バルドル様との共同 イオ 視点
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「あいつは、知り合いなのか?」
牢屋の中で、足枷を嵌められ、気絶したままのソフィアを、バルドル様が見下ろす。
俺は、自分が情けなくなり、肩を落とした。
「あいつは、ルアナ王国のジール侯爵令嬢でした。
俺に、何度も婚姻の申し込みをしてきて、申し込まれえるたびに、正式に断ってきたのですが、同じことの繰り返しで、自分も何度か襲われそうになったり、媚薬を盛られそうになったりと、いろいろありました。
あれは、もともと周囲に高圧的な態度で、周りの令嬢達も、かなり迷惑していたようです…………。
自分は容易に守ることが出来たため、そのまま放置していたのが、良くなかったと今は思います。
俺とリノアが、出会って直ぐの頃、母上とリノアが買い物に出た際、あいつに出くわし、リノアはその日に襲われました…………リノアに眠り薬を嗅がせ、連れ去ろうとしたのです。
幸いにも、直ぐに駆けつけることが出来て、大事には至らずに済みましたが、その事件をきっかけに、俺はジール侯爵を、徹底的に断罪することを決め、ジール侯爵家に乗り込みましたが、侯爵は娘を直ぐに切り捨て、ノアナ王国の修道院に送ったのです」
「ふん。そんなことだろうと思った。娘は自分の行いを、反省する事もなく、ただただ恨んで、毎日をおくっていたわけだ」
「あの時、二度とリノアを、傷つけさせないと誓ったのに…………俺は。咄嗟にリノアを、自分の後ろにかばうことしかできなかった……助けることが出来たのは、バルドル様達のおかげです」
「人間なんぞ、そんなものだ、そのために加護を与えている、しかしな~イオよ。自分の身を挺するのは、いい策ではない。自分が死んだり、傷ついた時に、愛する者を守り切れない」
「はい。バルドル様、肝に銘じます」
「まあ、牢に繋がれたあいつは、リノアの命を狙い、自覚は無いかもしれんが、すべての神獣に楯突いた!毎日反省させて、一生あそこから出ることが無いように、俺が管理する。しかし馬鹿は、他にもいるかも知らんからの!しっかりリノアを守れ」
バルドル様は、俺の方も見て、キラリと眼を輝かせると、頭をいきなり突きだした。
「バルドル様!痛いですよ!」
「これは、俺からの激励だ、ありがたく受け取れ」
「それにしても痛いです、髪の毛抜いてませんか?」
「少しだけだ。イオ!歯を食いしばれ!」
バルドル様は、最後に渾身の頭突きを俺に浴びせた。
「くーーー。激励ありがとうございます」
バルドル様に頭を下げる。
頭を上げるとバルドル様はにっこりと笑った。
「イオ、もっと強くて、いい男になれ。それにお前達には、新しい守るべき者がもうすぐ来るのだろう?」
「はい。精進します」
俺はバルドル様に、深く頭を下げる。
「本当に困った時は、いつでも俺を呼べ助けてやる」
「ありがとうございます」
俺とバルドル様は、固く握手をかわして、リノアが眠る部屋へと戻った。
!(^^)!
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