エピソード ネコさんは、世界を救う⁉
『妹のユウキです。今まではお姉ちゃんの猫嫌いもかわいく思ってましたけど・・・。ここまで嫌いを発動されると何とかしないとダメだと思うんです。両親は当分帰ってきそうにないし、弟のケイジも転勤でこっちに帰ってくる気配もなさそうだし・・・ !やっぱりお姉ちゃんに猫を!いやまずはジョン子ちゃんを好きになってもらうしか無いと思うんです』
「お姉ちゃん、おはよう!」
「あぁ。おはよユウキ」
「お姉ちゃん結局一睡もしてないんじゃない?」
「まぁね。ユウキに電話して猫をどっかに連れてってもらった後ベッドに入ったけど全然眠れなかったんだ」
「なんかそんな感じがしてた。ところでお姉ちゃん今日は何するの?」
「今日は・・・まだきめてない。ほんとは朝からバタバタするつもりだったけど、ほら自動車って運転すると睡魔が襲って来るじゃない!」
「まぁ確かにね」
「だから部屋にこもって一日過ごそうかと・・・」
「お姉ちゃんそんなことできるの⁉︎」
「・・・・」
「ところでお姉ちゃん今日の夜話があるんだけど、時間ちょうだい!」
「えっいいけどなに?」
「まぁ帰ってから。わたし仕事に行くからあとよろしくね❤️」
「ちょっ。猫はどうすんの」
「大丈夫!ジョン子ちゃん今ぐっすり寝てるから、じゃよろしく」
「今じゃなくって今日一日どうすんの」
「じゃね」
「はぁ〜」
『姉のミズキです。わかっているけど・・・どうすんの・・・ユウキィ。もぉっ』
ミズキは昨夜買った缶コーヒーとサンドイッチを1セットはユウキに、残りの1セットを自分の朝食に頬張っていた。
「そうかもっと静かにすれば猫も目覚めず寝てるから・・わたしもこのまま少し仮眠を取って午後から家から抜け出せば猫に会わずに済むんだ!よしよし」
ミズキは足を忍ばせ自分の部屋に入って布団に潜り込んで目を閉じた。あっという間に数時間が過ぎ、ミズキが目を覚ました。
「あぁ〜よく寝た。あっ。静かに静かにっと
!猫が起きないようにしないとね」
『姉のミズキです。わたしの部屋だからといって大きな音を立てちゃダメなんですよね!我ながらこんなことに気づかなかったなんて・・これで猫もわたしの気配に気づかないってわけですよね・・・でも何でこんな事しなきゃ何ないの!はぁ〜』
「うわぁ!あんたなんでそこに座ってんの」
ミズキが部屋を出ようと部屋の戸を開けたところにジョン子が座ってミズキを出待ちしていた。すぐに戸を閉めると、部屋からの脱出方法を考えていた。
「おそろしぃ奴だわ。どうやったらあいつを遠ざけることができるんだろうか・・・幸いここはわたしの部屋だから何もかも揃っているし、車の鍵だって昨日そのまま部屋に持って入っちゃったから・・・後は靴かぁ〜」
ミズキは部屋の外窓から外に出ようとと考えていた。
「いやいやいや。待って待って・・・何でわたしが・・もう近頃ずっとこんな感じ。よし!決めた。奴をとことん無視して家を出る!そうすれば何も問題ない・・はず・・・」
ミズキの決意は何処へやら、恐る恐る部屋の戸を開けて、廊下の様子を見つめた。
「ひぃ〜」
バタン。ジョン子と目が合った途端戸を閉めてしまった。
「やっぱダメだったぁ〜」
『姉のミズキです。・・・どうしよっ。わたしここに監禁されてますかぁ?でも隙を見て外に出るしかないですよね・・・あいつはわたしに何の要求があるって言うのでしょうか・・・いやいや
要求ならユウキにすればいいわけだし・・・じゃなんなんでしょうか?何でわたしのところにあいつは来るの・・』
ミズキは部屋にこもりジョン子をどうやってかわせばよいか考えることにした。
カリカリ カリカリ。
「ちょっ!なになになに?やばっ猫が扉を引っ掻いてる・・」
トゥルルル
「あっユウキ猫が私の部屋の扉を引っ掻いているんだけど・・・」
「あっお姉ちゃん。そんなのジョン子ちゃんを抱きかかえてやれば落ち着くって!」
「そんな事できるわけないでしょ!」
「じゃあしょうがないから、ジョン子ちゃんが飽きるの待つしかないんじゃない!わたしもう仕事だから!よろしくね❤️」
「そうだ!この間行った猫病院に聞けば何にか猫よけの方法がわかるかもしれない」
トゥルルル トゥルルル トゥルルル
「カチャ。皆様の猫ちゃんはお元気でしょうか?ただいまのお時間は休診とさせていただいております。・・・」
「まだ病院やってないんだ」
カリカリ カリカリ カリカリ
「うわぁ。なんかエスカレートしてない?」
ドンドンドン。
「あんたがその気ならわたしだって・・」
ミズキは部屋から扉を手で叩いてジョン子を驚かせる戦法を考えた。
ドンドンドン。
「ふっ!勝った。カリカリが収まった!後は・・・やっぱ外窓から出るしかないかぁ」
ミズキはスマホと車の鍵と財布を持って、部屋の外窓から出ようと試みて、窓を開け窓の桟にあしをかけて外に出ようとしていた。
「あらぁ〜ミズキちゃんお久しぶりねぇ!」
突然外からミズキに声をかけてくる人物がいた。
「あっ。あぁ〜おばさんご無沙汰してます!」
「こっち帰ってるの?」
「あっはい!しばらくはこっちにいようかと・・・」
「そうなの、昼過ぎから窓のお掃除?」
「まっまぁそんなとこです・・・」
「お母さんにもよろしく伝えてね」
「はい!ありがとうございます」
ミズキは慌てて部屋の中に入ってしまった。
「窓から外に出たらご近所中の噂の中心になってしまうわ。この間の警察騒ぎに続いて完全にアウトになってしまう。もう一度猫を無視して、外に出るしかないかぁ」
ミズキは今度こそジョン子を無視して部屋の外に出る決心をした。
「つい猫を探すから行けないのよ!姿勢を正して前だけを真っ直ぐ見つめて、そう!何処かの大会の入場行進みたいにすればたとえ猫が足元にいてもわからないから大丈夫!」
ミズキは部屋の扉を開け真っ直ぐまえだけを見て玄関へと進んで行った。
(ふふふ大丈夫!猫なんか視界に一切入ってこない!勝った!2連勝だぁ!このまま玄関に進んでしまえば・・・んっ)
ミズキの足に何かが・・・ふわぁっと当たっている。
(なっなになになに?タオルか何かろうかに落ちてたっけ・・・でもコツコツたまにぶつかってくるし・・・なんかやばいかも・・。でも下向いたらわたしの負け・・・)
にぃゃぁ〜ぉん!
「ひぃっ。きゃー」
ミズキは大慌てで自分の部屋に戻って行った。
「はぁはぁ・・・んっ・・しぃまったぁ。部屋じゃなくて・・玄関にダッシュでしょ・・・あぁ・・もう今日は・・『わたしはすでに終わっている・・』だわ」
ミズキは次なる脱出の作戦を考えた。
ここでお気付きだと思うがミズキは猫の恐怖は一瞬。すぐに切り替えられるのだ。
「奴はさっきの騒動で多分家のどこかに行ってしまったはず!という事は今こそ絶好の脱出のチャンス!・・・勝った!フフフハハハハ」
ミズキは幾度となく裏切られる勝利宣言をしてすぐさま行動に移った。
「よしよし奴はどこかにいなくなった!これで安心して家から出られる」
ミズキは玄関に行くと靴に履き替えて玄関を開けた。
シュッ。
「なになになに?」
ミズキが気配を感じ外に目をやるとジョン子が家から脱走していた。
「キャー。あんたが家出てどうすんのよ早く家に入んなさいよ!やばいユウキに言って何とかしやきゃ!」
ミズキはユウキに連絡を入れジョン子が家から脱走した事を伝えた。
「えぇ〜またジョン子ちゃん家から出たのぉ!まぁたぶん夜には帰ってくるとは思うけど・・・。あっお姉ちゃん前にさぁジョン子ちゃんの譲渡会の話したじゃない!そこにいって捕獲機借りて来てセットしてくんない!」
「ユウキあんた何言ってんの」
「じゃぁわたし仕事中だから後よろしく」
「もう!」




