77/92
(75) 明音《あかね》の手料理
「よ〜し、今日は明音お姉さんが腕をふるって美味しいものでも作ってしんぜよう」
明音は修の家の冷蔵庫を眺めながら笑う。
「明音さんは、料理作れるの?」と海澪が尋ねる。
「任せなさい。ひとり暮らし歴三年の腕前をふるってあげよう」
「じゃぁ、お寿司!あれ、美味しかった!」
「あのお寿司は、修ちゃんじゃなきゃ、なかなか難しいのだよ。今度は〝回るお寿司〟を修ちゃんにおごってもらおう!」
「〝回るお寿司〟? なんか楽しそう」
「明音さん、何作るの? お手伝いしたい」
「今日は、特製オムライスを作ってしんぜる。……とその前に、〝明音さん〟はもうやめようぜ。明音で良いよ」
「明音? 年上の人に呼び捨ては、ちょっと……」
「そんなに違わないでしょ」
「僕はだいぶ年上だけどね」と星来。
「それじゃぁ、あか姉はどう?」
「それなら、ギリ許してしんぜる。修ちゃんには、呼び捨ての仲になったことにして、自慢しよう」
「お手伝いは?」
「よ〜し、三人で修ちゃんの冷蔵庫を空にしちゃおう」




