表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/106

15 *R15

 第一優先は自分の生存率を上げること、不老不死の研究をする前に死んでしまっては元も子もない。

 素質のお陰で病に侵されることは無いし、自然治癒も早い。しかし重症を負うとどうしようも無い。


 まずは医療魔法の練度を高めるべきだろう。

 ということで実験台は二人居る、一人は医療魔法の練習に使わせてもらおう。

 リンが人を傷つけられるかのテストも兼ねる。




 懇願するような目を向けられているにも関わらず、リンは容赦なく切り傷、刺し傷、裂挫創と指示された種類の傷を付けていく。

 躊躇も無いし腕が良い、拷問に向いてそうだ。


 そして僕がそれを医療魔法で治してやる。

 何回か繰り返したが、特に失敗もなく治せた。

 ただ段々治る速度が遅くなっていた、抵抗も弱くなっており、かなり体力を使うのかもしれない。


 これくらいの傷なら問題は無さそうだ。もっと酷い傷を治したいが、一日で全部やると衰弱死してしまいそうだ。

 続きは明日やろう。


「今日は指を数本切り落とそうと思います、すぐに治すので頑張って我慢してくださいね」


「んー! んー!」


 何かを必死で訴えてくるが知ったこっちゃ無い。

 事前に教えてくれるだけ有難いと思え。

 リンは淡々と指を切り落としていく。


 おお、本当に指が生えてきた。

 図書館の論文には、医療魔法は人体への知識と魔力があれば使えると書かれていた。

 沢山本を読んできた甲斐あって、僕の人体への理解は深いのだろう。リンにもやらせたが治すことが出来た。


 ただ、この世界はあまり臓器などの役割や構成は知られていない。少なくとも治せるのは外傷だけだろう。

 それでも十分な収穫だ。


 暫く傷つけて治してを繰り返し、手を切る程度なら何度でも治せることが分かった。

 ただし肩まで切ると治しきれず、手が無くなってしまった。今の僕の魔力の限界なのだろう。

 当人も衰弱しており、多少の抵抗するものの叫ばなくなった。これはもうほっといても衰弱死しそうだな。




 さて、もう一人は猿轡を外したいので、変に喚かれないように敢えて実験の様子を見せていた。

 今では顔が真っ青で、実験台が死んだら次は自分がこうなるとでも思ってそうだ。いい感じに絶望してくれている。


「さて、君は今から猿轡を外すけど、余計なことを喋ったらさっきの人のようになるからね」


 コクコクと大きく頷いてくれる。

 人を大人しくさせるには、やはり恐怖が一番手っ取り早 い。


「君にはこれを食べてもらおう」


 禍々しいオーラを出す魔物の核を見せてやる。

 相当嫌だったのだろうか、目を瞑って首を振って全力で嫌という意思表示をしてくる。


 そんな事したら指が切られるって分かっているのに、ここまで抵抗するのは本能的な問題なのかもしれない。

 オーラがキツイ人には相当キツいんだろうな。


 面倒臭いし無理やり食わせちゃおう。

 鼻を摘んで、酸素を取り込もうと空いた口に核を無理やり押し込んでやる。


「ゔぇぇ……」


 うわ汚っ、ちょっと吐いたぞこいつ。

 まぁ吐いたのはごく僅かなので食べれてはいるだろう、ダメだったら手を切ってもう一回食わせるだけだ。


 暫く様子を見ていると、突然苦しみ出した。

 どんな感じか聞きたいが、それ所では無さそうだ。


 結局そのまま気絶してしまった……心臓は動いているし息はしているので生きてはいるはず。

 うーん、今日の実験はこれで終わりかな。


 以前、動物に魔物の核を埋め込むと、魔物になったと言った。これは食べさせても同じだった。


 では人間は? 僕の予想では、リンのような赤目になるのではなかろうか。

 魔物にならない理由は分からないが、単純に免疫のようなものがあるのかもしれない。


 そうなればリンの過去に説明が付く。

 生まれつき赤目なのは分からないが、どっかの遺伝子に混ざってたんだろう。




 翌日、やはり予想が正しいことが証明された。

 本人は特に違和感は無いらしいが、ちゃんとリンのような赤目になっている。


 となるとやはりリンはヴァンパイアの核を食べたのか? 聞いてみたが、覚えていませんと帰ってきた。

 申し訳無さそうにしているが、幼少期の話だ。それ位は仕方ないだろう。


 まぁ試したいことも試せたので、後は死ぬまで色んな薬を飲ませて、効果を確かめるのに協力して貰うか。

 リンも自主的に動けていい感じだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ