西へ
6章265話になります!
本日1回目の投稿です!!
それではどうぞ!!
「ねぇねぇ、この村を出たら次は何処を目指すの?」
リーシャは、若干眠そうなクジラの意思を無視して、会話を繰り広げる。
「ふぁ〜あ...、そうだねぇ。義姉さんは西の街に居るらしいから、とりあえず西へ向かおう」
クジラは、かなり大雑把な返答をする。まぁ、ララが殆どヒントを与えなかったので、仕方がないだろう。
「西の街かぁ...。西...、広すぎてわかんないや...」
リーシャは、自分の知り得る知識をフル活用して特定しようとするが、西の街というキーワードだけでは広すぎて無理みたいだ。
「あと、わかってるのは義姉さんが超お酒好きって所かな?多分、昨日のリーシャみたいにバカ飲みするんだろうなぁ...」
「へぇ〜、奴隷してた時はそういうの一切飲めなかったから知らなかったなぁ。というか、なんでクジラがララちゃんの好物とか知ってるのさ!?...あ!そういえば昨日の朝、ノルドの村の宿で、ララちゃんに出会えた経緯を、教えてもらい損ねたんだった!それも話して!」
リーシャは、何故自分が知らないような情報をクジラが知っているのかと驚き、それに連鎖して前日に聞きそびれたクジラがララと出会った経緯を話せと言う。
「あー...、そういえば言ってなかったっけ?まぁ、色々あったんだよ。ヒントとしては、現実であって、現実では無いって感じかな?(義姉さん的にも、今まで一切明かさなかった自分の能力を、勝手にベラベラ喋られるのは嫌だろうし、これ以上言うのはやめておくか...)」
クジラは、家族すら知らない能力を打ち明けてくれた義姉さんの信用を失わない為にも、彼女の能力によって夢の中で出会ったという事は隠して返答をする。
ララは、毎晩リーシャの夢に忍び込み、強制的に様々な話を聞き出しているので、正しい判断だ。
うっかり話してしまえば、即座に信用が無くなると考えても過言では無いだろう。
「むぅ...。ララちゃんと秘密の約束なの?」
リーシャはムスッとした表情を浮かべながら、私以外の女と秘密の約束事をしているのかと聞く。
「秘密の約束っていうか、義姉さんは凄い力を持ってるから、もしも喋っちゃうと、即バレするんだよ。だから言えないの」
クジラは、必然的に秘密の約束になってしまっている現在の状態について、確信的な部分を除いて丁寧に説明した。
「そんなんだ...。まぁ、いいもん!私の方がクジラと2人だけの秘密がいっぱいあるもん!」
クジラの申し訳なさそうな表情を見て、やましいような秘密事は、絶対に無いのだろうと確信したリーシャは、その位は別にいいやと告げて、自分の方がクジラと共有している秘密が沢山あると言い、えへんと胸を張る。
「(多分、夢の中で自分から全部ゲロってるんだよなぁ...)」
ララの夢を操る力によって、2人だけしか知らない秘密は無くなっているんじゃないか?と、クジラは心の中で呟き、可哀想な人を見る目をリーシャに向ける。
「それじゃあ、お酒の事を知ってるのは、その色々あった時に教えてもらったの?」
リーシャは、『色々』という部分で一体どんな事があったのだろうかと考えながら、ララはお酒が好きだという情報を仕入れてきたのは、色々あった時なの?と聞いた。
「うん、そうだよ。だから西の街でララに会えた時の為に、雪猿に頼んでリンゴ酒を貰う約束も取り付けてあるんだ」
「ほぇぇ、仕事早いね!それにしても、ララちゃんはお酒大好きなのかぁ...。いつか会えたら、一緒に飲んで少しでも仲良くなれれば良いなぁ」
「きっと仲良くなれるよ(なんやかんや言って義姉さんは、ただのコミュ症だからなぁ。きっかけさえあれば、きっと姉妹仲良くできると思うな)」
「本当に〜?ララちゃん、私の事を凄く嫌ってたよ...?」
リーシャは、半信半疑で本当に仲良くなれるのかと再度聞く。
「うん、絶対に大丈夫。なんなら、僕もサポートするからね?」
クジラも、出来れば姉妹同士仲良くしてきて欲しいと思っていたので、リーシャに仲良くなる為に手助けをすると伝えた。
「えへへ、やったぁ!ララちゃんに会えたら私、頑張るぞ〜っ!」
すると、満面の笑みでぴょんぴょんと跳ねて喜びを表し、ララに出会えたら自分の事を好きになってもらえるように頑張ろうと決意するのだった。




