一人での客先 その2
俺はSun社に戻り、自分のバッチをもらったのでビジターバッチを返し、自分の部屋に入る。
SunのSPARCstationというワークステーションが一人1台割り当てられるのはすごいな。
20インチのブラウン管がだから、存在感がすごいな…
ブラウン管の電源を入れると、Common Desktop Environmentのログインウインドウが表示される。
OpenViewの方が好きだったが、仕方がないな…
Lisaが置いて行った紙を見ながら、ログインしてシステムを確認する。
CPUはmicroSPARCの50MHzでメモリが64Mバイト。
あっ、Lisaにメールしなきゃ…
emacsは入っているけど、日本語されていないものだし、設定もまだだ…
仕方がないから、標準のメールツールを起動してメールする。
GUI(Graphical User Interface)だから、mailxコマンドよりましかと思いながら、Lisaにバッチセンタでバッチをもらったことをメールする。
日本語表示できないなぁ。
日本語パッケージを探して、インストールしなきゃな。
その前に、飲み物だな。
俺は、Sunの中にあるカフェに行く。
壁面のガラス扉の中にコカコーラなどが並んでいてコンビニのようだ。
だが、すべてタダだから自由にとって良い。
日本茶やウーロン茶はないのが残念だが、JAVAティーだけはある。
これは、前回の出張時と変わらない。
たぶん、Sun社のJavaと同じ名前だから、遊びで置いているだろう。
俺は、JAVAティーを取り部屋に戻ると、Lisaが待っていた。
『JAVAティーを飲む人を初めて見たわ』
『おいしいよ』
『そう… 会議の日程とJavaのリポジトリもメールしたわ。これで、Javaのソースコードを参照できるわ。知っていると思うけど、自由に参照しても良いけど持ち出しは禁止よ』
『わかった』
『じゃ、明日ね』
Lisaが出て行ったので、俺はSolarisに日本語パッケージを入れて、日本の上司に新しいメールアドレスの通知と、報告を入れる。
結構手間取ってしまい、夕方になってしまった…
えっと、芝浜Americaのオフィスに行かなきゃ… 俺は急いで芝浜Americaに向かった。
「遅かったわね」
「すみません」
「初日は手間取るから、遅いかなと思っていたらいいわ。えっと、これが銀行のカードよ。アパートだけど、値段の承認はおりたわ。あのアパートにする?それとも別にする?」
「Sun社にも近いのであのアパートで問題ないです。あっ、昼間はこのメールアドレスに送っていただければ、反応は早いと思います」と俺は、メールアドレスをメモ帳に書いて、愛さんに渡す。
「わかったわ。アパートの契約に行く?」
優佳と翔がいつ遊びにきてもいいように早く部屋を整えないと…
「はい」
「私はこのまま帰るから、長谷川さんは自分の車でついてきて」
「わかりました」
アパートに着くと、契約での重要事項を言っていると思うが… 向こうは慣れているので早口だ。
それとも、聞いていないことを知っているから、早口なのか?
要はわからん!
アパートでサインして、1月分の家賃とセキュリティデポジットを小切手で払うのだが、30万ほどだ。
俺は愛さんに小声で「会社が出してくれるんですよね?」と聞く。
「明日には振り込むから問題ないわ」
『tap waterはここ、Powerはここ、Pacific Bellはここ、ケーブルはここ』と紙を並べられる…
tap waterは水道ね。この並びでPowerはなんだろうと思って紙を見ると、Pacific Gas and Electric Companyと書いてある。電気とガスね… Pacific Bellは電話ね…
じゃ、ケーブルはなんだ?
俺は、小声で愛さんに「ケーブルってなんですか?」と聞くと、「ケーブルテレビ」と答えてくれた。
これをすべて自分で契約しなきゃならないのか… はぁ大変だ…
引き渡しは3日後で、オフィスで鍵をくれるらしい…
あ! 優佳は仕事に出ている時間だ…
初回から、電話できなかった。
俺は、ホテルで優佳に謝罪のメールをする。
深夜に起きて電話しようと思っていたが… 疲れていたのか、寝過ごした…
優佳、ゴメン。
知っている人は非常に少ないですが、初期のJava(JDK1.0)はソースが公開されていませんでした。
Sun社に行けば見ることができる環境でした。




