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第14話 亡者の小屋

 風もなく、動物の息遣いも感じない。静寂の中、草を踏みしめる音だけが聞こえた。木漏れ日が地面に届かず、暗い影が二人を包んでいった。


 先に進むにつれ、空気の質が変わったように感じられた。湿った冷たい空気は張り詰めた緊張を含み、それが動物たちを遠ざけているのだろう。


「いかにもって小屋があるね」


 ガウディが言い、二人は足を止めた。木々の合間で、うずくまるように小屋が建っている。壁面はコケに覆われ、入口に戸はない。そこから女性の顔が、文字通り出ていた。本来なら、上半身が見えてもおかしくないのに、ただ顔だけが突き出されていた。


 ゲームに出てくる幽霊など大したことない、そう思っていたが。この不気味な現象を目の当たりにして、背筋にぞくりと悪寒が走る。


 直感的に生きた人間ではないことが分かった。白い顔に生気のない目。そこからは、何も読み取ることはできない。


「……幽霊は何度か見たことあるけど、こういった演出は初めてだよ」


 ガウディはブルっと顔を震わせ、ゆっくりと小屋に近づいていく。戸口から突き出した顔が、グリっとガウディに向けられた。道に飛び出した女性とは別人だ。さすがベテラン、度胸があるなと、その後ろに続くノエリア。


「サニーさんですか?」


 ノエリアの問いに、女性の顔がぐにゃりと歪み、次々と顔が変化していく。そして、悲痛な面持ちの女性の顔で止まった。これがサニーの顔だろうか。


「……私は……サニー」


 思い出すかのように、かすれた声で彼女が答えた。すると、首の下にぼんやりと体が浮かび上がり、しっかりとした像を形成する。


「自分がどうなったのか、分かりますか?」


 刺激しないように、ノエリアがやさしく語り掛けた。サニーは静かに頷くと、小屋の中を指さし言った。


「……私たちは……ここに縛られている……怪物に操られて……人を誘い込む」


「なぜそんなことを?」


「……わからない」


 サニーは首を横に振った。そして、彼女は小屋の中へと滑るように引き下がっていくと体が透き通っていき、消えてしまった。


「……さて、中を調べてみよう。ガルトにこんな手の込んだことができるとは思えないからね。まだ何かありそうだ」


 ガウディが小屋の中を覗き込む。カビと腐臭の混ざった嫌な臭いが漂っていた。空の水瓶や腐った木箱。黒いカスの入ったずた袋。簡素な作業台。変色した粗末な木の食器。長い間放置されていたのは間違いないだろう。二人は手分けして汚れた部屋を調べたが、これといって目を引くものは見当たらなかった。


「……何もなさそうですが」


「あるはずなのに、何もないから怪しいのさ」


 ガウディが、丁寧に壁や床を剣の柄でノックしていく。床の一部にあきらかな音の変化を感じ、注意深く指先で探った。床の一部に指先が沈み、床板を引き上げた。


「ほら、このとおり」


 ガウディが得意げに振り返って言った。床下には、梯子が立て掛けられた人工的な穴が開いていた。不快な臭いは、この穴から漂い漏れている。

 

「ボクが先に降りよう。ガルトがもう一匹いるとは思えないが、用心しないとね」


 ガウディは松明を咥え、梯子の耐久性を確認しながら暗い穴へと降りて行った。深くはない。すぐにゴツゴツとした床の感触に行き当たる。


 そこから先は横穴が続き、ドーム状に広がる空間があった。ガウディは穴まで戻り、松明を掲げてノエリアを呼んだ。


「危険はなさそうだ。ガルトが行き来していたのなら、罠もないだろうからね」


「……はい」


 ノエリアは慎重に足を延ばし、梯子に体重を預けた。ガウディが降りられたのなら、ノエリアの体を支えられないということはないだろう。


「あ……」


 見上げていたガウディが小さく声をあげた。梯子に何かあったのかと思い、足を止めるノエリア。


「いや……何でもない。この先が広くなっている」


 ガウディはすぐに否定するも、腑に落ちない顔でノエリアは床に足をつけた。ガウディは松明で奥を指し、歩き始めた。


 転ばないように、ゴツゴツした足元を見ながら進んでいたノエリアは、あることに気づいた。ひらひらと揺れるワンピースの裾。そこから伸びる脚。そして、梯子。


──そうかっ! そりゃあ見えるよな! ノエリアすまん、って言うか、なんでもっと長いの着てないんだよ! 前衛がこんなの着てたら、見えるの当たり前だろ! 色は? いや、そうじゃなくてだな。


 ドーム状の空間。そこには、聖刻語が刻まれた魔法陣めいた図形が描かれていた。その中央には仮面をつけ座禅を組む白骨死体。その周りに、犠牲となった女性たちの遺体が無造作に並べられていた。


 何らかの儀式、なのだろう。だが、練法の知識のない二人には、ただただ邪悪な何かにしか見えなかった。


 サニーが言っていた「誘う」とは、儀式に使う生贄を集めるという意味なのかもしれない。


「この即身仏が、ガルトを作った土門ツファオの練法師みたいだな。死んでいるってことは、ガルトの単独犯か……うーん、どうも納得いかないな」


 ガウディが臆せず円の中心に踏み込み、波打つ短剣で仮面を突っついた。すると、仮面が剥がれ落ち、乾いた音を立てた。


「反応なしか……あっけない幕引きだね」


 即身仏はガウディに任せ、ノエリアは周囲の女性たちを調べていた。どれも白骨化しており、死後どれだけ経っているのかは判別できない。その中から、サニーと思われる死体を見つけた。


「同じ服装、この人がサニー……」


「面白そうなものがありそうだ。どうする? 練法関連の資料は、闇市に持っていけば高く売れるんだ。中でも、この仮面はアタリ」


 ガウディが、仮面をうちわのように振って見せた。すると、仮面からシュっと白い煙のようなものが噴き出し、モクモクと漂うと、次第に人の形に集まっていった。


「何だお前たちは!? 我の隠れ家で何をしておる」


 ゆらゆらと揺れる短髪の40代くらいの男。白く透き通るその姿から、しわがれた声が発せられた。どうやらこの男が、この小屋の主らしい。


「お前の行いで、多くの女性が犠牲になった。だが、それも今終わる」


 そう言うと、ガウディは魔術的図形を短剣の先でガリガリと削り始めた。


「何だと? やめんかっ! ガルトはどうした!? 我が作り出したガルトが、お前たちを八つ裂きにしてくれようぞ!」


「残念。ガルトなら、さっき八つ裂きになったよ。彼女の剣でね」


 ノエリアは太刀の柄に手を掛け、いつでも抜けるように姿勢を正した。


「何だとっ!? この娘……聖職者か! 我が復活す……」


 スンッ! 気の籠った刃が男を薙いだ。叫び声を上げる間もなく、闘気に焼かれ霧散する男の霊。ノエリアは、深く息をつき、太刀を納めた。


「さあ、彼女たちを外に運びましょう」


 ノエリアは所持品欄から毛布を取り出して広げると、そこに彼女たちの骨を丁寧に置いていった。その姿にあてられたのか、ガウディも無言で骨を拾う。


「ふー、これで成仏してくれるかな。先に上がっていてくれ、ボクはもうちょっとここを捜索してみるよ。なんたって、盗賊だからね」


 ガウディは、松明をもう一本取り出し、火を移してノエリアに渡した。「わかりました」と頷き、ノエリアは毛布を風呂敷のように結んで担ぎ、梯子へ向かった。


 降りてきた穴は狭く、毛布を背負って通ることはできそうもない。ノエリアは毛布の結び目にロープを通して、上から引っ張ることにした。


 ノエリアが小屋の外に出ると、女性たちの幽霊が生気のない顔で並んでいた。何かを言うわけでもなく、ただじっとそこにいるのだ。


「ペガンズよ」


 ノエリアは八柱神に祈りを捧げ、もはや、誰に渡せばよいのかもわからない遺品と共に骨を埋葬した。その中でも、サニーのネックレスだけは農夫に渡すべきかと悩んだが、彼に後悔の念を抱かせる物は残さない方がよいと考え、埋めることにした。


 ──成仏っていわれてもな、オレ、葬式のやりかたなんてしらないし。ノエリア助けてくれ、どうしたらいい?


 ショーの願いが通じたのか、彼の制御を離れてノエリアが祈りのサインを指先で小さく描く。そして、彼女は慣れた手つきで香木に火をつけると、犠牲者が眠る簡素な墓を舞うように周り、聖水を撒いて清めた。


 静かな優しい調べがノエリアの口から紡がれる。それはペガンズへの祈りの言葉。神がこの地を去るときに残した、神の言葉。人と神を繋ぐ唯一の道。


 柔らかな光が天より降り伸びてきて、周囲を暖かく照らした。すると、ずんと空間そのものが上から圧力をかけられたかのようにたわみ、地面へと押し付けられる感覚に襲われた。


『|ジール・ニド・アーン・ヌズ・フィン《そのもののせいしんたいをあずかろう》』


 圧倒的存在感を持って発せられた言葉が、大音響で響き渡る。


 ──そんな……うそだろ? これが……神? ショーは、ノエリアを通して神の存在に触れたことで、得も言われぬ恐怖を感じていた。その言葉には、自然の驚異すらも凌駕する、絶対的力があった。


 ノエリアの姿を呆然と見つめていた女性たちの霊が、光の粒子となって天に昇っていく。これで救われたかは、わからない。だが、この地から解放されたことは確かだ。ノエリアは天を見上げたまま、がくりと膝をつく。その目から涙が伝い落ちた。


「……終わったみたいだね」


 ガウディが声をかける。こんなにも神聖で心洗われる光景を見せられては、軽口を叩く気にもなれない。


「ああ……神様っているんだな……」


 まだ膝をついているノエリアに手を貸して立たせるガウディ。放心したノエリアの顔が、次第に笑みに替わる。


「さあ、任務達成だ。戻って報告しよう……っと、その前に。血の付いたローブのままじゃ、あの農夫、絶対気にすると思うよ。替えのローブとかないのかい?」


「そっか……傷も治しておかないとな」


 ノエリアは呼吸を整え、体を循環させた気を脇腹の傷へと集中させた。

 

「ふー……治癒功ユハク・カン


 深く息を吐き、気功法の呪文を唱える。これは、自然治癒力を急激に加速させる術で、傷は瞬く間にふさがり、乾いた血を払えば赤く線が残っているだけだった。それもすぐに消えるだろう。


 続いて、所持品欄を開いて替えの服がないか確認する。幸い、予備の法衣が一着と、式典などで使用する礼服のようなローブが一着入っていた。ノエリアは、そそくさと小屋の中へと入りガウディを振り返る。


「覗くなよ」


「難しいことを言うね」

 

 ノエリアの口調が、ショーに戻っているが。大仕事を終えた後ということもあり、ガウディはとくに突っ込みはしなかった。


 小屋に入ってはみたものの、玄関に戸はなく、ただ穴をあけただけの窓は閉めることなどできない。ノエリアは、小さくため息をつき、梯子を下りることにした。


 松明を床に置き、破れた法衣の裾に手をかける。ぐいと一気に引き上げ、頭を通して脱いだ。腕を伸ばして法衣をバサバサと振って伸ばす。やはり、赤いシミのある裂け目が目立つ。


「これ……どうすっかな……どうにもならねぇけど」


 丸めて所持品欄に入れて予備の法衣を取り出そうとしたとき、ふと視線を下に向けて動きを止めた。むき出しのふくよかな胸が、下から松明の明かりに照らされ、その存在を主張していたのだ。どうやら、薄い肌着ごと脱いでしまったらしい。


「あっ……」


 男子中学生にとって、誘惑しかないノエリアの肉体。ショーは、人生最大の試練に直面していた。


              ◇      ◇      ◇    


 着替えを終えたノエリアが小屋から顔を出すと、ガウディは地下から持ち出した物を引っ張り出して地面に並べていた。手当たり次第に持ってきたが、明らかに価値のなさそうなものは置いていくつもりだ。


 ノエリアに気が付くと、ガウディは値打ちのありそうなものだけ所持品欄に投げ込み、立ち上がった。顔を赤くしたノエリアは、気まずそうに無言で歩いてくるが、ガウディは苦笑しただけでスルーした。 


「……さて、それじゃ宿場町に戻ろう。ワースメーカー」


 ガウディに呼ばれ、仮面がフワリと降りて来た。


「見事任務を達成しました。それでは、宿場町へ!」


 周囲の景色が強風に吹かれたかのようにざっと流れ、その裏から宿場町が現れた。今の出来事がウソのように、二人は平和でのどかな雰囲気に包まれた。目の前に木のアーチがある。宿場町の入口だ。


「そういえば、除霊? してたときにすごく光っていたのは、結局なにが起きていたんだい?」


「えっ? 神の声が、聞こえなかったのか?」


「へぇ、神の声か……何だかすごい体験をしたみたいだね。ボクの方には、ただ光っただけのように見えたよ」


 ──聖職者にしか聞こえないのか? もしかしたら、ノエリアが特別なNPCなのかもしれないな。そういや、ノエリアの旅の目的って何なんだ? 


「そうそう、農夫の前だけでも口調は戻しておいた方がいいよ」


「おっと」

 

 ガウディに指摘されて口を押えて目を閉じるノエリア。だが、瞼の裏に浮かんでくるのは着替えの時の光景ばかり。全く集中できない。ノエリアは呼吸を整え、全身の気を循環させることで何とか雑念を消し飛ばした。


 二人は唯一の宿屋の戸を開き、農夫を探した。彼は物憂げな表情で窓の外を眺めていた。二人に気が付くと、農夫は立ち上がり帰還を労った。


「おお、お戻りになりましたか。話に聞けば、行方不明になった者もいたそうで、お二人とも無事で何よりです」


「……はい。サニーさんは、天へと旅立ちました。犠牲になった方々と一緒に」


 ノエリアが静かに言った。それを聞くと、農夫は目を見開き、安堵したようにため息をついた。


「そうですか……サニーを救っていただき、ありがとうございます。……ろくに礼もできませんが……」


「……お気になさらずに」


「そうさ。どうしてもと言うなら、ペガンズに祈ってくれ。それが一番の報酬さ」


「はい……ありがとうございます」


 農夫は何度も頭を下げ、宿を出て行った。二人は窓際に置かれた木のベンチに腰を下ろし、ようやく一息つくことができた。短いが内容の濃い冒険だった。


「この度の冒険はこれにて終了とさせていただきます。お二人に使命達成点を入れておきましょう」


 それを聞くと、二人は眠りに落ちるかのように、精神が深く深く沈んで行った。


              ◇      ◇      ◇    


 びくっと肩を揺らして目を覚ましたショー。頬が涙で濡れていた。すぐに掌で擦りシャツで拭いた。 頭が少し重たいような感覚はあるが、前の冒険に比べて精神的負担が少ないのは、時間が短かったからなのかもしれない。


 折り畳み椅子をきしませて背もたれに体重を預ける。資料室の薄汚れた天井板が視界に入った。放心状態のショーは、ただぼーっと天井を見つめた。


「……すげぇなぁ」


 ショーは、今まで生きてきて神を意識したことなど一度たりともなかった。だが、ノエリアを通して神との繋がりを体感した今では、信じざるを得ない。


 ──剣の時代(ワースブレイド)操兵リュードが今も残っていることを考えれば、現実の世界に神がいても、おかしくないよな?


「ふー、たのしかったよ。一緒にプレイしたのがショーでよかった」


 シンがクッションから顔を上げて言った。ショーは気恥ずかしくなり「よしてくれよ」とのけぞった。


「ボクは体があまり強くなくてね。昔はそうじゃなかったんだけど……たまにしか来られないんだ。だから、なおさらさ」

 

 それで顔色が悪いのか。病み上がりの体をおしてまで来た。それだけ楽しみにしていたってことだな。


「そんじゃさ、来られるときは連絡してくれよ。鍵、開けとくからさ」


「はは、盗賊ばかりやっていたせいかな。できるかもってやってみたら、実際にできた。それ以来、鍵いらずさ」


 シンが冗談めかして、両の人差し指をピッキングツールに見立てて振った。「そんなことあるのか?」とショーは笑い飛ばし、遠話端末ログフォンを取り出す。二人はアドレスを交換した。


「次にいつ来られるかわからないけど、よろしく……そうだ、またノエリアでやってくれないか? 気に入ったんだよね、彼女が」

 

「……勘弁してくれよ。NPCなんだから、ピモ・ルルニン中を探したらいるんじゃないか?」


「そうか、NPCとして連れていけばいいのか。うーん、でも、街で顔を合わせたら気まずいよね」


 ギクリと体を硬直させるショー。もしも、もしもだ。このセッションの内容をノエリアが記憶していたとしたら? 彼女を前にしても平然としていられるだろうか。


「……運よく出会ったら、長いスカート買ってやらないとな」


 ショーが切実だと言わんばかりにつぶやいた。


「あははははは! 本人が好きでやっいるのかもしれないよ?」


 ──まぁ、それはあるか。でもさ、見える格好してて見えたら怒るじゃん、女子って。どうなってんだよ。


「あっそうだ。一か月くらい前に、ここで倒れてたのってシンなのか?」


「……違うんじゃないかな。初めて来たときは病院に運び込まれたみたいだけどね。それ以降、目が覚めなかったってことはないよ」


「そっか……その一回目が噂になってんのかもな」


 ──立ち入り禁止の張り紙があったし、知らないだけで他にも倒れたやつがいるのかもな。それにしても、あんまり問題になってないのもおかしい。生徒が何人も倒れてんだから、完全に封鎖されていてもおかしくはないはずだ。


「その生徒もここに来ていないみたいだし、覚えていなかったのかもね。ワースメーカーの話じゃ、適性があるみたいだし。それじゃ、ボクはもう行くよ。遅くなるとうるさくてね」

 

「オレはちょっと片付けてから行くわ。じゃあな」


 シンは静かに扉を開けると、音もなく帰って行った。あのうるさい廊下をだぞ? 本当に盗賊が体に染み付いているんだなと、ショーは肩をすくめた。そして、窓を閉めカーテンをかけると、資料室は一瞬にして薄暗く静かな、寂しい空間に変わった。


「あっ、ダイス」


 ショーはポケットに入れたダイスを探る。だが、入っていない。他の場所にも手を突っ込むが、ダイスは出てこなかった。


「……どうなってんだ?」


 念のため、白い箱を開けて中を確認した。赤い10面体ダイスが三つ入っている。無意識のうちに戻したのだろうか。


「んー、わかんねぇな……なくしたわけじゃないなら、いいか」


 煮え切らない思いでドアノブに手を掛け、部屋を出ようとしたとき、ショーはあることに思い当たった。


「盗賊だからピッキングができたって、そんな簡単に……じゃあ、オレは操手持ってるんだから……まさかな」

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