エピソード ネコさんは、世界を救う⁉
ミズキがショックで立ち尽くしていると。ジョン子はミズキから1mくらい離れたところで身体を地面に擦り付けてくねくねし始めた。
「あっあんた何やってるの?うわぁ・・・ますます汚くなってきてるじゃない」
擦り付けが終わるとまた自らミズキのところに近寄ってひと鳴きするとカプセルの中に入って来た。
「あっ!」
ミズキはジョン子をカプセルに押し込むと蓋を閉め一目散にお風呂場に入った。
「あ〜よかったぁ。ふふふ。これでもう袋のネズミいや袋のネコだよ!」
まずシャワーからぬるま湯を出すと、カプセルの蓋を開けた。
ジョン子は辺りの様子を見渡すと恐る恐るカプセルから出てきた。
「よぉうしこうなったら徹底的にあんたを洗ってあげるから・・」
ミズキは、シャワーの勢いを最大にしてジョン子に浴びせ泥を落とした。
「えぇぇシャワーかけただけじゃ泥って落ちないんだ・・・てことは結局私があんたをゴシゴシしないといけないの?」
ミズキはネコシャンプーを手に取るとジョン子の体の隅々まで泡だらけにしていた。
「これならシャワーかけたら綺麗になるでしょ!」
シャワーをかけられたジョン子はミズキが今まで聞いたこともないような切ない声で鳴き始め、お風呂場から逃げ出そうと風呂の蓋の上や窓の桟の上など飛んだり跳ねたりとミズキを慌てさせた。
「ちょっちょっとあんた何してんのよ!もうこうなったらこっちだって」
ミズキはシャワーを鉄砲のようにジョン子めがけてかけ続けた。
「キャァァァァァァ」
ジョン子は意を決してミズキめがけて飛びかかってきた。
ただ完全防備のミズキにははがたたなかったようだった。
「ハアハアハア・・・まったく。ようやく大人しくなったわねぇ!」
流石のジョン子もミズキの容赦ないシャワー攻撃についに観念したのか風呂の角に頭をつけ、背中をミズキに向け悲しげにひたすら鳴いていた。
「泡が全部落ちたみたいね!あれ?あんたなんなのこんなにちっちゃくなって!ふふふあははは。勝った!!完全勝利!! さてと最後の仕上げはこいつを乾かす事だな!フウ」
ミズキは最後の気力を振り絞ってバスタオルで水浸しのジョン子を拭き上げた。
「これ以上は風呂場じゃなくて洗面所じゃないと乾かないな」
ミズキがお風呂場の扉を開けるとジョン子も最後の力を振り絞ってミズキに猫キックを何発かお見舞いして何処かに走って逃げていった。
「しまったぁ〜!洗面所の扉開けたままだったぁ」
ミズキはどっと疲れが押し寄せて来た。そしてその場に膝をついてぼぉ〜として佇んでいた。
「ただいまぁ〜」
「・・・・」
「あれお姉ちゃん。いないのぉ?」
「ユウキ〜ユウキ〜」
「ゲッなんなの!お姉ちゃんどうしたのその格好?」
「猫は?」
「ジョン子ちゃんなら姿は見えないけど!」
ユウキの言葉を聞いてミズキがお風呂場から出て来た。
「おかえり・・」
「どうしたのお姉ちゃん!何だかやつれてない?」
「ユウキきいて・・。いやそんなことよりもあの猫を当分私の目に入らないようにしてくれない」
「・・・・わかったわよ・・・あらぁジョン子ちゃんただいま!そんなとこにいたの!お外こわくなかった?・・そう・・・大変だったわね。少しまだ体が湿ってますねぇ」
ユウキはジョン子を抱き上げると話しかけながらジョン子を部屋に連れていった。ユウキはしばらくジョン子の部屋でジョン子の体を乾かしてからミズキのところにやって来た。
「お姉ちゃんありがとう!」
「ユウキ聞いてぇ〜」
ユウキに今日のジョン子との格闘の一部始終を話していた。




