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『海澪 -千年の縁-』  作者: 木峰圭介


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(75) 明音《あかね》の手料理

 「よ〜し、今日は明音(あかね)お姉さんが腕をふるって美味しいものでも作ってしんぜよう」

 明音(あかね)は修の家の冷蔵庫を眺めながら笑う。

「明音(あかね)さんは、料理作れるの?」と海澪(みお)が尋ねる。

「任せなさい。ひとり暮らし歴三年の腕前をふるってあげよう」

「じゃぁ、お寿司!あれ、美味しかった!」

「あのお寿司は、修ちゃんじゃなきゃ、なかなか難しいのだよ。今度は〝回るお寿司〟を修ちゃんにおごってもらおう!」

「〝回るお寿司〟? なんか楽しそう」

「明音(あかね)さん、何作るの? お手伝いしたい」

「今日は、特製オムライスを作ってしんぜる。……とその前に、〝明音(あかね)さん〟はもうやめようぜ。明音(あかね)で良いよ」

「明音(あかね)? 年上の人に呼び捨ては、ちょっと……」

「そんなに違わないでしょ」

「僕はだいぶ年上だけどね」と星来(せいら)。

「それじゃぁ、あか姉(ねぇ)はどう?」

「それなら、ギリ許してしんぜる。修ちゃんには、呼び捨ての仲になったことにして、自慢しよう」

「お手伝いは?」

「よ〜し、三人で修ちゃんの冷蔵庫を空にしちゃおう」

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