始まったデスゲーム
「……は?」
この世界に来て二回目の硬直。今の今までのテンションは何処へ行ったのか、俺達二人の体は完全に固まっていた。その原因となったアナウンスは、俺達を硬直させた言葉を繰り返していた。
『…そして現実世界での『死』ということを示していますのでご注意ください』
アナウンスの音が頭の中を駆け巡る。信じたくはないが信じるしかなかった。
『それではステータス画面の開き方だけ説明します。その他は各自でメールを確認してください。それでは右手を左から右へスライドしてください。ステータス画面が表示されます。メールはメールタブをタップすると表示されます。それでは、攻略に励んでください』
それ以降、アナウンスは聞こえなくなった。俺はアナウンス通り右手を横に振った。スマホを操作したときのような音が鳴り、目の前にステータス画面が出てきた。その中の『メニュー』→『メール』→『世界のルール』を選択する。そこには、さっきの放送の内容が詳しく書かれていた。
『世界のルール』
1、君達はプレイヤー、この世界に五つある迷宮を全て攻略すると脱出出来る。
2、この世界はプレイヤーの住む『上原町』を飲み込んでデータ化したものなので地形などは同じになっている。
3、視界の右上にHPバーが存在する。
4、そのバーが0になるとプレイヤーは死ぬ。
5、この世界で死ぬと現実世界でも死ぬ。
6、期限は一年。それを越すとプレイヤー全員が死ぬ。
以上、頑張って攻略したまえ。 ゲームマスター
「くそっ!何なんだよこれ!」
優真が後ろで叫んだ。
「いきなりゲームの世界に迷い込んだと思えばそのゲームはデスゲーム、しかも期限つき?そんなもん、期限があろうがなかろうが、誰もが死にたくねえって思うに決まってんだろ!」
その優真の言葉を聞きながらふと何かが頭をよぎった。何だったか、これに似たものをどこかでやったことがあるような……。……そうだ、あのゲームだ!
「ちょっと待て優真、一旦落ち着け!」
「はあ?これが落ち着いていら……」
「一緒なんだよ!」
「一緒って何とだよ、こんなデスゲームに二回も巻き込まれてたまるかっての!」
「違う、本当のデスゲームは初めてだ。だけど『ゲーム』でなら、俺達が最近はまっていたあのゲーム、『バインド・ゲイム』では、これと同じ展開にならなかったか?」
そう、同じなのだ。設定も、操作方法も、置かれた俺達プレイヤーの状況も、あの『バインド・ゲイム』と同じなのだ。
優真もそれに気づいたのか、叫ぶのを止めた。
「そうだ…同じだよ!なんだ、それなら簡単じゃねえか」
「ああ、俺達はこのゲームを知っている。レベル上げの効率のいい場所とか罠の位置も、つまり、一回クリアしたゲームをもう一回やっているような状態なんだよ」
意見の一致で俺達の間に希望の光が差し込んだ気がした。少なくともこのデスゲームを攻略できる希望が生まれた。
「それならまずステータスの確認だな」
そう、このゲームでは初めに各プレイヤーに配布される武器が基本の武器になり、そのジョブを得ている。装備なんて見ればわかるが一応確認しておくのもいいだろう。さっきの感じで手を振るとステータス画面が現れた。
『ステータス』
名前
如月 翔
ステータス
平均的
ジョブ
剣士
装備
片手用直剣『ビギンソード』
所属ギルド
無所属
ある程度予想通りのステータスだった。優真も確認し終わったようだ。
「さて、じゃあ雑魚モンスターを倒しながら近くのショップまで行くか」
「ああ、早速行こう」
こうして俺達は、近くの町まで行くために歩きはじめた。この時はまだ考えていなかった。俺達の後ろで起こっている大混乱を。そして、このゲームの本当の恐ろしさを。
三話目です!
今回は説明やステータスばっかりですみません…
それでは次は四話、次こそゲームらしく出来ることを目指して頑張ります!




