アメリカ生活の準備 その1
「すみません。トイレに行っていました」
「そうですか。今日はSocial Security Administrationに行って、銀行に行きます。時間があれば、アパートの下見に行って、レンタカー屋さんに行きます」
「盛りだくさんですね。ところで、お名前を伺っても良いでしょうか?」
「言っていなかったですね。愛 パールです。パールが苗字です」
「パールさんとお呼びした方がいいでしょうか?」
「愛でいいです」
「わかりました。愛さん、よろしくお願いします」
「では、Social Security Administrationに行きます。アメリカで働くにも電気水道の契約でもSocial Security Numberが必須です。行きますよ」
俺は愛さんについて外に出て、車に乗る。
愛さんが運転席で、俺が助手席… 愛さんが運転しながら話しかけてくる。
「えっと、今週はレンタカーですが、来週にはリースカーが届くはずです。来週以降にできるだけ早く免許を取ってください」
「国際免許証はありますよ」
「それは、旅行者のためのもので、赴任してきた人は免許を取得する必要があります。後で交通法規のテキストをお渡しします」
「教習所に通うのでしょうか?」
「教習所なんて誰も通いませんよ。DMVでペーパー試験を受けます。英語、日本語、韓国語などがあります。4択の試験です。韓国語は1種類しかないらしいので、4択の回答を覚えれば合格できるという噂ですが、英語でも簡単ですよ」
「そうですか…」
「ペーパー試験が合格したら、ドライビングの試験です。ドライビングは自分の車を持ち込んで試験を受けます。レンタカーでは受験できません」
「だから、来週以降なんですね。自分の車? 普通?のアメリカ人は国際免許証なんて持ってないでしょ? どうするのですか?」
「親が運転して子供を連れてくるんですよ。で、その車で試験を受ける」
「運転の練習はどうしているのですか?」
「親が助手席に乗って、教えます」
「アメリカの家の敷地が広いと言っても狭いですよね? 練習できないのでは?」
「公道で練習するんですよ」
「え!? 危なくないですか?」
「車が少ない道で練習すれば問題ないですよ」
「はぁ。そうですか…」
この辺りにスーパーがあるとか、地域情報を聞いている間にSocial Security Administrationに到着した。
愛さんは何度も来ているようで、手際よく置いてある紙を取り出す。
「ここに記載をお願いします」
名前、VISAの情報を書き、身長はフィートってわからん。体重はポンドもわからん。目の色は黒っと。
「フィートとポンドがわからないのですが…」
「対応してくれる人が変換してくれますので、並んでください」
「わかりました」
俺は、列に並ぶ…
対応している内容が漏れ聞こえる。ニュージーランドからきた人か… 英語ができる国からだと楽だろうなぁと思っていると、対応している人が『英語で喋れ』とか言っている。
ニュージーランドから来た人は明らかに英語で喋っている。
俺も『英語で喋れ』と怒られるのかなと、ビクビクしながら順番を待った。
対応してくれる人には身長は170cm、体重60kgと言うと変換して書き込んでくれた。
これで、大丈夫かな?と思っていたら、じっと見つめら、目の色を黒から茶に変更されて書類をもらって、すんなり? 終了。
「終わりましたね。その書類をください」
「はい」
「次は銀行です。これがないと、給料が振り込めません。行きますよ」
また、車で移動だ。
「通常は、銀行口座もSocial Security Numberです。クレジットカードはcredit historyがないと作れないですが、The Bank of Californiaは三菱UFJ傘下ですので、日本ルールで作れます」
「credit historyって何ですか?」
「利用履歴というか、信用履歴ですね。日本だと、ゴールドカードもすぐには作れないですよね? 同じようなものですよ」
「なるほど… さっき、クレジットカードはcredit historyがないと作れないと言われましたが、アメリカの子供はどうするのですか?」
「クジレットカードと見た目は同じですが、銀行が発行するセキュアカードを利用して貯めたり、チェックで貯めます。チェックは小切手です。チェックも今日作ります」
「電気や水道、家賃もチェックで支払います」
「銀行口座から引き落としじゃないのですか?」
「できるとは思いますが、している人を知りません」
「じゃ、出張で払えない時はどうするのですか?」
「多めに払っておくのですよ。詳しくは後で、着きました」




