表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22歳の別れ  作者: yukko
PR
14/24

花奈②

大和の家に着くまでに茜は気持ちを落ち着かせる努力をした。

花奈に会った時も、ずっと自分に言い聞かせた。「大人の対応を!」と………。

二度目の恋だ。

一度目の悲しく辛い想いを思い出して、「あの時の辛さを思えば頑張れるはず!」と自分に言い聞かせた。

頑張れば頑張るほど言葉は丁寧になった。

大人だからこそ丁寧な言葉遣いをした。

「大人の対応」でないといけないから……。

でも、花奈たちと別れてから涙で頬を濡らしそうになった。

耐えた。涙を流さないように耐えた。

大和の顔を見た時、茜は精一杯に「いい女」であろうと思った。

茜を見た時、大和は抱き締めた。強く………。


「茜っ!」

「…………大丈夫、よ。」

「ほんとか?」

「うん。」

「あいつ、なんで茜に会いに……子どもを連れてまで……。」

「養育費のこと、よ。」

「養育費! 再婚しても支払うって言ってある。」

「心配みたい。途絶えたら………って………。」

「それでも!………それでも、それを言う相手は俺だ。

 ………ごめん、茜。」

「ううん…………可愛かった。」

「うん?」

「あの子………可愛かった。」

「茜………結婚したら……子どもが俺は欲しい。

 茜も、そうだったら嬉しい。」

「再婚するかどうかの返事をしないといけないの。」

「えっ?………………誰に?」

「奥さん………。」

「………奥さんじゃない。もう離婚してるんだから……。」

「そうね。」

「花奈に言われたのか?」

「うん、1週間、返事の時間を貰ったわ。」

「俺から返事をする。再婚するって返事するから!」

「………後悔しない?」

「何が?」

「私と結婚すること、後悔しない?」

「しない!」

「無理してない?」

「無理なんかしてない。

 俺は茜と再婚する!」


そう言って直ぐに大和は花奈に電話した。茜の前で………。


『何?』

「お前、茜に会いに行ったんだってな。」

『告げ口したの? 信じられない! なんなのあの女!』

「結婚するんだから二人で話し合うんだよ。」

『あの女の肩を持つんだ。』

「当然だ! 返事を言う。再婚する! 茜と!」

『そ、それじゃあ、養育費はどうなるのよ!』

「今まで通り支払う。」

『本当に守る気あるの?

 そっちに子どもが出来たら払えないって言わないでよね!』

「守るよ。必ず支払う。」

『戸籍の父親の欄、大和よ。だから、義務があるのよ。』

「俺の子じゃないけどな。

『えっ?』

「俺の子じゃないよな。

 不倫したたんだろう。」

『な、何言ってるのよ。」

「分かったんだよ。もう1年前のことだけどな。

 今の旦那にそっくりだから、調べた。

 俺の子じゃないって判定が出た。」

『や……大和……酷いわ。』

「酷いのはどっちなんだ?

 お前、産んでから離婚を申し立てて出て行ったよな。」

『あ……あ………あ…………。』

「俺の子じゃないのに支払ってるんだ。文句言うな。いいな。

 それから、もう二度と茜を待ち伏せするなよ。

 俺は茜を妻に迎える。

 お前は何も言う権利など無い。分かったか!」


そう言って大和は電話を切った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ