(47) 家族なんだ
龍継は言う。
「侵略だけじゃない。新しい技術、新しい神、それらを持ってきた人々。飢饉、貧困、迫害から逃れた人々。理由は問わない。違う血が入ると〝古き良き〟時代は消えてしまうんだよ。歴史がそれを証明している」
阿留は、言葉に詰まる。
龍継は続ける。
「血を入れずに文化だけを入れるなら、それは良い例がある。国を閉じ、国風文化を高めたり、鎖国のあと文明だけを積極的に取り入れ、文化を残して百年で最高の国を作りあげた国もある。我々だって、時代時代で人の文化は取り入れているよ。だが、血を入れてはいけない」
「だけども、子供には罪は無いだろう」
「確かに、全ての人が悪いわけではない。だが、ひとつの例外から、国は悪い方向に変わってしまうんだよ。そうだ…」
龍継は、思い出したように言う。
「君たち六人が来た時から、空の六連星にちなんで私達は〝星の子〟と呼んでいるが、生まれ故郷の遥か西の島では、〝女神ダヌの子〟と呼ばれていたのだろう。その〝ダヌの子供〟達は、人間に軒を貸して母屋を取られるが如く、戦いに敗れ、地下に隠れ、またはここまで逃れて来たと聞く。その君たちが、人に寛容なのが不思議なのだよ」
「人に寛容なのではないよ。海澪もつぐ姫もはつ姫も、家族なんだ。家族を守ってやりたい」
阿留ほ、力を込めた。




