第三十六話 はじめまして?
「メア様。お初にお目にかかります。私は――」
いったい何人目だよ!!
どこぞの貴族が自己紹介をしている。が、まったく頭に入らん(覚える気ないもんねー)
「この子は――」
お辞儀を促し、息子を紹介してくる。
お辞儀をした貴族の息子が、母さんに見惚れてボケッと突っ立ってしまった(お母さんって魔性だよね)子供限定でな。
「こんにょともよろちくおにぇがいちましゅ」
定型文で返事をし、カーテシーをする。そしておもいっきり睨んでやった。母さんに群らがる野郎はどんな奴でも敵。次の貴族に向かい直し、ご退場願った。
親に連れられて行くクソガキが、名残惜しそうに振り返っている。シッシと手を振って、あっかんべーだ!
「いけませんよ? そのようなことをしてわ」
婆ちゃんが注意してきたので、は~いと生返事。
「まったく、誰に似てしまったのやら、うふふ――」
…………
……
「はあ~、ちゅかれた~」
残り十分の一まできた。
しかし、
なぜ女の子が少ないんだぁぁああ!!!
(ショタばっかりだけど、みんなかわいいじゃない)いや、まあ、この位の年齢層だと男と女の違いなんて、服装や髪の長さの違いだけかもしれないが――。
でも、ちがうんだよぉぉぉ!!!
もっとロリと戯れると思ったのに、キャッキャウフフできると思ったのに『メアちゃんもロリだもんね~、女の子同士のほうがいいよね~?』俺、男だから、ロリでもないし、女の子同士でもない(はいはい、次の人が来たわよ)
……
はぁ~、次はどのショタが来たんだ。
「エイルル帝国から来まちた――」
(メアちゃん、メアちゃん!?)見ればわかる。あれは(『《運命の子》~!』)……俺のセリフを取らないでくれ。
「エイルル帝国第一皇女カホシー エイルルじゃ! よろちくなのじゃメア姫♪」
悪魔っ娘来たァーー!
紫髪で、俺と同じ碧眼だ。頭に白い角が生えていて、横笛と太鼓の髪飾りをしている(お人形さんみたい、ぐっへっへぇ~♪)カーテシーも俺より上手だ。かわいい!
「メア ラブピースでちゅ。よろちくね♪」
さっさとカーテシーをして、カホシーちゃんの手を両手で握手(この世界でも握手は友好の証だと教わったもんね)うっ……背が高いな、同年代の子と比べても俺低すぎじゃね?
「もう喋れるのか!? まさかこの子も――」
爺ちゃんがぶつぶつと険しい表情で独り言。
「な、なんじゃこの化け物はぁ~!!」
その顔を見てしまい、カホシーちゃんが涙目で母親の後ろに逃げた。
爺ちゃんがすっごく傷ついている。そのせいでさらに恐ろしさが増す。
「ひぃ~~じゃ!!!」
(ドンマイお爺ちゃん)初めて見たらそうなるよね『そうなるね~』
「ア、……カホシー? 次の人が待っている。さあ行こうか?」
「えぇー、いっちゃうのぉー?」
なんて短いんだ。父親に抱っこされて行ってしまう。
「またなのじゃ!」
カホシーちゃんが父親からはみ出てバイバイしてくれたので、ジャンプして手を振り返した。
「おわっちゃら、すぐにいくからにぇー!」
なんだろう? カホシーちゃんと握手してから、力が湧いてくるぞ(はやく終わらせるわよメアちゃん。ユナちゃんとも、まともに話せてないんだから)
「男の子より、女の子の方が良いなんて――」
後ろから声がした。
「男の子同士なら親しくなれると思いましたのに。未来の婿探しはダメですか。はぁ~、残念です」
婆ちゃんが小声で恐ろしい事を漏らしていた。
「……あらら、メアちゃん聴いてしまいましたか♪」
俺の視線に気づいたのかにっこり微笑むと、宝石のような瞳がジッと見つめて――――。
…………
……
ん?
婆ちゃんがにっこり微笑んでいる。
なんだろう? カホシーちゃんと握手してから、力が湧いてくるぞ(はやく終わらせるわよメアちゃん。ユナちゃんとも、まともに話せてないんだから)
『ヒェッ~!! ヤッバ~イ~!?』何がヤバイんだ?(どうしたのイスナーちゃん?)『まあ~、身体に異常はないからいいのかな~?』
「レーヌよ。ほどほどに、な?」
「ふふふ、わかっていますよあなた」
「……んん?」
……
「おわっちゃ~」
「おつかれ~、メアちゃんおなかすいてない? おっぱいのむ?」
母さんが人目を憚らずに上着を脱ごうとしている!? さきほどのマセガキ共が一斉にこちらを向きやがった(その面、覚えたからなァ!! 後で『ピ~』を『ピ~』して『ピ~』してやるからァァ!!)それは幾らなんでもやめてあげてほしい。
「あなたは、それでも王家の一員ですか! ああ~もうっ、早く上着を着なさい! なぜ、ボタンを掛け違いに!? まったくあなたは成長というものを知らないのですか!! いいからジッとしてなさい」
イラ叔母さんが乱暴に母さんを止めている。前よりでっぷりしてない?(女性にその話題はタブーだよメアちゃん)『ポチャッとしているって表現に換えないと~』前よりポチャッとし(ここはふっくらが妥当か――)『やっぱり、ちょっと血色が良く――』
ごにゃごにゃごにゃごにゃ
おまえらの方がヒドイだろ!!(てへ☆)『えへ~☆』
「――おなかすかしてるもん!!」
「そうだとしても、人前でするなど、ありえませんわ! あなたは常識がなさすぎるのです!! だいたいあなたは小さい時から――」
「メ、メアおなかちゅいてにゃいよ?」
ほら見なさいと言わん態度で、イラ叔母さんが上着を整え続けていると――。
「イラはいーーっつも、ティアのじゃまばっか!! どうしてそんなことするの!!!」
「あなたがおかしな事ばかりするからですわ!!!」
「このドリドリ~!!」
母さんが口に手を入れてイッーだ!!して挑発すると、イラ叔母さんのこめかみに青筋が浮かび上がる。
「お黙りなさい! こっのチンチクリンーッ!!!」
イラ叔母さんがその立派なドリルヘアーを、ムチのようにしならせ母さんを捕縛。
「オ~ホッ~ホッ~ホッ~!! ざまぁないですわ~!! オ~~ホッ~~ホッ~~ホッ~~!!」
扇子を広げ勝鬨をあげてしまい、周りの視線を集めている。
が、
俺はそのおこちゃまで幼稚なやり取りを無視して、ユナちゃんに挨拶をしに行く『精神年齢――』あ~あ~伝わらな~い~。俺は立派な大人だから~あ~あ~(そういうとこだよメアちゃん?)
両耳を塞いだ今日で一歳の赤ちゃんがあ~あ~言いながら逃げている絵なんてポイだ『あ~~わたしの力作が~!!』
居た! ラス叔父さんといっしょに休憩している。
「はじめまちてぇ? メア ラブピースでしゅ。よろちくにぇ」
流れるような所作でカーテシーを決める。この時のためだけに、俺はがんばって練習してきたんだ。男を殺し来る日も来る日も『一週間だけでしょ~?』……以前の演技でした、なんちゃってカーテシーとは訳が違う。なんたって王妃直伝の本物。
これで掴みは最高のはず? まさか中身が三十歳のおっさんだなんて思うまい(完璧ステキレディよメアちゃん!)
ユナちゃんがポカーンとして驚いている。しばらくすると再起動してスカートの裾に手を伸ばす。
「ユナ ラブピースでしゅ」
ぎこちなくカーテシーをして答えてくれた。ユナちゃんも一歳とは思えない身のこなし。騎士のようなドレスの腰には、その背に合った剣が装備されている。
「あたち、おかあちゃまからあんちゃとにゃかよくちちゃダメ!っていいちゅけられているから。かかわんにゃいで!!!」
ガーン!
開幕早々、痛烈な一撃!! そんなあ、《運命の子》同士なのにぃ……(ここで引いては終しまい。まかせなさい!)
「そんにゃこと、いはにゃいで。メア、メア、ひっく、いっちょにあそ、う゛~わ゛――」
チノの必殺乙女の涙は社会的死が発動しかけたその時、
「あんちゃ《てんちぇちゃ》にゃんでちょ! うそにゃきはやめて!! う、うじゃいのよ!」
俺にしか聞こえないような小声で、迫ってくる。
そして慣れた手つきで顎クイをしてきた……。このシチュエーション、少女漫画でよく見る場面のような(もしかしてユナちゃんの中身って)ストーップそれ以上いけない。顎クイなんてするような人種は俺の敵だから、何かの間違いだ。いいね?(うん、なにもなかった)
「アッ! ……もうちわけ、ございましぇん。メア、しゃま?」
距離をとって謝っている。――男式で。
気まずい沈黙が場を支配した。
ユナちゃんの顔が真っ赤に染まり、手を握り拳にして気まずさに耐えている。その横に居たラス叔父さんは満足そうに唸っていた。
……嘘泣きじゃなくてガチで泣きそうだよ(びえ゛ーーん゛わたし達の百合色の生活がTS×TSに)百合色? どうしてこうなった。
イラ叔母さんの方へ走って逃げて行った。あー待ってくれーー!
ユナちゃん♀とキャッキャウフフするのを、本当に楽しみにしていたんだーー!!
膝をガックリと落とし右手を伸ばすと、解放されてうれしそうな母さんが右手を握った。
母さんこれは新しい遊びではないから、イラ叔母さん達は敵ではないから。え? あんな奴と仲良くしちゃいけない。でも俺はロリに囲まれてキャッキャウフフしたいんだ!
もう中身が、イタイ王子様気取りの野郎でもいいさ。
……よくねぇぇよ!!
BL趣味なんてない!(ロリロリパーティが崩壊した。TSTSパーティに絶望した!!!)
(…………待って? そ~よ~!! メアちゃんは男だったわ。ならユナちゃんも乙女。な~んだ~問題ないじゃない)その発想はおかしいッ!!!
待てよ? そうだな!!
外面はかわいい女の子。中身が男だなんて聞かなければ、永遠にかわいい女の子のままだ!
(とうとうわたしに追いついたようね。見た目が女の子なら女の子なのよ!)チノ様ぁ。あなた様の発想は正しかった。人は自分の見たいものだけを見て、生きていけばいいのですね『え~、なにこの状況~!?』
「誕生の儀の準備が整ったでござる。皆様、こちらにでござる」
ジエンさんの知らせを聞いて、アーディさんを加えた七人で誕生の間に移動することになった。その道中、ユナちゃんが俺を見るたびに、真っ赤になり目を背ける。ユナちゃんは女の子。女の子――。
どうも、グミありがとうアーディさん。そんなに小さくしなくても、喉を詰めたりしないから(エイドさんが居ないからって、お母さん貰い放題ね)シーってわかってるよ母さん。エイドさんには、黙っておく(そんなに、なでなでしない――もっとして~♪)
よし! 俺の天使の笑顔と評される破壊力バツグンの技を使い、好感度UPを狙う。めざせキャッキャウフフ。ロリロリパーティ!『メアちゃん~?』なんだ?『メアちゃんがよく言うロリロリパーティに、わたしやチノちゃんは含まれるの~?』
……仲間っていうよりかもう親ゆぅぅーーあ~あ~!! そうそう、含まれるよ!(ニヤニヤ)『ニヤニヤ~』
ユナちゃんがこちらをチラ見したので、天使の笑顔をプレゼント(ニヤニヤ)『ニヤニヤ~』ふ、ふんっ!!!
ニコッ!!
横で母さんが、あのこはてきよ!と、もごもご言って聞こえない『聞こえているじゃない~!?』え、なんだって?(鈍感系主人公のつもり?)『メアちゃんは~、天然系ボケボケ主人公だよ~』ひどくない?
ユナちゃんへの効果はバツグンなようで、魅了されたようにこちらから視線を外さない――はず? でもその後、なぜかラス叔父さんとイラ叔母さんをポカポカ殴っている?
そしてイラ叔母さんは、ずっと母さんを見て高笑いしているし、ラス叔父さんは俺の周りを永遠とぐるぐるして護衛している……のかな?
よくわかんない家族だ?
イベントクリア報酬
ゲットスキル
【ちゃいるど+】 ⇒ 【ちゃいるど++】
言動行動すべてが子供!! きっともうこの評価は覆らない
補正 抵抗力+1 TP+1 <new>ステータス成長速度+10%UP
【努力+】 ⇒ 【努力++】
俺、おっさんだから? ユナちゃんにバレないように練習しないと
補正 ステータス成長速度+30%UP <new>全能力+1
【天然系ボケボケ主人公】
俺は三十一歳で七歳で一歳だからボケなんて始まってない――え、違う?
補正 詠唱時間-10%
secret
《神の友達+》 ⇒ 《神の友達++》
神と親友 ふっふ~ん♪
補正 特定の対象に対して補助効果が???倍 <new>神気+10 神気回復1日+5
ユナ
【王子様】
トゥンク 周りに謎花や謎の輝きが見える! 視えるぞ!!
補正 攻撃力+1 攻撃力+10%UP
レーヌ
【あくじょ(仮)++】 ⇒ 【あくじょ(仮)SP】
その能力で昔は色々と……今も、おちゃめに少し使っている
補正 魔法力+3 <new>魔法力+30%UP
創作日記:恐れていたことがおきた。
キャラ付けどうしよ~。ぼんやりしすぎだよな。
キャラシートの3行を見ながら。
ユナのキャラが行方不明、と言うかまず作者にしか理解できないよなこれ。
あ~~!!! 改稿時に修正するかも
未来日記:微修正したよ。でもまだ掴めてないよな。またリベンジし申す。
キャラシートには、色々書いているのです。ユナちゃんの過去も現在も未来のエピソードもあるのですが、キャラにイマイチ反映できない。詰め込みすぎたかな~? 単純明快な方がいいのかな~? 実力がぜんぜん追いつかないのか~。




