閑話・これまでの登場人物及び設定
◆リュシエル(Luciel)
主人公。平民街の外れでステッカー屋を営むエルフの女性。
一見軽口でぶっきらぼうだが、内には熱い正義と凄腕の魔法技術を秘めている。
前世の記憶を持っており、病弱な過去を経て異世界で再スタートを切った。
東にあるエルフの国、ファーフォールン出身。
マジックステッカーの制作と販売を一手に担い、技術力は王都随一。
特別な剣を工房に隠し持っており、滅多に抜かない。
子供や弱者には甘い。
喫煙者。煙草をくわえて作業する姿が定番。
◆ ティオ(Tio)
元気で明るく、お節介な性格の男の子(10歳前後)
リュシエルの店の常連で、ステッカーをこよなく愛する
◆ ケント(Kent)
ティオの友人。冷静でやや引っ込み思案な少年(10歳前後)。
Rステッカーを購入した直後にスリ被害に遭い、物語が動き出す。
◆ ジャスティン(Justin)
ティオ&ケントの友人。陽気でお調子者なムードメーカー。
街の噂に敏感で、盗難事件の情報をいち早く察知する
ドジも多いが仲間思いの良いヤツ。
◆ ジュノ(Juno)
スラム出身の少年。
本当は純粋で遊びたい盛りの子供で、スラムの子供達と遊ぶためにステッカー泥棒を働いたが、闇ギルドのチンピラに露見し、脅されて犯罪に手を染めていた。
味を占めたチンピラに仲間の子供たちを人質に取られ、泣く泣くスリを続けていた。
ティオのウサギのステッカーで顔の打撲傷を治癒され、自ら心を開き真実を語る。
◆ カイル(Kyle)
若き新米冒険者。ケントがスリ被害を訴えた際、たまたまリュシエルの店に居合わせ、スリ事件の調査を任される。
実直で曲がったことが嫌い。剣術の腕も確か。
ジュノを追跡し、闇ギルドの実態を知るきっかけを作る。
◆ ルーサー・グランディール(Luther Grandir)
王宮直属の若手魔術師。20代半ば(リュシエルと同年代)。王立魔法学園・主席卒業。
性格は理知的で冷静。やや不器用。魔法理論、解析魔術、結界術のプロフェッショナル。
リュシエルとの関係
魔法学園時代の同期でライバル。当時からリュシエルの魔法応用力とぶっ飛んだ発想に圧倒されてきた。成績では自分の方が上だったが、どこか負けている感覚を抱いている。
実はリュシエルにずっと片想い。美人で才能もある彼女に惹かれていた。
ただし、プライドと立場が邪魔して、素直になれないまま数年が経過している。
リュシエルが巻き込まれた偽造ステッカー事件で、王宮魔術師として裏から手を回し、彼女の救出に奔走。
表面上は「任務」として動くが、本心では彼女を守りたいだけ。
闇ギルド壊滅事件では報を聞き、すぐさま騎士を派遣&リュシエルを救出に向かう。
部下からの信頼は厚い。
◆ 闇ギルドの長
王都に拠点を置く非合法組織の幹部。
リュシエルの単身突入によって組織が半壊状態に。
最終的に全面謝罪し、騎士団の圧力とリュシエルの怒りに屈する。
◆ 闇ギルドのチンピラA&B
ジュノを脅し、スリを強要した最低な小悪党。
ステッカーを転売して味をしめ、子供達を監禁し、ジュノを脅迫。
最後はリュシエルに潰された闇ギルドの怒りに触れ、暗殺者により処刑される。
◆闇ギルドの暗殺者
チンピラを始末した実行役。
任務の後「これだけじゃ割に合わない」と呟く冷徹な職業殺人者。
◆シエラ・モニカ(孤児院の院長)
スラムや孤児達を見守る穏やかな年配女性。
リュシエルの奉仕活動を受け入れ、子供達との交流を温かく見守る。
◆ラグナ・カーヴェイン侯爵(小貴族)
フィルバーレル王国北部の小領地を治める名ばかりの地方貴族。
実力も資金も乏しく、王都での名声を狙って無茶をする。
リュシエルが商人ギルドに申請した、しょぼいマジックステッカー技術を不正入手。
中途半端な技術で粗悪なステッカーを作り、街中で暴発事故を起こす。
証拠隠滅を図るも、王宮魔術師ルーサーにバレて拘束される。
【ステッカーの分類】
■ コモンステッカー(魔力なし)
魔法効果を持たない、装飾・収集・遊戯用のステッカー。
デザインは多様で、かっこいい系、可愛い系、ネタ系など幅広い。
主に子供や冒険者の間でコレクションや交換が盛ん。
以下のコレクションシリーズが存在
「世界魔物シリーズ」、「宝物シリーズ」、「英雄シリーズ」など。
レアリティ区分:
N
R
SR
UR
L
■ マジックステッカー(魔力あり)
魔法効果を付与された特殊ステッカー。
絵柄や紋に魔力が込められ、使用時に効果を発揮。
以下の3タイプに分かれる:
1. 外部魔素利用型:周囲の魔素や対象の魔力を吸収して発動。
2. 自己魔力利用型:使用者自身の魔力を消費して効果を発揮。
3.魔力両用型:1と2の特徴を併せ持つ効果を発動。
効果には回復、強化、送風など多種多様。
一部の高等ステッカーは使用に際し危険もあるため、販売相手を選ぶ必要あり。
【ステッカー製作工程】
■ 主な材料
スライム膜:煮溶かして乾燥させたものが、透明で丈夫な下地素材になる。
異世界デンプン紙:庶民の台所でも手に入る紙素材。耐久性と加工性に優れる。
ポーションの飲み残し:魔力伝導性のある糊の原料として再利用。
薬草インク:薬草を煮出して作る。魔力との親和性が高く、絵柄を描くのに用いる。
■ 工程の特徴
下地(スライム膜+デンプン紙)に魔力伝導糊を塗布し、貼り合わせて強化。
絵柄や魔紋を描き込み、デザインを整える。
最後の魔法付与は高度な技術を要し、微小な媒体に対する詠唱と精密魔力制御が必要。
リュシエルは独自の高速詠唱技術で掌サイズに魔法を込めることが可能。
■フィルバーレル王国(Kingdom of Filbarel)
体制:王政。国王が実権を持つ中央集権国家。
構成:王都+複数の貴族領(土地を治める地方領主たち)
王都:政治・経済・魔法の中心地。商人ギルド、冒険者ギルド、神殿、スラムなどが集まる。
■東のエルフの国:ファーフォールン(Farfôrn)
位置:フィルバーレル王国の東に隣接する神秘の森の国。
種族:主にエルフ族(長命・高魔力・精霊との親和性あり)
政治体制:長老会と賢者(有識者)会議
文化:詩・音楽・魔術・精霊信仰が融合した独自の芸術文化。
建築物は樹木を傷つけず自然と共生する形で形成。
魔法:通常の魔法も使えるが、精霊魔法を主に使う。
外交:他国とは限定的な交易のみ行い、基本は中立。
フィルバーレル王国の魔法学園には一定の枠でエルフの留学生を送り込んでいる。
リュシエルもその一人で、若くして人間社会に出た変わり種。
■西の神の国:カナリア聖国(Canaria Theocracy)
体制:聖王と「神聖評議会」による統治
表向きは聖王が統治者だが、実質は神殿を中心とした神聖教会が国家を支配。
教会の頂点に立つ「教皇」と「神聖評議会」が宗教・政治・軍事を兼ねる。
他国(フィルバーレル王国など)にも複数の神殿を建設し、宗教的影響力を及ぼしている。
文化と思想:魔法は「神が選ばれし者に与えた奇跡(聖印術)」とされる。
「マジック・ステッカー」は、神の奇跡を模倣した“人工の奇跡”として、教義的にグレーな立場。
高位聖職者や古株の神官たちは快く思っていない。
フィルバーレル王国の神殿ではリュシエルの「癒しのウサギステッカー」が好意的に受け入れられている。
リュシエル自身も、「怪我が少しでも治るなら」と、神殿や孤児院にだけ格安で卸している。
だが聖国では“外部の技術が信仰の座を脅かす”と危機感を抱いた古参聖職者たちが騒ぎ始めた。
聖職界の古狸たちは、「信仰を侵す異端技術」としてステッカーを問題視。
他国への干渉も強く、秘密裏に情報工作を行っている噂も。
■南の砂漠の国:グルバザーン王国
過酷な砂漠とオアシス都市が点在する商業国家。
ステッカーを「異端」「子供の玩具」「呪詛の札」と見なす保守的・排他的な文化圏。
一部の呪術師が密かに興味を示しているが、公式には否定的な立場。
魔法:一般的な魔法の他に呪術が存在する。
呪術は「契約」や「呪印」による。言霊で相手の動きを縛ったり、操ったり、幻を見せて混乱させたりする。
強力な戦士階級(砂竜軍)が支配層を構成している。
地下神殿や封印された古代兵器を擁するダンジョンなど謎多き遺跡が点在し、冒険者の往来も活発。
■北の軍事国家:エルネストリオン(Ernestrion)
「転生者」の青年エルネストによって奮い立ち、武装蜂起した元奴隷・迫害民による革命で建国された国家。
建国者エルネストの思想「愛するものを守るために闘う」が国是。
差別撤廃と自由、愛と情熱を掲げ、獣人・ドワーフ・混血など多様な種族が共存。
魔法と鍛冶を融合した魔導工学が発達している。
武器製造・防具技術に優れた国。特にドワーフ技術者が多い。
魔法:魔法は「守護・強化」系が主流。
魔導工学:魔導鎧と呼ばれる魔力と魔素を使った強化鎧の開発に用いられている魔法鍛冶技術。着るだけで力や魔法が強くなり、通常の攻撃手段でも何倍もの威力になる。
エルネストリオンの象徴で、国家の主力兵装。
正規軍・獣牙兵・工兵など多様な部隊を保有し圧倒的軍事力を持ち、建国以来の戦争では300年以上無敗。
一部の軍属は引退後も各国で傭兵団や、警備業務、冒険者などで活躍している。
他国とは中立的だが、思想や価値観の違いから摩擦も。
ステッカーには一部の若手技術士官が関心を持っている。
■東の国:天久国
フィルバーレル王国の東に位置する山岳・竹林・渓谷が多い自然を擁する武家社会制国家。
精神文化・礼節・霊的信仰を重んじる。
武士道・忍術・陰陽術が根付く。
国体は武家評議制と巫女皇による神託統治。
文化と信仰:刀が主武器。魔道刀が存在する。
魔道刀は魔法の力を帯びた特注刀。怨霊や神獣の魂を封じた危険な妖刀もある。
式札・封符などを貼って魔法効果を発揮するマジックステッカーに似た文化がある。
忍者が使用する特殊忍具(封魔苦無・紙爆符など)も存在。
魔術:忍術や陰陽術による呪符と式神といった独自体系を用いる。
ステッカーとの関係:若い陰陽師や武士が興味を持ち始めている。
式札の発展形として、一部でマジックステッカーの研究が進行しているが、保守的な老武家や古流陰陽寮はステッカーを「異端」とみなす。




