……君と
「マミと別れるんだ」
「え……?なんで」
「別れようって決めたんだ」
「それで、相談って何か聞きたいことがあるの?」
「ああ。お願いがあるんだよ」
「うん…」
「マミは……
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「ねえ。マミ。ちゃんと決断した」
「そう。わかった」
「俺は、マミと復縁できない」
「んー。そっか」
「ごめん」
「んー。でも、そんな簡単に諦められないなあ」
「でも、もう俺、新しい恋をしたいんだ」
「ごめんね。でもやっぱ私、こうたのこと1番好きなんだ。次は絶対に浮気なんてしないから。だから……」
「ごめん」
その時だった。
「じゃあさ、新しい恋をして彼女ができたなら我慢するよ。諦める」
「彼女が出来たら、諦める……?」
「うん。このまんまじゃ諦めつかないもん」
「ちょっと、待ってくれよ。そんな……」
そんな、自分勝手なこと。
でも、少しだけ思ったんだ。
ーーユキコにお願いすれば………
「わかったよ。マミ。新しい彼女連れてきたらいいんだろ?」
「うん。でも連れてこられないんなら付き合って。お願い。好きじゃなくってもいいから」
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ってことなんだ」
こうたの目は真剣だった。
つまり、わかった。
私が恋人のふりをすればいいんだということ。
だけど。
「マミちゃんと、私、そんなことしたら友達じゃなくなるかな。」
「そんなことは、ない。大丈夫。マミはそんなやつじゃないから」
「ほかの子じゃだめなの?」
「ごめん。ユキコにしか頼めない……」
しぶしぶ私は、頷いた。
2日後。
恋人のふりをしてマミちゃんに会うことにした。
「……おはよう。こうた」
「おはよ、ユキコ。今日は、ほんとごめんね」
「いいや、大丈夫」
「ありがと。今日は、いろいろ奢らしてもらうから」
「やった!」
なんとなくご機嫌になり、私とこうたはマミちゃんと約束している場所へ向かった。
「あー!ユキコちゃん!……こうた?」
「おはよう。マミちゃん。」
「おはよう。マミ。」
マミちゃんはなんだか意味ありげに微笑んだ。
「新しい恋?」
「ああ、そうだ。」
「まさかユキコちゃんだとは思わなかったなぁ」
「……うん」
「んー。でもちゃんと言うこと聞いてくれたんだね。諦めるよ!
ユキコちゃんに協力もらうなんて、ユキコちゃん優しいんだね。てか嘘ついてまで別れたいって気づいたからもう大丈夫。だから、さよなら。こうた」
「…え。嘘って……」
「そんなのすぐに分かるよーだ」
マミちゃんは笑顔で走り去っていった。
うん。これで良かったんだよね。
自分に言い聞かせて、それからこうたを見た。
「ありがと。ユキコ」
「なにか奢れよー」
「ああ」
そう言ったコウタの声はどこか淋しげだった。
「なあ、ユキコ…」
「……ん?」
「俺さ……」
「なに?」
「ユキコと付き合いたい」
「……?」
がたん。なにか崩れるような音がした。
「え?」
コウタは表情を失っていた。
私を見ているのではない。
私の後ろの物音がしたほうを見ながら。
「嘘だろ……まさか。まさか!」
見たことのないコウタの顔。
私の、後ろなにか。
振り返った。
物音のしたほうを。
私は、言葉を失った。




