↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『海澪 -千年の縁-』  作者: 木峰圭介


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
44/91

(42) |優美《ゆうみ》と修のドライブ

 優美(ゆうみ)には、事故の前に、最後まで愛美(あいみ)には言えなかった事があった。


 ひと月振りに、連休を利用して 優美(ゆうみ)は、愛美(あいみ)を訪ねて行った。

 行きは良かったが、帰るとなると、数十年に一度という、季節外れの大雪の予報になった。

 列車は翌朝から軒並み予防的運休予定となり、高速も都心の多くは通行止め、大きな渋滞が予報されたが、一日早く出発して下道も使えばなんとかなりそうという事で、仕方なく、修が仕事の休みを調節して、車で優美(ゆうみ)の家まで送り届ける事になった。

 普段なら列車で三時間ちょっと。ドアツードアでも、朝出れば昼前に、夕方出ればその日のうちに着く。高速でもそんなものだった。

 既に雪も降り始め、連休後半、ナビで検索すると、六時間。下りは少しマシだろう。昼過ぎに出て、帰りはサービスエリアで仮眠をとっても明日の午前中には戻れるだろうと、修は考えていた

 行ける所までのつもりで高速にのって、十キロも走らないうちに、完全に止まってしまった。事故渋滞だろう。路肩を緊急車両が何台も追い越して行った。

 愛美(あいみ)から電話があって、 優美(ゆうみ)が話した。

「早速、渋滞につかまっちゃった。もう一時間、一キロも動いてないのよ。事故渋滞みたいだから、抜けたらしばらくは空いてると思うけど…」

 既に雪は積もり始めている。車が通らない道は、そのまま雪が重なっていく。空いているのが、逆に厄介になる事もある。

 優美(ゆうみ)の方は、少し嬉しい気持ちもあった。以前から悪からず思っていた、修と二人っきり。修の隣の、いつもなら愛美(あいみ)の座るシートで、修の横顔を見ながら、他愛のない話しができる。

 眠気覚ましのドリンクを開けたり、お菓子の袋を切ったりするのを後ろの席から、眺めていた優美(ゆうみ)だったから、自分が修のお世話をしてることに、少しドキドキする。

 愛美(あいみ)のように天真爛漫な笑顔ができればいいのに…と思いながら、いつもよりは、明るい優美(ゆうみ)だった。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。