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過去

 ここはどこなんだ。


 よく周りを見渡しせばここは自分の部屋じゃないか。


 でもここは高校の頃に一人暮らしをしていた自分部屋であり、今の自分の部屋ではない。

 どういうことなんだろうか。


 俺は昨日仲良く麗華と娘の彩と一緒に寝たはずである。

 あの幸せな家庭は夢だったのか。


 いや違うと思いたい。


 なのになぜ俺のベットがありそして高校時代にお気に入りだったアニメのポスターがはってあるんだ。


それにこのポスター高校三年の時俺の好きなキャラとのエンドではなっかたので破り捨てたはずである。


 そしてそのアニメがあったのは高校二年のころだ。

 ならばここは過去なんだろうか。


 タイムスリップ、いやいや漫画やアニメじゃないんだからそんなことが起こる訳ないじゃないか。


 これは何か悪い夢だろう。


 でも本当に夢なのだろうか。今までの幸せな家庭の方が俺にとっては夢なのではないだろうか。


 そんなことを思い始めた俺はベットから抜け出し家を出ようと階段を下りた。そして玄関の戸を開け、外に出った。


 外は夕方だった。

 そんなことは今はいいんだ。


俺は考えもなしに駆けだしていた、麗華の実家の方角へと。


探し人は案外早く出会うことができた。麗華の実家には俺の家から行こうとすると丁度真ん中に町があるんだ。


そこで彼女を見つけたのだ。


彼女は紛れも無く麗華なのではあるけれども。

俺が昨日見た麗華よりもやはり若かった。


やはり過去なのだと確信する。

向こうも俺を見つけたらしく俺の所に駆け寄ってきた。


俺は疑問が思い浮かぶ。なぜ俺の方に来るんだ。ここは高校二年生のころに違いないはずである。


その時は俺はまだ麗華のグループに虐めを受けていたはずである。


そんなことを思っていたら麗華に飛びついてきた。


俺は両手で受け止めることができた。彼女からは少し汗のに酔いがする、彼女もここまで走ってきたのが分かりこれは昨日と同じ麗華であること確信することができた。


そんな様子を見て周りにいたおばさんたちが口々に近頃の若い子って場所を選ばないわよねとかおっしゃてる。


「お――い、麗華さん離れてもらえないだろうか。さすがに恥ずかしい」


 俺がそんなことを言うと彼女は泣きながら叫んだ。


「嫌よ! 私はあなたと結婚したことも何もかも夢だったのだろうかって思ってたんだからね」


「俺もだよ。俺も昨日までのことが夢だったんじゃないかと思っていたんだ」

 お互いのことよく知っているからこそ俺たちは昨日と同じ相手だと分かった。




 抱き合ったまま時間が過ぎてお互い落ち着いたところで俺たちはさすがに周りの目線が恥ずかしくなってきたのでその場を後にし、大学時代によくデートで来たカフェに今いる。


「あの、ここって十年前よね」


 と麗華が言ったことに対して俺はで頷いた。


「どいうことなのか分からないがそうらしい」


「ああ――そういえば。あなた今朝おかしなこと言ったわ」


「俺は今朝の記憶がないんだがなんて言っていたんだ」


「俺は過去から来たんだ。それを聞いた瞬間、私意識を失ったみたい。目が覚めると夕方だったわ」


「と言うことは今未来にいるのは過去の俺なのか」


「そうだと思うわ。必然的に私がこの時代に来たということは過去の私が未来にいると思うわ」


「そうか、それは少し彩が心配だな」


「そうね。たしかに心配だわ。でも考えても仕方ないし、それに大丈夫でしょ。多分、私は結局あなたのことを好きになると思うわ」


 自信に満ちた顔で言われる少し照れるな。


「それであなた。明日は火曜だから学校があるじゃない。楽しみで仕方ないわ」


「おいおい俺たちたぶん今高校二年だぞ。付き合い始めるのは高校三年の時だ」


「いいじゃない。遅いか早いかの違いじゃない。どうせ私って後半年すれば虐めの対象になるじゃない。まあ、あなたは今虐めの真っ最中だと思うけど」


「ああそうだ。真っ最中だ。直接は何もやっていなかったが麗華も同罪じゃないのか」


「またまた、それはとっくの昔に水に流したじゃない。過去に縛られている男は格好が悪いわよ」


 左手の人差し指で俺の唇に触れながらそんなことを言う彼女はとても魅力的であり、見惚れてしまい何も言い返すことができなかった。


 そして麗華と帰り際にお別れのキスをして俺は帰った。


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