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外伝『エルネスト戦記』・【魔導武具の解放】


 戦場を揺るがす角笛と太鼓。

 帝国軍の重装兵が鉄の壁を組み、奴隷兵を先に立てて突撃してきた。矢の雨が夜空を裂き、火矢が廃墟の屋根を焼く。


 「……持たないぞ!」

 狼獣人の戦士が盾を構えながら叫ぶ。裂けた肩から血が流れ、後退しようとする。


 その瞬間、瓦礫の影からエルネストが飛び出した。背中にはティリスとセレスティアが必死に守り抜いた木箱が揺れていた。


 「まだだ、退くな!」

 虎獣人の咆哮が戦場に響き、敵も味方も一瞬だけ足を止めた。


 エルネストは木箱を叩き割り、中から光を放つ武具を取り出す。鉄と結晶核が組み込まれた“革命の牙”――魔導武具(マギズアーム)


 「ティリスが作った。お前たちの力を解き放つ武器だ!」


 まず狼獣人の戦士へ――

 脚部に組み込まれた魔導機構を装着させる。

 「走れ、雷のようにな!」

 装着の瞬間、稲妻が走り、狼獣人は信じられない速度で敵陣を蹴り裂いた。


 次に狐獣人の剣士へ――

 刀型の魔導武具を手渡す。

 「燃やせ、恐れを断ち切れ!」

 刃が炎を纏い、狐の剣士は火線のような斬撃で重装兵を両断した。


 熊獣人の巨漢には、大槌の魔導武具を。

 「奴らの防御を砕け、仲間を守れ!」

 振り下ろした瞬間、大地が揺れ、衝撃波で帝国兵の列が一気に崩れ落ちた。


 そして最後に――

 恐怖に震えていた人族の若者に、杖型の魔導武具を押し付ける。

 「お前も戦え。種族は関係ない。不当な扱いを受ける人々を、救いたいと想う心があるならば、武器を取るんだ!」

 杖から精霊の光弾が放たれ、敵の魔法障壁を貫いた。驚愕と歓声が同時に湧き上がる。


 仲間の姿に革命軍たちの士気は燃え上がり、帝国軍は一気に押し返された。


 エルネストは前線に立ち、咆哮と共に叫ぶ。

 「見たか! 俺たちはもう奴隷じゃない! 人も獣も、同じ理想を掲げ、同じ牙を持つ! これが革命の力だ!」


 その言葉に呼応するように、マギズアームが一斉に光を放った。

 帝国軍の戦列が揺らぎ、崩壊の兆しが広がっていった。


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