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リノアの魔道具トリップ   作者: とと


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ドラゴンの巣へ

読んでいただきありがとうございます。

また少し長くなってしまいました。


「リノア。本当に俺を置いていくの?」


「だってイオを連れて行くわけにはいかないじゃない」


「俺たち昨日、婚約式を上げたばかりなんだよ」


「だってだって、明日はマエルが王子とハルデン伯爵のご子息がくるんですよ~。そのあとはルリッド侯爵にお招きされているし、予定がギュウギュウなんだもの」


「ん~。じゃあこれを肌身離さずつけておいてよ」


そう言ってイオは私の首にネックレスをかけた。

皮の紐に紺色に近い深い青の大ぶりな石が付いて一緒に羽をかたどったチャームが付いている。


「わあ。かわいい」


「俺は、これ」


イオは自分の胸元から、同じデザインで石の色だけ赤紫のネックレスを取り出した。


「これは、魔力を流せば短い時間だが会話ができる」

こうやって、イオが石を手に取り魔力を流すと、ぼんやりと白い光を放つ。

同時に私の石も同じように輝いた。


「わあ」

石を手にとる。


「聞こえるでしょ」

イオがしゃべると、目の前のイオの言葉に少し遅れて石からも声が聞こえる。


「わあ。すごい」


「これは魔力の多い者同士でないと使えないんだ」


「へえ~魔道具ではないのですよね」


「うん。魔石に直接自分の魔力を流して使うんだ」


私はしげしげと石を見つめ、いろいろ確かめたい気持ちがむくむく膨れ上がったが……。


「クワ-」

アルトの声で我に返る。


「ああ。いけない、みんなの所に行かなくちゃ」

私は慌ててお土産の詰まったポシェットを肩にかけて背中の翼を広げた。


「じゃあね。様子をみたら直ぐに戻るから。いってきます」


飛び立とうとすると、イオに腕を掴まれる。


「ちょっと待って!俺の天使」

そう言って私を引き寄せると、イオは私の頬に噛みついた。


「ふんぎゃ!!」


驚きで今まで出したことのない声が出る。


「も~。イオてば!」

怒る私をイオが抱きしめる。


「離れるのは今日だけだからな……。」


イオの言葉に恥ずかしすぎていっきに顔が火照る。

私はするりとイオの腕を抜け空に飛び出した。


「今度こそ行ってきます」

イオに手を振る。


「クワ-」

元の姿に戻ったアルトと手を振りドラゴンの巣に向かう。


「わぁ。飛ぶの久しぶりで気持ちいい~」


「クワ-」

二人で空の旅を楽しんでいると後ろからガシリと肩を掴まれた。

あれー。この感じ。


見上げるとあの時のドラゴン。

アルトも隣を嬉しそうに飛んでいる。


「あれー。こんにちは、ドラゴンさんお久しぶりです。なかなか来れなくてごめんなさい。

今日はお土産をたくさん持っていたよ~」


「グワー」

大きな鳴き声に体が震える。

「わあ~。びっくりした」


私は二頭と空の旅を楽しんだ。




✿ ✿ ✿



巣にたどり着くとみんなが集まってきて、アルトと顔を擦り付け合って再会を喜んでいる。


みんなの後ろにいる傷の手当てをしたドラゴンに近づく、今日は立ち上がっているせいか真上を向かないと顔が見えないくらい大きい。


「グワー」

ドラゴンは小さな声で鳴いて、私に頭を擦り付ける。


「足の具合はどうですか?まだ痛みますか?」

私がドラゴンの首を撫でると、ドラゴンは足踏みをして見せてくれた。


ドンドンと地面が揺れる。


「わあ。良くなったのね♪良かった」


「「クワ-」」「「クワ-」」

足踏みの音にドラゴン達が振り向き、みんなおのおの鳴いたり頭をペコペコさせたりしている。


「ねえみんな、果物は好きかしら?今日はお隣のルアナ王国の果物もあるのよ~。このアンマラなんて凄く甘くておいしいの!みんな食べて」


なんでもポシェットから、持ってきた食べ物を全部出してみんなと一緒に食べて遊んで楽しい時を過ごした。


気がつけば洞窟の中に夕日が差し込んでくる。

「わあ。イオに直ぐに帰るって言ったのにもう夕方だ~。」


帰ろうとして立ち上がるとアルトと同じ大きさのドラゴンが私の袖に噛みついて引っ張る。


「どうしたの?」

声をかけると頭を摺り寄せてきた。


「クワ-」

ドラゴンの頭を撫でる。


この子は女の子かしら?もしかしてアルトの兄妹?

アルトと双子だったりして♪


そんなことを考えていたらドラゴンはグングン小さくなり私の腕に納まる。


それを見てアルトも小さくなって私の腕の中にグリグリと押し入ってきた。


「かわいい~」

二頭をぎゅっと抱きしめる。

「二人は兄妹なの?そしたらアルトと対でソプラノ?

ソプラノはなんだか呼びにくいから、ラノなんてかわいいわね~」


「クワ-」

ラノが大きな声で鳴いた。


あ!!

もしかしてこれ……。


私また名前つけたかも……。

腕の中の二頭を見下ろすと金色の大きな瞳で私を見上げている。


くーーーー。かわいい。


お父様に怒られるのを覚悟して帰ろう……。


「そろそろ私はお家に帰るね。

あのね。もしみんなが許してくれればなんだけど。今度来るときは私の婚約者を連れてきてもいいかしら?」

「クワ-」

足のけがを治療したドラゴンが返事をする。


「いいの?」


「クワ-」

優しい声。


「ありがとう、今度連れてきてみんなに紹介するね」


みんなに見送られて、帰りはアルトの背中に乗せてもらって帰ることにした。

ラノは私の背中。


洞窟の外に出るとイオからもらったペンダントが輝きだした。


「ん?」

ペンダントに触れると怒り心頭のイオの声が響く。


「リノア!どこにいるの!ペンダントも繋がらないし、みんな心配してるんだからね!」


「ごめんなさい……。今ドラゴンの巣を出たところ、アルトに乗って帰るから直ぐに着くはずです」


「ん~。とりあえずリノアの無事が確認できてよかった」


「あのね。帰ったらイオとお父様とお兄様三人に話したいことがあるの、声をかけておいてくれる?私の作業場で待ってて」


そう言って通信を切った。


(^_^;)

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