目覚め
光? 俺の瞼を開けていないが、光を感じる。それに、顔に光が当たっている感じがする。
しかし、手足どころか、瞼も開けれない。
口は… 動く。
「あー、あー」
喉が痛いが、声は出るが、自分の声は聞こえるが、微かにしか聞こえない。
誰かが俺を閉じ込めている?
それにしては縛られている感じがしないが、手足を動かせないのはなぜだ?
ここで、声を出して助けを呼ぶのが正解か、それとも状況整理が先か。
ま、慌てても仕方がないので、状況整理をするか。
かろうじて動かせるのは口だけ。
耳は徐々に聞こえるようになってきた。
これは? ピッピッとリズミカルな甲高い音がかろうじて聞こえる。
光と風?が顔に当たっている…
風も一定ではない。穏やかな揺らぎを感じる。
窓が開いている?
なら、閉じ込められてはいない可能性が高い。
うーん。だとすると、助けを求めても大丈夫か…
「す、すみません。どなたかいらっしゃいますか?」
反応があるか?と思い、耳を澄ますが、反応がない。
誰もいない?
次はどうするかなぁ。
腹は減っていないから、放置はされていないから、待つしかないか…
ん? 何か音がする? 何の音? 人の声のような気がするけど、あまり聞こえない。
懸命に話しかけてくれているようなきがするが、わからない。
「すみません。聞き取れないです」
「… …聞こえますか?」
「あっ。はい。聞こえます」
「気分はどうですか? 気持ち悪くないですか?」
なんで気分なんて聞くんだ?
「気持ち悪くはないです…」
俺は声のする方を見ようと目を動かすが、瞼が開いていないので、見えない…
「瞼が開かないのですね。少々お待ちください」
しばらく待っていると、目を濡れた布で拭かれているのがわかる。
「まだ、目は開けないでください」
布は目の上に置かれたままだ。
左側で何やら音がして、布が取り除かれる。
「ゆっくり目を開けてください」
俺は、瞼を動かすと、光を感じる。眩しいので目を閉じる。
ゆっくりって難しい…
何度か瞼を動かして、徐々に何かが見える。
白い部分が多いが、何人かが周りにいるのはわかる。
「どうですか?」
「まだ、はっきりとは見えません。白いモヤのような感じです」
誰かが俺を覗き込んでいるのがわかる。
「ちょっとお待ちください。目の洗浄をします」
目の洗浄?
待っていると、目を強制的に開けられ、液体がかけられる。
「どうですか?」
「…見えます…」
白い天井に、女性? お医者さん?が
「お名前は言えますか?」
「私は…」 あれ? 名前? 「…KEN? …はると?」
「今は何年かわかりますか?」
「えっと… 96年」
「あなたの年齢は?」
「…26です」
「ここはどこかわかりますか?」
「白い天井… 白衣を着た女医さん… 病院ですか?」
「めまいなどは起きていませんか?」
「めまいはないですが、体が動かないです。それに、疲労感がします。眠いです…」
「わかりました。おやすみください。起きましたら、声をかけてください」
「…わかりま…し…た」




