小さな日常
「はあーつっかれた」
俺は昨日の疲れからか、朝っぱらからそんなことを言っていた。
「まだ朝の6時だろ、ねたりないのか?」
ゼロノスは、ちょっとめんどくさそうにいう。
「まあね。」
俺は、ふたつの卵を焼きながら、ふと昨日のことを思い出す。
「あれってなんの意味があるの?」
「遠い敵や近くの敵の気配や匂い、音を見破るための基礎だよ。やっといて損はないぜ。」
ゼロノスは、スラスラと話す。
一方ジャンクは、抱き枕を抱き、目をこすりながら、キッチンのほうへとやってくる。
「んーたまご?」
彼女はそういう。
「卵焼き。食べる?」
「食べます!」
彼女が気合が入ったところで、卵焼きを皿に移す。
「いただきまーす!」彼女はそう言って一口で、その卵焼きを食べようとする。
「はは。」
僕は軽く笑う。
「おい、俺様のもよこせよ!」
「はいはい」
俺はそういってもう一つの皿に卵焼きをのせる。
なんとなく楽しいそうおもった。
その次の日
いつもがてら学校にいた。
放課後で、サッカー部や、野球部の声がきこえる。
僕ときたら、絵が描けないのに、美術部で、呆然とキャンパスを眺めながら、どう描くかをなやんでいるかのように、考える仕草をしながら、軽く、目の前のモデル、黒いロングでカーラのかかった頭部だけの白いやつをながめるだけだ。
「なになやんでんの?」
部長が厳しい眼差しできいてくる、
「どうしたら、輪郭かけるかなって。」
僕は、すかさず嘘を吹く。
「書くしかないのよ。こういうのは。書いて書いて、いい輪郭がとれたらそれでいいの」
「なるほど。ありがとうございます。」
部長が去ったあと、ゼロノスが、クルクル回りながら
「よく、あんな部長でストレスたまらねぇな。」
「僕いつもかいてないから、目をつけられてんの。」
「あちゃーそりゃいけねぇな。どうだ俺が軽く下書きしてやるから、それなぞれよ。」
「いいの!?やったー」
「特別だぜ。ジャンクにはいうなよ。」
その瞬間視線の中に線がひかれていく。青いせんだ。輪郭をなぞり、モデルそのものをえがいてくれた。
「ありがとう、ゼロノス」
僕は鉛筆でそれをなぞるようにかいてく。
僕は、生まれて初めてワクワクした。
絵を描くのが苦手だったけど、下書きがあれば完璧だ。
どこからともなく「やっとかいたか。」と部長の声が聞こえる。
少し狼狽える僕にゼロノスがいう。
「とりあえずかけー!」
そうして、僕の1日は済んだ。




