アイラブユーの命日
想いを寄せ続けていた幼馴染を亡くし、その復讐のため犯罪者のなった望月蒼。
彼は認識を改変する「監獄」として働く脳内デバイス通称〈脳錠〉を装用され、ただ独りだけの世界で自殺願望を募らせていた。
〈脳錠〉によって自殺に失敗したある日、管理者である神父の教会に呼び出された彼はそこである秘密を目撃してしまう。
見つかり殺されそうになった蒼を助けたのは「エイリ」と名乗る、他人を殺さないと食事ができないという殺人鬼の少女だった。
ある目的のために生きなければならないと言うエイリは、蒼の願いを叶える代わりに自らの殺人への協力を持ちかける。
「契約でもしましょうか、望月蒼さん。それじゃあ、私に殺されるその日までよろしくお願いします」