北へ
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次の日の朝早く、馬車でノアナ王国へ向かう準備をしていると、お姉さま達の馬車に、ノア兄様も荷物を運びこんでいる。
「あれ?ノア兄様も行くの?」
気になりノア兄様に声をかける。
「僕も招待されてるんだよ」
「そうなの、お姉さま達だけだと思っていたわ」
「ノアナの王女に、是非あって欲しいそうだ」
!!!
「それは、もしかして家に、嫁いでくるかもしれないってこと?」
「さあな、そう言えはリノアと、年は一緒だったな」
いくらドラゴン憑きで、他の三神獣の加護を貰った娘の生家とは言え……王家から他国の伯爵家に嫁ぐなんてあるかしら?
「いい人だといいね」
「まあ僕は、マナのおまけだろ」
「ノア兄様にも、婚姻の申し込みがたくさん来てるの?」
「ああ。お前達の披露パーティー以降は、山のように届くが………なんだかお前のことを知ってから、寄ってくるような家とは、あまり関わりたくないし、自分がいいと思える人と一緒になりたいと僕は思うよ」
さすがお兄様!
私は嬉しくなって、昔みたいにノア兄様に抱きついた。
「おい!リノア。もう子供じゃないんだぞ!」
「リノア!兄上とは言え、異性に抱き着くな!」
イオが瞬時に、お兄様から私を引きはがした。
はあ~でも…なんだかお兄様の匂いは、懐かしくて嬉しい。
「それではみなさん、荷物は積み終わりましたので、出発しましょう」
モーガンが、みんなに声をかける。
すると大きくて豪華な馬車が近づいてきて、横に停まった。
ドアが開き、アーサー様が降りて来た。
「バーンズ公爵家の皆様、エバンズ伯爵家の皆様、おはようございます。私達も、道中ご一緒させていただいてよろしいでしょうか?」
ルナお姉さまがアーサー様に駆け寄る。
「まあアーサー様、今回のノアナ王国へ旅には、同行できないのではなかったのですか?」
アーサー様は、ルナ姉様の手を取る。
「ルナ、君を一人で行かせないために俺!頑張ったんだ」
「アーサー様」
見つめ合う二人…。
そうか、イオとラブラブしてるのは、周りから見たらあんな感じなのか…気をつけよ。
「おい、アーサー何をしている」
馬車から、ルーカス殿下も降りて来た。
すかさずアルロ殿下が前に出る。
「やあルーカス殿下、お元気でしたか?イオ達の婚約披露パーティー依頼ですね」
ルーカス殿下が気まずそうに礼を取る。
「ああ…お久しぶりです。アルロ殿下、パーティーの際はいろいろとお世話になりました」
「いえいえ、心ばかりで」
アルロ殿下はキラキラした笑顔……何があったのかしら?
ルーカス殿下が、いきなり私達の方に目を移す。
「イオ殿もリノア嬢も、婚姻おめでとうございます、披露パーティーに出席できなくて申し訳ない。お礼にはなりませんが、こちらの王家の馬車に一緒に乗りませんか、大きくて安定していますので」
イオが、一歩前に出る。
「ルーカス殿下、お祝いのお言葉有難うございます。しかしバーンズ公爵家の馬車は、リノアの魔道具のおかげで、快適に過ごせるようになっております、今回はお気持ちだけ頂かせていただきます」
ルーカス殿下は、イオの話を聞くと、興味津々でバーンズ公爵家の馬車を覗き込む。
「見たところ特に変わりは無いが、どの様な魔道具が、使用されているのです?私も是非、乗ってみたい?」
勝手に、バーンズ公爵家の馬車に、乗り込もうとするルーカス様を、アルロ殿下が引き止める。
「ルーカス殿下、私の馬車にも、リノア夫人の魔道具をつけてもらっています、私は従者と2人だけで、拾い馬車を持て余しておりましたので、是非こちらに」
「いえいえ、私はバーンズ公爵家の馬車に……。」
ごねるルーカス殿下を、アルロ殿下が満面の笑みで、ご自分の馬車に詰め込んだ。
アルロ殿下が、乗り込む際にこちらを見てウインクする。
「はは、さすがアルロ!」
イオは、ルーカス殿下を馬車に乗せずに済んで、うきうきとした様子。
アルロ殿下に、一緒に来ていただいて良かった。
結局、コアナ王家の馬車には、アーサー様とノア兄様、お姉様二人が乗って、私達は漸くノアナ王国へ出発した。
なんだか賑やかな旅になりそう。
(>_<)




