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なんとなく歩いてたらダンジョンらしき場所に居た俺の話  作者: TB
第一章 ダンジョン黎明期

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第27話 家を建てよう

九月七日 九時


 今日は朝から【D4】四層に篭り、TBと一緒に狩りまくっていた。

 アイスイーグルの魔核できっと氷属性の付与出来るはずだから、できるだけ集めよう。


 十六時まで狩りレベルも五十まで上がった。

 キリが良いし今日はこれくらいにしておこう。

 地上に戻ると直ぐに東雲さんから連絡があった。


「家の建設資材が届いていますけど、現場に置いていて大丈夫ですか?」

「あー大丈夫だよ今から現場に向かうから」


「私も行きますね」


 現場に着くと大量の資材が、種類別においてあった。


 昨日で土木練成はレベル4まで上がった。

 

 レベル1で十メートルの立方体の範囲で有効だったこのスキルは、レベル辺り十メートルの効果範囲の広がりを見せた。

 今のレベル4だと縦、横、高さで各四十メートルの範囲だ。


 俺の新しい家の敷地は奥行き二十五メートル横幅四十メートルの長方形だ。

 この範囲なら、一回で作れるな。


 設計図をしっかりと見てスキルに認識させる。

 良し、いけそうだ。


 そこに東雲さんが来た。

 何故か【DIT】のメンバーがたくさんいる。

 練成で家を作るとこを見たいそうだ。


 敷地内の素材を確認しながらしっかりとイメージした。


【土木練成】


 敷地全体がまばゆく輝き、それが収まると設計図どおりの家があった。

 すげーな、まさにファンタジー。


 見ていた【DIT】のメンバーも凄い盛り上がりようだ。


「家具はどうしますか? 折角だから新しいので揃えたほうが良いと思いますよ?」と、東雲さんが聞いてきた。


「俺そんなの良く解んないからな」

「私。明日休みですから、私の好みでよかったら全部コーディネートさせて下さい。予算だけ言ってもらえればそれに合わせます」と、山野さんが言って来た。


 すると他の女性陣からも声が上がった。


「独りだけで決めるのは反則です。今日仕事終わってからみんなでここに集まって、又ミーティングしましょう。細かいサイズも測らないといけないし」

「しょうがないわね。それでいいわ」


「俺の意見は挟む余地もなさそうだし任せるよ。予算はまぁ家が広いから、一億円は超えないくらいでいいかな?」

「そんなに使うわけありませんよ……」と、東雲さんは言ってたけどどうなんだろ?


「俺は古い方の家で生産やってるから、終わったら教えてね」


 自分でもびっくりだな。

 範囲を超えた大きさの場合は、区分わけして出来るのかな? 

 試してみたいから、今度は診療センターでもやらせてもらおう。


 ◇◆◇◆ 


 家に戻って生産を始めた。

 念話機と収納バッグの数がほしいから、多めに作っておこう。


 後はポーション類もだな。

 十九時過ぎまで生産に費やしていると、山野さん達がやってきた。


「概ね揃えたい物が決まったわ。明日休みの人達で出かけるけど、付き合ってもらってもいいかしら?」

「ああ明日なら別に良いぞ。どこまで行くんだ?」


「明日は、市内の大型電気店と家具店ですね」

「何時からの予定かな?」


「朝九時にここに集まるで良いですか?」

「了解。そろそろ達也と颯太が来る頃だな、みんなも一緒にどうだい?」


「「「お邪魔させてもらいます」」」


 女性陣がたくさんいるから、手早く料理など用意していると、達也と颯太が来た。


「今日もみんな集まってるんだな」

「そういえば聞いたぞ、家をスキルで一瞬で作ったらしいな、藤崎が凄い興奮して話してたぞ」


「おう、やってみたら何か出来ちまったな」

「それで出来たらみんな困らないんだけどな。インフラはどうするんだ。まだ繋げてないだろ?」


「あーそれだけは業者さんにお願いしたいな」

「東雲さんに月曜日にでも連絡させよう。今日は焼酎持ってきたぞ、これもお気に入りだ」


「インフラで思い出したが理、魔核を使って効率のいい発電とか出来ないのか?」

「あー俺も作って見ようかと思ってたところだ。発電機の知識が俺に無いもんだから、イメージが沸かなくて後回しにしてた」


「うちに誰か詳しいのがいると思うから、暇な時に本部に来てくれ」

「解った」


「岩崎さん。私外務省の出身なんですけど、小説によくあるじゃないですか。言語理解みたいな感じのスキル。あれを魔道具にしたようなのって出来ませんか? 国連加盟国の言語だけでも100種類以上あるのでそれをお互いに理解できるようになれば、ずいぶん国際情勢も変わると思うんですよね」


 と、元外務省キャリアの森さんが言って来た。


 森さんも30代前半の実年齢の人だけど、ダンジョン効果で、どこからどう見ても20代前半にしか見えない。


 でも、ダンジョン効果はイメージの強さで変わるんだろうけど、恐らく顔やスタイルを構成する骨格にまで、影響を与えてると思う。


 今いる十人の女性達は、何処から見てもグラビアや、ファッション雑誌に登場するモデルさん達と比べても、遜色が無い程に綺麗だからな。


「翻訳○○にゃく、みたいなやつか? 俺が作るとイメージから本当にこんにゃく出て来そうだな」

「その、のりなら私は『ど○○もドア』が欲しいですね」と、法務省出身のキャリアの前田さんが発言した。


「それなら、魔道具じゃないけど似たような事はできるよ」

「本当ですか? 凄いですー! どんなのですか?」


「何人かは体験してるけど転移だね。場所の登録が必要だけど一瞬でいける」

「体験してみたいです!」


「そっか、じゃぁちょっとたこやき買いに行くか。颯太ちょっと道頓堀行ってくる。直ぐ戻ってくるからな。転移を経験した事のない人で、試してみたい人がいるなら一緒に飛ぼう」


 前田さん、森さん、今井さん、澤藤さん、音羽さんが手を上げた。


「じゃぁちょっと俺の手をつかんでてね」

 

 両手を広げてそれぞれに腕をつかんでもらう」


 【転移】


 一瞬で道頓堀に現れた。

 大きく手を広げたお兄さんの看板を見ながら、たこ焼きを買って、再び自宅に戻った。


「どうだった?」と、同行したメンバーに聞いてみた。

「凄かったです。ほんと一瞬なんですね」


 颯太が「今度一回、俺の東京の執務室、登録しに来てくれないか? どうしても急がないといけない時に頼みたい」と言い始め、達也も「その時は俺の執務室も一緒に登録してくれ、頼む」と当然のように言って来た。


「やっぱり『ど○○もドア』作ったほうが良いかな」


 道頓堀で買ってきたたこ焼きで、今日はたこ焼きPTになった。


 ◇◆◇◆ 


九月八日 八時


 昨日言ってた翻訳機と転移門を、ちょっと試してみようかな。


【魔道具創造】と翻訳機をイメージする。


【言語翻訳機】  意思の疎通を図る事を目的とした言葉を、お互いが理解出来るようにする。


素材:ウサギの耳 オークの核 魔核500ポイント


成功確率 


N  70%

ロスト30%


【作成】


 成功した。

 ブルートゥース仕様のハンズフリーマイクみたいな感じだ。

 森さん喜んでくれるかな?


 次は転移門だ。


 【魔道具創造】と、どこ○○ドアをイメージする。


 【転移門】 対になる二箇所を、移動する事が出来る


素材:ウインドイーグルの羽 アイスイーグルの核 魔核一万ポイント


成功確率 

N    10%

ロスト 90%


 あーこれはポイント消費と、確率考えると今はやめたほうがいいな。

 きっと上位素材の入手と、スキルレベルの上昇で何とかなるはず。


 ◇◆◇◆ 


 時間も九時前になり、山野さん達がやってきた。

 今日は普通に車で出かける事にした。

 

 市内の大型家電専門店で、一通りの家電を買う。

 今時の家電って機能も値段も凄いんだね。


 よくわかんないから全て女性陣に任せて、俺はパソコンコーナーで最新のパソコンのチェックをして暇を潰してた。


 絶対使う事無いような、ソフトが沢山入った製品ばかりが並んでるな。

 やっぱパソコンは家電屋さんで買ったらダメだね。

 ソフトをインストールしてこの値段にするくらいなら、グラフィックボードとかサウンドの品質を上げてある方が、よっぽど快適に使えるぞ。


 そんな事をしていると、今井さんがやって来た。


「大体決まったので、一応確認してもらっていいですか?」

「おう、いいぞ」とみんなの所へ行くと、選んだリストを見せられた。


 何故かやたら調理関係が多いし、洗濯機の凄い高級なのとかあったが、俺料理なんてしないし、洗濯も一人になってからは、全部コインランドリーでしかやった事無いと伝えたけど「必要なんです」と言い切られた。


 結局五百万円程をデビットカードで支払い、明日の配送という事で店を後にした。


 取り敢えずランチを食べに、駅の側のホテルに出かける。

 みんな好みがあるだろうから、色々選べるブュッフェにした。


 お昼からは家具を買いに行くという事だが、全てを北欧家具で揃える事になったらしくて、オープンしたばかりの北欧家具専門店に行った。


 そこでは昨日のうちに欲しい物のサイズなどを全部書き出していたらしく、どんどん品物を見て購入して行ってた。


 会計は、1200万円だった。

 家具って高いんだな……


 これで、必要な買い物は済んだはずだ。

 取り敢えずカフェに寄ってダベる事にした。


 女性陣六名に男は俺だけだと、みんな凄い美人さんだし、なんか悪目立ちするよな。


 森さんに「翻訳機能付きの魔道具作って見たよ」と伝えると「コンニャクですか?」と、返されたぜ。


「いや違うし」と、言いながら現物を出してみせた。


「誰か私の理解出来ない言語話せる人居るかな? 私は、英語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、ポルトガル語、広東語、北京語、韓国語が理解出来ます」と言った。


 普通に凄いな……


 すると、前田さんが「私ロシア語とアラビア語解ります」と言って、全く理解出来ない言葉で、森さんに話し始めた。

「凄い、理解ができるわ、音はそのままロシア語で入ってくるけど、意味が理解できるって感じ」


「そうなんだねぇ」

「これなら文化の違いとかで言い回しが違って、該当する言葉が無いなどの、問題もないわ」


「それならそのマイクから喋ると、逆に日本語で喋っても、日本語のわからない人に、意味が正しく伝わる様になるって事かな?」

「森さん、そのマイク使って、北京語で何か喋ってみて?」と、山野さんが言うと、カンフー映画でしか聞いた事の無いような中国語で森さんが話し始めた。


 凄い、中国語が全く理解出来ない俺にも意味が伝わって聞こえた。

 聞こえると言うより、心に訴えかける感じかな。


「素晴らしいです! これを沢山作って下さい」


 森さんはどうやら満足して貰えたようだな。


「暇を見つけて作っとくよ。前田さんが言ってたのは、現状成功率が低すぎて作らなかった」

「でも作れるんですか?」


「どこでも行けるって訳じゃ無いけど、二箇所にそれぞれ入口置いて、その間を一瞬で渡る感じだね」


 一応颯太に確認して、材料用意するなら作ると伝えるか。


 ◇◆◇◆ 


九月八日 二十時


「今日は、東京に戻ってたから疲れたぜ」

「移動の時間が勿体無いよな。ダンジョンに潜る時間が減っちまう。今日は宮城の美味い酒だぞ」


「転移門作れるが材料が大量にいるぞ。魔核一万ポイント分使って、10%の成功率だ」

「構わん。取り敢えず一つ作ってくれ。今は何より時間が大事だ。本部で材料用意するから明日頼む」


「わかった。ついでに作り溜めた物も明日納品しとく。俺も今日は疲れたぞ。女性六人と一緒に出ると気疲れが激しい。ずっと女っ気の無い生活してたから、何話したらいいかも、さっぱりだ」

「そう言えばここで三人だけなのは初めてだな」


「実際どうなんだ? 今は気になる人とかいないのか? いないのなら、うちの女の子達の中から選べばいいのに」

「俺はさ、結婚二回も失敗してるから、もう結婚を前提にしたお付き合いとか、そんなノリは無理だな。まぁ今はお金もそれなりにあるし、その内、気が変わるかもしれないけどな。そう言う颯太は結婚とかしないのか? それこそ周りがほっとかないだろ?」


「確かに周りはうるさいな。見合いの写真なんか月に十枚は来るぞ。でもなぁこの歳になってあれだが、恋愛に憧れてるんだよ俺は」

「今の忙しさじゃ、まだまだ先になりそうだな」

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