表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

33/50

第33話:聖域の朝、魔王が『義理の息子よ、孫はまだか?』と乱入してきた件

聖域に建てた公爵邸、その初めての朝。

 窓から差し込む世界樹の柔らかな光と、俺特製の『神域のアロマ』が、昨夜の熱気を優しく包み込んでいた。


「……ん、……ゼクス……。まだ、離さないわよ……」

「……むにゃ。……ゼクス様……おかわり、ですわ……」

「……ゼクス様、……しっぽ、離して……」


右に王女、左に聖女、腕の中には魔族の姫。

 三人のヒロインに絡め取られ、一歩も動けない幸せな拘束。昨夜の「混浴」から始まった激戦(?)の結果、俺の体力は『全自動回復ポーション』を三本飲んでようやく人並みに戻るほど削られていた。


だが、その静寂を切り裂く轟音が響いた。


――バシャーン!!(窓を突き破る音)


「カカカカ! 義理の息子よ、おはよう! よく眠れたか!?」


「……げほっ!? 魔王さん、入り口から入ってくださいよ!」


豪快に着地したのは、手に『魔界の特産・激辛ソーセージ』を抱えた魔王サタンだった。


「何を言う! 家族の仲ではないか! それよりどうだゼクス殿、昨夜の手応えは!? リリス、お前もだ! 余は早く『孫』の顔が見たいのだぞ! 名前はもう決めてある、男なら『魔掃除王・サタンJr.』だ!」


その言葉に、三人のヒロインが飛び起きた。


「お、お、お父様ぁぁぁ!? 何を、何を朝っぱらから恥ずかしいことを!」

「……魔王様。神聖な朝の食卓で、そのような露骨な話題は慎んでくださいまし……(顔真っ赤)」

「……お父様、デリカシーがなさすぎるわ。……でも、名前は『アルテミス・ジュニア』の方がいいわね」


アルテミス様まで便乗し始め、朝食の席は一気に修羅場と化した。


「ほら、ゼクス殿! これを食え! 魔界に伝わる『精力増強・黒竜の心臓(の燻製)』だ! これで今夜も……ぐはっ!?」


魔王の顔面に、エルナの放った『神罰(という名の目覚まし魔法)』が直撃した。


「……ゼクス様。お父様の言うことは無視して、私の作った『聖域の薬草オムレツ』を召し上がってください。……あーん、ですわ」


「……ずるい、私もしっぽで食べさせてあげるわ」


魔王が床で気絶している横で、俺は三人のヒロインに囲まれ、再び「食べられそうな」朝食を摂ることになった。


(……魔王さん。隠居して弟子になりたいって言ってたけど、ただの『居候のうるさい親父』になってませんか?)


俺の聖域スローライフは、どうやら世界で一番「騒がしい平和」に満たされているようだった。

お読みいただきありがとうございます!

魔王様の乱入で、ゼクスの平穏(?)が今日も脅かされています(笑)。

ヒロインたちの「誰が最初に孫を産むか」戦争も勃発しそうな予感……!

楽しんでいただけたら、ページ下部の【☆☆☆☆☆】やブックマークで応援いただけると執筆の励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ