表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/12

小さな日常

「はあーつっかれた」


俺は昨日の疲れからか、朝っぱらからそんなことを言っていた。

「まだ朝の6時だろ、ねたりないのか?」


ゼロノスは、ちょっとめんどくさそうにいう。


「まあね。」

 

俺は、ふたつの卵を焼きながら、ふと昨日のことを思い出す。


「あれってなんの意味があるの?」


「遠い敵や近くの敵の気配や匂い、音を見破るための基礎だよ。やっといて損はないぜ。」


ゼロノスは、スラスラと話す。


一方ジャンクは、抱き枕を抱き、目をこすりながら、キッチンのほうへとやってくる。


「んーたまご?」

彼女はそういう。


「卵焼き。食べる?」


「食べます!」


彼女が気合が入ったところで、卵焼きを皿に移す。


「いただきまーす!」彼女はそう言って一口で、その卵焼きを食べようとする。

「はは。」

僕は軽く笑う。


「おい、俺様のもよこせよ!」


「はいはい」

俺はそういってもう一つの皿に卵焼きをのせる。


なんとなく楽しいそうおもった。


その次の日

いつもがてら学校にいた。

放課後で、サッカー部や、野球部の声がきこえる。

僕ときたら、絵が描けないのに、美術部で、呆然とキャンパスを眺めながら、どう描くかをなやんでいるかのように、考える仕草をしながら、軽く、目の前のモデル、黒いロングでカーラのかかった頭部だけの白いやつをながめるだけだ。


「なになやんでんの?」


部長が厳しい眼差しできいてくる、

「どうしたら、輪郭かけるかなって。」


僕は、すかさず嘘を吹く。

「書くしかないのよ。こういうのは。書いて書いて、いい輪郭がとれたらそれでいいの」


「なるほど。ありがとうございます。」


部長が去ったあと、ゼロノスが、クルクル回りながら

「よく、あんな部長でストレスたまらねぇな。」


「僕いつもかいてないから、目をつけられてんの。」


「あちゃーそりゃいけねぇな。どうだ俺が軽く下書きしてやるから、それなぞれよ。」


「いいの!?やったー」


「特別だぜ。ジャンクにはいうなよ。」


その瞬間視線の中に線がひかれていく。青いせんだ。輪郭をなぞり、モデルそのものをえがいてくれた。


「ありがとう、ゼロノス」


僕は鉛筆でそれをなぞるようにかいてく。


僕は、生まれて初めてワクワクした。

絵を描くのが苦手だったけど、下書きがあれば完璧だ。


どこからともなく「やっとかいたか。」と部長の声が聞こえる。


少し狼狽える僕にゼロノスがいう。

「とりあえずかけー!」


そうして、僕の1日は済んだ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ