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『海澪 -千年の縁-』  作者: 木峰圭介


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(61) これからの予定

 明音(あかね)も二人のお世話を手伝ってくれるというので、今日からの行動予定がだいたい決まった。

 星来(せいら)は見た目が幼すぎるので、人目のある外では、黒猫のステラの姿で行動をともにする。問題ない時は、勿論星来(せいら)の姿のままだ。変身して欲しい時には「ステラ」と呼ぶのが合図。

 海澪(みお)は、姿を変えることは出来ないから、慣れるまでは一人行動はしない。何か聞かれることがあれば、修の姪ということにする。

 優美(ゆうみ)が泊まれない時は、明音(あかね)が一緒に修の部屋に泊まる。しばらくは、女の子に限る相談もあるだろう。

 修の店での寝泊まりは、可哀想なので中止。セミダブルを四人は無理があるので、時間差でベッドを使うかソファーを使う。

 さすがに海澪(みお)と星来(せいら)を襲うことはないが、明音《あかね》を襲ったら、黒猫ステラの爪と牙攻撃を甘受しなければならない。まぁ、当の明音(あかね)は『修ちゃんなら内緒で襲ってもいいよ。なんなら儂(わし)から襲っちゃおうかな』と笑っている。

 明音(あかね)が情報を集めて、行きたい所ができれば、修の車で連れて行く。

 民族学専攻の明音(あかね)は、ネットでわかるのはほんの一部で、フィールドワークの大切さを知っているから、できるだけ付き合うと言ってくれる。

 遅めのランチを作ったら、今日は明音(あかね)が、二人を連れて修の部屋に泊まることになった。

 修があり合わせでパスタを作ろうと、狭いキッチンに入ると、海澪(みお)と星来(せいら)は、興味深そうにしている。

 海澪(みお)は「お手伝いしたい」と言う。

「それじゃぁ、お皿とフォークを用意して」といい、カウンターにお皿を並べる。海澪(みお)と星来(せいら)は、フォークを見るのは初めてだ。

 星来(せいら)は、むき出しの鉄(ステンレス)で囲まれ、鉄の包丁が並ぶキッチンが苦手だった。タクシーの中より居心地が悪い。星の子の仲間は、その昔、遥か西の島で鉄を持った人に負け、追い出されたことがある種族だった。その遠い記憶だろう。


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