父と母へ+α
読んでいただきありがとうございます。
「もう。二人とも遅いわよ」
「グレースお母様すみません」
「今度は何を作っているんだい?」
「今度はアルトとラノに角リングを作ってるんだ、なかなかいいものができそうだよ」
「まあ。素敵ね~。私もリノアの作ったものが欲しいわ」
グレースお母様がキラキラした目で私達を見る。
「あの魔道具は今度お父様とお母様の役にたつ何かを作りますが」
「今日は俺達からプレゼントだ」
私達はアンナから袋を受け取りまずはお父様へ。そしてお母様へ。
「やあありがとう、開けてもいいかね」
「何かしら」
お二人は嬉しそうに包みを開ける。
お父様には青と紫の石が付いたカフスボタンとウルーゾ王国お土産のデーツの蒸留酒。
お母様には同じように青と紫の石が付いたブローチとウルーゾ王国お土産のさわやかな香りの練り香水。
「カフスボタンとブローチのデザインは二人で考えました、いろいろ悩んで時間がかかってしまってすみません」
「宝石には二人の魔力も込めてある」
「蒸留酒と練り香水はウルーゾ王国のお土産なんですが、アルト達に初めてみんなで乗ったので荷物が持てなくて、送ってもらったので遅くなってしまいました」
「もう。謝らなくていいのよ~素敵なプレゼントをありがとう」
グレースお母様が立ち上がり私を抱きしめる。
「毎日使うわね」
セルお父様も立ち上がり、隣のイオ毎お母様と私を抱きしめる。
「私も毎日使わせてもらうよ、この年で不愛想だった息子を抱きしめる日が来るとは……。 蒸留酒は食後にみんなで飲もうか」
「父上、リノアはまだ17歳ですよ」
「ルアナ王国もコアナ王国も16歳のデビュタントでお酒は解禁だ、少しならいいだろ家の中だし私達も居る、リノアはお酒を飲んだことは?」
「ないですけど、少し飲んでみたいです」
「じゃあ後で試してみましょ、まずは食事よ」
グレースお母様の号令で、席につき楽しく夕食をいただいた。
✿ ✿ ✿
イオ 視点
「イオ~。なんだか足に力が入らない」
少し赤い頬で、ウルウルした瞳のリノアが俺を見上げる。
くー。かわいい!
リノアはグラスに1㎝くらい注がれた、蒸留酒を飲んで腰が抜けた。
俺はリノアにジャケットをかぶせて抱き上げた。両親とは言えこんなかわいいリノアを見せるわけにはいかない。
「ごめんねイオ迷惑かけて……気持ち悪くもなんともないのに、立ち上がれないの」
「リノアこのまま部屋に戻るよしっかり俺に掴まって」
リノアが俺の首に手を回す。
「ありがとう」
リノアは俺の首元に頭をもたげた。こんなにお酒が弱いなら今後は禁止だ。
「お父様、お母様お先にすみません」
「いいのよ~リノア。イオだって最初は大変だったんだから、どうなるか知っておくのは大切な事なの、お酒はおいおい私と少しずつ練習しましょうね」
「お休みリノア」
「おやすみなさい」
リノアを抱えたままダイニングを後にする。
部屋の入り口でアンナが部屋を整えるとついて来た。
「アンナもう時間も遅いから帰っていいぞ」
「なにをおっしゃいます。イオ様!ドレスはどうするおつもりで」
「そうだった、アンナにお願いするよ」
二人きりで話したかったが、部屋に戻る途中で疲れていたのかリノアはすやすやと眠ってしまった。
起こさないようにベッドに降ろす。
「イオ様、化粧だけでもお落として差し上げたいので、お湯を持ってまいります。少しの間リノア様をお願いしてもよろしいですか?」
「もちろんだ」
「それでは、アルト様もラノ様もよろしくお願いします」
「アンナ任せて」「イオが悪い子だったらすぐにやっつけるから」
アルト達の返事を聞いて、アンナはクスクスと笑いながら部屋を出て行った。
「イオ。リノア大丈夫?」
アルトがベッドに腰かける俺の膝に座る。
ラノは眠いのか、リノアの隣で丸くなっている。
ウルーゾ王国への旅で、モーガンとアンナにもアルト達の姿が見えるようになった。
俺はアルトの頭を撫でる。
「リノアはお酒を飲んで眠くなったみたいだ。アルト、俺達でリノアをしっかり守ろうな」
「うん。守るよ」
(#^^#)
少しの間、バーンズ公爵家でのほのぼのが続きます。




