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新生ゲーマー アカリ  作者: ゴーレム
34/43

第三十四話 不死の利点

《魂のカケラを入手しました》

《水属性の魔力を入手しました》


「はい、次の方」


『………』


私の目の前で気持ち良さそうにビーズクッションに座っていたイソギンチャクのような触手を頭から生やした人が残念そうに、名残惜しく未練たらたらな様子で立つと蜥蜴の特徴を持った人がそそくさと座って感嘆の声をあげてる。

うん、異世界でも人をダメにするソファは大人気でした。


差し出された鮮やかな鱗に覆われた手を握る。

彼女はすぐにウトウトしだした。


何をしているのかと聞かれれば即座に治癒できるように準備とレベル上げをしてると答えるべきだろう。

来るべき襲来日に向けて。


今もスリープタッチで瞬時に眠らせて魂のカケラと魔力を回収している。

ヒールタッチは最初、魂のカケラを得る前の状態では時間がかかる事を説明したら襲来日が来る前に出来る限りの人にやっておいてほしいと彼、ノイマンに取り憑いた者から頼まれたのだ。


犠牲者が出ても数時間は生かせられる。

死んでなければ治してくれ、てね。


ノイマンの中の者はここら一帯の(おさ)で周りから母と呼ばれる存在だった。

私を襲来日に役立つ存在だとフォローすると周囲からの敵意はすぐに鎮静化したから驚きだ。

よほど人望が厚いリーダーらしく、正に鶴の一声とはあの時の事を言うのだろう。


名前は事情により告げられないと言われたので、心の中だけで鶴さんと呼ぶ事に決めた。


それで鶴さんの依頼で久しぶりの行列を処理している訳だ。

皆も鶴さんに言われたせいか大人しく触れさせてくれるし、順調に進んでいる。


今は両側に変身能力で出したビーズクッションが置いてあり、片手づつで発動している。

一日ぶっ通しでやっていてスリープタッチも発動が早いので既に三桁を超えてレベルも上がった。


ーーーーーーーーー

【ハイタッチ】

【ブライドタッチ】

【バインドタッチ】

【ヒートタッチ】

【ドレインタッチ】

【拒絶の手】

【捜査の手】

ーーーーーーーーー


前回選ばなかったスキルに加えてタッチ系はヒート、ドレイン。

そして捜査の手。

うん、新しいスキル候補が三つ増えた。

やっぱりレベルを上げるとスキル候補が三つ加わるシステムのようだ。

…でも選べるのは今回も一つだけなんだよね。

どれもどんな効果なのか説明無しだから迷っちゃう。


ヒートは暑くなるのかな。

触れた相手を高熱にして体調を崩させるとか?

うーん、中々エグい効果じゃないかな。

インフルエンザで高熱になった時はまともな判断は無理だし、動くのがしんどい。


ドレインは分かる。

吸収するんでしょ。

何を吸うのかが問題だけど。

体力?

魔力?

ヒールタッチだと私自身の回復はできないから体力だと嬉しいかな。

何度だって死んでも生き返るとはいえ、死ぬ度にデスペナルティーとして一時間の活動不可は問題だしね。

私にとっては一瞬だけど、周囲にとっては一時間、ヒールタッチをしてもらえないんだから。


捜査の手は…何?

救済の手から考えるなら…調べるのかな。

取り調べに関する能力とか?

証拠でも取り押さえる能力とか使い所が限定され過ぎない?


新しいスキルは襲来日に来る相手に合わせて決めようかな。

…でも本番で使い方が分からないと、それはそれで問題だよね。


曰く、黄金の奔流。

曰く、群れにして個。

曰く、亡骸を拐う悪魔。


三日後に襲ってくるモノ、金蜂への評価だ。


私の役割は…迎撃。

それもアカラスタが私に対するあらぬ過去をぶちまけたせいである。


地を埋め尽くさんほどの軍勢を一人で屠る。

負傷して助けを乞う者に対してさえも攻撃する。

怪しい秘術で異形や道具を際限なく生み出す。

服だけによらず姿形をも自在に変える。

たとえ死んでも何度でも生き返る。

エトセトラ…


確かにあれらが本当の事であれば怪物呼ばわりも分からなくもないけどね。


だからって化け物と思う相手を囮に使うのはリスキー過ぎると思うよ?

なんなら、私の戦闘力は皆無に等しい。

だって戦闘なんて未経験の素人だもの。

無理無理、むりぽ。

せめて後衛の回復担当なら熟せそうなんだけど。


鶴さんから依頼、というよりも強制で襲来日当日に地上に送られる事は決まってしまった。

私、そのまま逃げてしまおうか。


実際に変身能力や生き返る事など今の私ができる事も何個か言い当ててるせいで信憑性があるのも問題なのだ。

今の私に過去なんて帝国に保護されて箱に閉じ込められるぐらいしかない。


そんな敵をバッタバッタ倒すなんて過去はあり得ないし、なんなら私は武器を持った事さえないのだから。

…あー、いや、扱った事はない、だ。

変身能力でゲームの武器を試しに出した事があった。

すぐに持ち切れずに一緒に床に倒れた事までしっかりと思い出せる。


それでも他人を害したことなんて前世を含めて皆無である。

平和な日本で地を埋め尽くすほどの軍勢と戦う機会なんてある訳がない。


うん、現実の世界では。


私の体は神様からもらった仮想の代物。

その元となったのはゲーム内の私。


アカラスタが視たというのはゲーム内での私の記録なのではないだろうか。

そう思うとあらぬ過去とも言えない内容なんだよ。


ゲーム内でザコ敵に無双したり、ゾンビが出るホラゲーに、簡単に物作りが楽しめるクラフトなど。

私がプレイした覚えのあるモノばかり。


だからアカラスタ達は私の事を万物を創造でき、敵に対して残虐非情で、百戦錬磨の覇者だと勘違いされた。

そんな強者で有れば金蜂さえも倒せるだろう、報酬に私が求めているモノを前払いしよう、なんて言われちゃった訳だ。


…うん、私がレベル上げに欠かせない経験値、魂のカケラ。

これが私の求めてやまないモノ。

それを見抜かれていた。

タッチ系のスキルで得られるこれは、触れる相手が居なければ、そもそも手に入らない訳で。

私が他人に触れようとする事に執着していると言い当てられてしまった。

それ以外にも望みを一つ聞くと言われたからアカラスタを思う存分触らせてもらったけどね。

アタシのテクでイカセテヤル…なんてね。

力属性が無効になるまでスリープタッチで睡眠と覚醒を繰り返させてもらっただけだよ。


その後に、また箱に閉じ込められたくはないだろうと暗に言われてしまったし…


まぁ、私に対してデメリットが思い付かなかったから提案を受け入れた。

ホントは受け入れる他なかったが正しいんだけどね。


私はもう箱に入りたくない。


要は私が強くなって金蜂って奴を倒せば良いって事。

私もここを守りたいから出来る限りの事はするし、例え失敗したとしても…私は死なないから。

671-12

アカリ388 432

Lv4(420/800)

HP80/80

【ヒールタッチ】

【スリープタッチ】《選択中》

【救済の手】

【   】

【物理無効】(1/10000)

【無属性耐性】(506/1000)

【火属性耐性】(58/1000)

【水属性耐性】(86/1000)

【風属性耐性】(1/1000)

【雷属性弱点】(1/100)

【土属性耐性】(9/1000)

【光属性耐性】(95/1000)

【闇属性無効】(3/10000)

【力属性無効】(1/10000)

【状態異常無効】(1/10000)

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[気になる点] >671-12 >アカリ388 432 あとがきのステータス変化。 これが何かのミスでなければ、どう考えても伏線。 ぐぬぬ……気になって仕方ない。 この謎は、この後何話先で明かされ…
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