↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/33

新車

 芝浜Americaはすべての机が胸の高さのパーティションで区切られた半個室だ。

 俺はパーティションをノックしながら「愛さん、車を受け取りに来ました」と言った。


「早いわね」

「ちょっと楽しみだったので…」

「駐車場にあるから行きましょう。色はシャンパンゴールドよ」


 私たちは駐車場に移動すると、愛さんが入り口の近くの車の前に止まり鍵を渡してくれた。


 車はHONDA アコードだ。俺は車の周りを一回りして見た。


「ナンバーは4BSD167ですね! わざわざ指定したわけじゃないですよね?」

「この番号がどうしたの?」


「偶然にしてはすごいなと思っただけです」

「普通だと思うけど、何がすごいの?」


「このBSDはBerkeley UNIXなんですよ。しかも、Sun社のOSは4BSDをベースにしているんですよ」

「…へぇー」

 あっ。理解するのを諦めたね…

 4BSD 167はカリフォルニア大学バークレー校が開発したオーペレーションシステムのBSDのVersion4でビルド番号167って読める。

 これは俺がよく使っていたバージョンだ。理解してもらえないよね…


「レンタカーを返す必要があるよね? 私も車で行くわ」

「よろしくお願いします」


 愛さんが自分の車に乗りこんだので、俺はレンタカーに乗りこんでついていく。

 無事、レンタカーを返して、愛さんの運転で会社に戻る。


 愛さんの車に乗ると、小冊子を2つ渡された。

「車が届いたので、DMVに行って早く免許証を取ってください。免許を取得するための交通法規をこれで勉強してください」

「どういう試験があるんですか?」


「30問ぐらいのペーパー試験があるわ。試験は日本語でもいいけど訳が微妙だから、英語の方がいいわよ。合格したら、外人用の追加ペーパー試験があるわ」

「外人用?」


「アメリカの交通標識にはSTOPとか英語の単語が書いているものがあるでしょ? それが読めているのかを確認する試験ね」

「英語で受けても必要なんですか?」


「受けさせられるみたいよ」

「訳がわからないですね」


「そうね。その後は実技の予約をするわ」

「どんな実技をするんですか?」


「えっと、左に曲がるとかバックするとかの手信号をして、ウインカーやブレーキのライトがちゃんとつくか確認して、外を10分ほど運転して、縦列駐車やスイッチターンして終わりかな」

「それだけ?」


「それだけだけど… ペーパーで落ちる人はいないけど、日本で運転していた人もだいたい1回は落ちているわよ」

「運転で落ちるのですか?」


「心配しなくても、2回落ちても料金は変わらないわ」

「そうですか…」

 料金は心配していないんだけど...


 話しているうちに芝浜Americaに戻ってきたので、俺は、愛さんにお礼を言って車を降りた。

 アコードの鍵を左の扉に挿して開け、運転席に座る。

 座席の位置やミラーを調整して、エンジンをかける。

 新車はいいねぇ。

 メーターはキロとマイルの両方記載か… アメリカで生活するとキロはいらない。

 標識の行き先表示にはマイルで記載されているし、制限速度もマイル。

 マイルで統一されているから到着時間の予想も簡単だ。


 次の休みは新車でどこか行こうかな。

 ワイナリーのナパバレーがいいかな? ナパバレーは自然が多いだろうから、ピクニックできるだろうから、優佳が来た時がいいな。


 Sun社はStanford University Networkの略だからスタンフォード大か… 近すぎるか。

 やっぱり、この車のナンバーなら、カリフォルニア大学バークレー校だな。


 次の休みに、俺はバークレー校でSather Towerに登り駐車場に戻ると、2人組が俺の車の前で何やら話していた。


『俺の車だけど、何か問題がある?』

『このナンバーいいね。写真を撮ってもいいかな?』


『いいよ』

 バークレー校では、わかる人がいるよねぇ。


 州を移動時のナンバープレート交換では、後ろ側のナンバープレートだけ返却でOKで、前側のナンバープレートは貰えるはず。


 カリフォルニアに来たばかりだけど、州が変わる異動はないかなぁ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。