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『海澪 -千年の縁-』  作者: 木峰圭介


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(75.3) 超贅沢なオムライス

 炊きあがったご飯に、具を混ぜて、チキンライスならぬ、ソーセージライスを作って、お皿におのおの盛り付ける。

「育ち盛りなんだからいっぱい食べなきゃね」

 あとは、卵を二個づつ小さなお茶碗に用意して、半熟のスクランブルエッグを作って、ライスに載せる。これは、修に教わった。修が作ると渦巻きのドレープがあって芸術的なんだけど……

 海澪(みお)は卵を割りたがったから、やってもらった。海澪(みお)は、だんだん積極的になって、料理を楽しんでいるようだ。星来(せいら)はまだまだ引っ込み思案だ。

 明音(あかね)が仕上げると、海澪(みお)がソースをかける。星来(せいら)がサラダを添えて出来上がりだ。

 明音(あかね)が、菊水を見つけて、コップ酒にして準備する。修の〝まめぞう〟に置いてある唯一の日本酒だが、もっぱら明音(あかね)が飲んでると言われて、いじられている。

「どうかな? あり合わせだけど……」

「あか姉(ねえ)の料理も、とっても美味しい!」

 二人はニコニコしてるから、嘘ではないのだろう。誰かに作ってあげる機会はそんなにないから、明音(あかね)も嬉しくなる。

 

 修が帰るのは遅いので、二人のリクエストで、今日も三人でお風呂に入った。

 風呂上がりは、修と優美(ゆうみ)のTシャツから、修のものらしいものを選んで着た。

 三人で、部屋にある古いゲームをして、布団の中では、いろんな話をしてから寝た。


 修が夜中に帰ると、三人の幸せそうな寝顔を見て、温かい気持ちになった。

 そして、ボトルの半分になったボルドーワイン〝シャトー・カロン・セギュール 2019年〟を見つけて、苦笑いをした。

 入院、リハビリで世話になったお礼を込めて優美(ゆうみ)にプレゼントした物だった。何に使ったんだろう? 確か一瓶で二万円以上してたはずだった。

「ざっと一万円分は使っているんじゃないか……」


 翌朝は、ハムもベーコンも卵も空っぽなので、残ったソーセージライスにトマト缶、ツナ缶、チーズを使って、修はトマトリゾットのチーズ焼きを作った。

「育ち盛りだ、こりゃあ、買い出しも増やさなきゃな……」



挿絵(By みてみん)

(AIによるイメージです。時代設定、キャラクター設定を汲んでない場合があります。これから登場するエピソード、登場人物のネタバレがある場合があります)


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