二人 + 二頭 で空へ
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何とか第二王子たちの来訪を乗り切った私は、イオにも羽リックを作ることにした。
「ねえイオ、何色がいいかな~。イオの瞳と同じ青がいいかな」
「ん~。自分の瞳の色はなんだけど……。リノアの羽先のピンクとあわせて水色なら番の鳥に見えるかな?」
「いいかも。深い青もいいけど水色も可愛いよね~」
イオが私の作業場をきょろきょろと見回している。
「しかし……。本当に一面きれいに壁がないな」
「お庭のバラがきれいに見えるでしょ」
「ははは。そうだな、あのバラは母上の好きなバラだね」
「バーンズ公爵のお庭で、グレースお母様が育ててらっしゃるのよね」
「ああ。嫁いでくるときに持ってきたらしい」
「そうだ!!」
作業台からいきなり顔を上げる。
「どうしたリノア」
「お母さまへのお土産にいいものがあるの。お母様の好きなピエールドゥロンサールにルアナ王国のバラを交配してできた。グレースローズと言うバラがあるの」
「母さんのバラ?」
「そうなの我が家の先代の庭師は、家のお母様の話すグレースお母様とセルお父様の馴れ初めが大好きで、ルアナ王国のバラを取り寄せては交配を試して成功したのがそのグレースローズ、あそこに見える少し紫がかったバラよ」
「へぇ~」
イオはバラを近くまで見に行き、一輪 摘んでもどってきた。
「これは、母上と言うよりリノアのイメージだね」
そう言って棘を折ったグレースローズを私の髪に挿す。
「この花をグレースお母様に持って行こう」
私もそっとバラに触れる。
しばらく作業を続け、イオ用の羽リックが出来上がった。
「ジャジャーン。できました♪」
私の魔道具を見ていたイオにリックを差し出す。
「もうできたの!すごいね」
「一度作った魔道具は材料さえ揃えば直ぐにできるよ」
「さっそく試していいか?」
「うん。私も」
二人でリックを背負う。
「イオこれもどうぞ」
イオにウエストに着けるなんでもバックを渡す。
イオに似合う様に、黒の皮でバックを作って、ベルトで腰に泊める。
留め具には青と紫の石を飾った。
ちょっとだけ頑張ってフェニックスの小さな刺繍を入れた布をポイントに縫い付けた。
イオはまじまじとバックを真剣な表情で見つめる。
「気に入らない?」
声をかけるとイオは一気に破顔して私に抱きつく。
「すごく。すごく嬉しい~」
「良かった~。これ私のポシェットと同じ仕組みなの、なんでも入るよ」
「ほんとに!やったー。リノアありがとう」
イオが私のおでこにキスをした。
な!!!
どさくさに紛れて……。イオったら。
イオに眼を向けるとアルトとラノにまた頭をガジガジされていた。
「ははは。さあ。羽を広げてみよう」
私はイオの手を取る。
「自分の魔力を羽に流して。羽が広がるのをイメージして」
まずは私が羽を広げる。
「こうかな?」
イオの背中に大きな羽が広がった。
「そうそう上手」
「じゃあ。その羽を前後に動かしてみて」
背中の羽を大きく動かす。
バサ。
バサ。
「よし。動かしてみるよ」
バサ。
バサ。
イオの羽も大きく動いた。
「じゃあ。空のお散歩に出発」
私はイオと白い雲が流れる天色の空に飛び出した。
私達の周りをアルトとラノがくるくる回りながら飛んでいる。
「わー。気持ちいい、凄いな リノア!風を感じるのに寒くない」
「一応、防寒と少しだけ防御も付けてあるの」
「リノアは天才だね」
「んーでもこの羽は、魔力量が多い人でないと使えないから。本当はもっとみんなが気軽に使える物を作りたい」
「そうだな。一緒に作ろう」
イオと目が合う。
「うん」
私は大きく頷いた。
「よーし。リノア、アルト、ラノ。あの大きな木まで競争だ」
イオが、グンとスピードを上げる。
「あー。イオずるいよ」
「「クワ-」」
みんなでイオを追いかける。
その日は、夕焼けが沈み切るまでみんなで遊んだ。
(*^-^*)




