は、もともと家庭の事情で大学にいくことを諦めていたらしい。しかし、そんな時に進路変更を余儀なくされたのがお父さんが倒れたことだった。なぜ、それが影響しているのか?本来ならそのまま働かないといけないんじゃないのか?俺は疑問を抱きながら篠木の話を聞き続けた。




