17 戦闘
「ううう...」
「お前がバカな事言うからだ...」
俺は頭をさすりながら唸っていた。全力でアーリエに殴られました、痛い。
「トイレじゃ無いから!魔物だから!」
隠れているから見つかってはいないものの、今俺達の目線の先には魔物がいる。 確かに、魔物なんだが...。
「あれは...『ポポン』だね。」
俺達の先にいる魔物、ふわふわと毛玉みたいな小さな体をしていて、つぶらな瞳、なんかめっちゃ可愛いのだ。まるで兎の様な可愛さだ、耳は無いが。
「なんだ、弱そうじゃん」
可愛い見た目、それはつまり弱そうな見た目でもある。
ここは格好良く決めるか!
「ここは俺に任せておきな...」
「あ、調子乗ってるなこいつ」
颯爽と刀を抜きながら、一歩前に踏み出し、決めたセリフを放つ。うん、格好良い。相手が弱そうだからできる芸当なので、もっと強いやつだったら俺は逃げ出していただろう。
「...黙ってて良いかな」
「良いだろ、面白そうだからな」
後ろでアーリエとナバルが何か言っているが、俺の耳には入らなかった。初戦闘だからである、とても興奮しているのである。
「ここであったが百年目、今こそ決着をつける時が来たな...」
「何言ってんだコイツ」
俺はポポンに向かって決め台詞を放つ。なんか「きゅー?」って言いながら首を傾げる様な動作をしている、可愛い。
「うおおおおおおおお!」
俺は刀を上に構え、それを下に振り下ろした。
「...えっ」
するとポポンはとんでもない速度でそれを躱し、俺に向かって突進して来た。それはまるで狡猾な狩人様だ。
「きゅー!」
「ちょっ、まっ」
俺は見事にポポンの突進を食らい、挙句の果てには十メートル程吹っ飛ばされた。
飛ばされている最中、体中を擦りまくり、とても痛々しい姿の様だ。
「痛ってええぇええ!」
「バカだねー、無闇に近付くからだよ」
「知ってただろ!絶対知ってただろ!」
ナバルが差し伸ばしてくれた手を受け取り、俺はアーリエにそう言った。アーリエは笑いながら答えている。
「いや、だって、あんな事言ってる時に、ポポンはかなり強い部類だって言ったら、可哀想かなって、あははっ!」
「まあ、なんだ、気にすんな」
いやあんたも面白そうだなとか言ってましたやんとナバルにツッコミを入れたいところだが我慢しよう。
「なあ...あれ」
ナバルが指差した方向に振り向いた。
ポポンが大量にいた。
可愛い。
「...ポポポポーン!」
「なに言ってんだよ」
ポポンが数十体いたせいで謎の悲鳴をあげてしまった。
可愛いとか思ってる場合じゃない。やばい。あんなに強いのが数十体もいるのだ。
「ふっふっふっ...私の出番の様だね」
アーリエが自信有り気に杖をかざす。
「俺の二の舞になりそうだけどな...」
「見せてあげよう!我が魔法を!」
投稿遅れてすいません。




