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第30回 Cafe & Restaurant in Gora

 英語で突然グローバルな雰囲気を出し始めたエッセイもどき、第30回です。

 そのグローバルな姿勢が案外場違いというわけでもない食事― というかカフェとレストランの話をしたいと思います。


 カフェ・レストランと言われて皆さんはどういった光景を想像しますか?

 都会にお住いの方ならオシャレな街中だったり路地裏の隠れた人気店みたいなイメージが先立つと思います。地方中核都市だとやはり繁華街にありそうな感じ。田舎だと幹線道路沿いかイオンの中だと思います。


 え? 偏見が多分に入ってるって?

 その通りですが何か?(逆ギレ)


 ですが今回テーマにするのはそのいずれにも当てはまらない飲食店。

 ずばり美術館併設のカフェとレストランです。



 おお、美術館の中とか横にくっついてるやつね。

 なんかオシャレそうじゃんね。メディアで見かける気がしなくもないんね。

 東京のなんかすごいでかい綺麗な美術館の中とかにもあるんね。


 突然デデンネ語尾になってしまいましたが、今回はそういった都会のすごーいところではなく、私が実は(実は?)愛好している箱根の強羅エリアにある美術館のカフェ・レストランをご紹介したいと思います。


 このエッセイ1回分の文量に呼応するように紹介したい施設は3か所!

 私の拙い文章で魅力が伝わるかは不安ですがやってみましょう。




 ①箱根ラリック美術館 Hakone Emoa Terrace


 まずは私の一番のお気に入り。

 19~20世紀にかけて活躍したフランスのガラス工芸家であるルネ・ラリックの作品を展示する日本屈指のラリック特化美術館です。


 強羅の奥地に静かに佇むその建物の上品さから高揚感を覚えつつ、さて美術館の中へと踏み込めば高級感溢れる― しかし下品でない輝きを放つ館内に溢れんばかりのラリック作品。そのガラスの透明感や彩色・デザインの素晴らしさと美しさにうっとりしてしまうこと間違いなし。


 そんなラリック美術館併設のHakone Emoa Terraceは美術館の中庭を臨む好位置で営業しているカジュアルフレンチレストランです。


 モーニング・ランチ・カフェと3パターンの展開をしていますが、個人的にお勧めしたいのはモーニング。公式HPを見てもらうとわかるんですが(丸投げ)、一言で表すと「こんな優雅なモーニングを嗜んでみたかった!」と訪問者に言わしめる完璧なモーニングプレート。


 卵料理、ベーコン、クロワッサン、サラダ、ヨーグルト、そして選べるドリンク。

 これが綺麗なお皿に美しく盛り付けられて手元に届くのだからまあなんという幸福感。しかも季節によっては新緑の眩しさや紅葉の趣ある中庭を眺めながら頂くこともできる。もう最高ですね。今すぐ行くしかありません。


 ランチやカフェ利用の方でも中々評判が良いらしく、ラリックの華麗なる工芸品を堪能した後でお茶を頂いたりするなんていう乙な楽しみ方も。


 そして目玉であるオリエント急行は、ヨーロッパで実際に運用されていた同名の豪華列車の中でティータイムを楽しめるという大人気のプログラム。

 これでもかと贅沢にデザインされた車内でラリックの装飾を眺めながら優雅に紅茶を嗜む。これは本当に最高なので皆さんぜひ。私はめちゃ幸せでした。





 ②箱根ガラスの森美術館 Caffe Terraza Ukai


 続いてもガラス工芸の美術館ですが(私はガラス工芸が大好きなのです)、こちらはヴェネツィアングラスに特化し、中世ヨーロッパの貴族の屋敷を再現したその建築と風景の優美さでも人気の美術館です。


 ヴェネツィアングラスという名前を知らなくてもただ探索して作品を眺めているだけで楽しいし、ところどころで「うおー!すげー!」と声が漏れそうになるほど魅力的な作品と非日常への没入が楽しめるこの美術館。敷地内にいると周囲の現代的な建物が全然見えない構造で、この施設の建物と自然だけに囲まれるという贅沢すぎるロケーションも推せます。


 そんな施設内(というかもうヨーロッパの街並みの中)に位置するのがCaffe Terraza Ukaiです。うかい亭で有名なうかいグループ監修の元で絶品の洋食を提供してくれるレストランで、美術館の雰囲気と地続き=あの世界観に浸ったまま楽しめる素敵なお店です。


 私は2回のランチ利用しか経験がないのですが、それぞれで頂いたうかい特選牛ボロネーゼとバベットステーキはいずれも美味でございました。素材の出し惜しみなし。ボロネーゼはお肉がごろっと入ってるし味も濃厚で一口一口の幸福感が段違い。バベットステーキはお肉の柔らかさと味付けの上品さに感服。


 非日常の街並みを眺めながら、そして定期的にバイオリン等の生演奏も行われるので生の音楽を楽しみながらの食事にもなります。これは本当に良い体験なので心からオススメします。ガラスの森はいいぞ。




 ③ポーラ美術館 レストラン アレイ


 最後の3カ所目はガラス系統ではなく、アート全般を取り扱う大きめの美術館です。

 2002年開館以来様々なアート作品を取り上げて人気を集めてきたポーラ美術館は、自然との共生をテーマにしたということで強羅の森の中にすっぽりと埋もれるように建設された綺麗だけど不思議な美術館。(試しにネットで画像検索してもらえると埋もれてる感が伝わると思います。)


 少し高い場所から森の中へと降りてゆく構造の美術館は地下が展示室になっており、様々な企画展やコレクション展が同時開催されているので見ごたえも抜群。立地も相まってまさしくアートに没頭できる環境なのです。



 そして美術館の入場口前にレストランがあります。その名はレストラン アレイ。

 白を基調にした広く開放的な店内と中庭の森を眺めるロケーションが絶妙にマッチしていて、そのモダンな雰囲気に違わず現代的なアレンジが施されたコースメニューと洋食のアラカルトが楽しめます。


 開催中の企画展をイメージした特別メニューもあるので何を注文するか選ぶところからわくわくするし、各料理も小奇麗にまとまっているかと思いきや食べきるとなるとボリュームは十分。食材の旨味を活かした味付けもあり、まるで食べる美術鑑賞かのような錯覚に陥るほど。


 そしてこのレストラン、何よりロケーションが良いのです。

 美術館の洗練された室内意匠を保ちつつ、中庭の自然が目に入ってくるので自然とリラックスできる。しかしそれでいてまだ美術館の中である現実へ戻ってはいないという絶妙なライン。そんな心落ち着く空間で展示の感想を語らいながら、あるいは一人で振り返って楽しみながら最後にもう少しアートを楽しむ。


 そんな素晴らしい環境を提供してくれるポーラ美術館とレストラン アレイ、行って損はありません。







 というわけで私のプレゼンはいかがでしたか?

 少しでも行ってみたくなったのであれば嬉しいです。というか私もそろそろまた強羅方面に行きたいんだよなあ、体調良くなったら計画立てないと。


 皆さんがなんとなくでもいいので強羅へのアクセスを調べる画面を開いていることを祈りつつ、今回のエッセイもどきを終わります。ではまた。

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