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『海澪 -千年の縁-』  作者: 木峰圭介


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(52) ヘアカット

 海澪(みお)達三人は、夜更かしのための眠い目を擦り、身支度をした。

「パンツは苦手でも、ちゃんと履いてるか?」

 優美(ゆうみ)の言葉に二人は顔を見合わせる。

『私達、声出してなかったよね』


 海澪(みお)と星来(せいら)の着物は、洗濯できるかわからないけど、クリーニングに持っていくことにする。特に海澪(みお)の服は不思議ないい匂いがしたが、衣香とやらのせいなのか、脂(やに)っぽいのが残念だが、内に着ているものもふくめて、全てがシルクのようだ。

 海澪(みお)の持ち物は、銀の棒状の物だけ。笄(こうがい)という髪をまとめ、止める物で、母親から譲り受けた物だという。

 向こうを出る時に持たされたのは、螺鈿細工の小物入れ。黄門様が持つ印籠のちょっと大きめな物で、向こうの兄姉とつながる物らしいが、今は用をなさないという。

 何か小さなバッグも買っておこうと、優美(ゆうみ)は心に留めた。


 優美(ゆうみ)の行きつけの美容室に、子供のカット二人と予約を取ってある。

 店に入ると「私の隠し子ちゃん、可愛くしてあげてね」とふざけて言う。

「愛美(あいみ)さんにそっくりですね」

 愛美(あいみ)を知っている古いスタッフが言う。やはり、知ってる人は、すぐにそう思うのだろう。

 相談をして、海澪(みお)は長めのハーフアップボブ、笄を差しても違和感がない。星来(せいら)はネオウルフ、少しクセがある髪でも手入れが楽そうだ。

 優美(ゆうみ)の担当は他の予約が入っていたが、幸い空いていたので、二人同時にカットしてもらえた。

 二人とも初めて体験で、緊張が伝わってくる。

 仕上がった二人は、照れているが、笑顔が気に入ってくれた事を伝えている。

 「よし、修ちゃんに見せに行こう」



挿絵(By みてみん)

(AIによるイメージです。時代設定、キャラクター設定を汲んでない場合があります。これから登場するエピソード、登場人物のネタバレがある場合があります)


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