イビキ嫌い
6章261話になります!
本日1回目の投稿です!!
それではどうぞ!!
チュンチュン、チュンチュン...。
恐らく鳥の鳴き声が、窓の外から聞こえてくる。
あれから特に何事もなく時間は過ぎて日が昇り、朝がやってきたみたいだ。
「くかー...、くかー...」
「ぐおぉぉぉぉっ!!ぬぅぅぅぅぅ...っ!」
だが、クジラとリーシャはそんなの御構い無しに熟睡している。
クジラの方は、リーシャの騒音まがいなイビキの中、よくここまでスヤスヤと眠れるものだ。
「ん〜...、ヨシノうるさい...」
「ぐがぁぁっ!!えへへへ...、上腕二頭筋...」
きっと、昨晩に飲んだ酒のおかげだろう。どちらも気持ちよさそうに寝言を言って、起きる気配がない。
『ワフゥ〜...?』
そんな時、部屋の隅で寄り添うように丸まっていた2匹のうち、リコの方が大きなあくびをしながら目を覚ます。
『クー...、クー...』
「くかー...、くかー...」
「ぐおぉぉぉ...、おぉうっ!?...ぬぅぅぅぅ!」
『ワフ!?...ワフ?』
寝ぼけ目の中、辺りを見回すとリーシャの驚きのイビキと寝言に驚く。
そして恐る恐る近づき、リーシャの顔を右足の肉球でベシベシと叩く。
「ぐおぉっ...、んんぅ〜...。ぐおぉぉぉぉっ!!」
リーシャは少しだけ痛そうに顔を顰めながらも、睡眠を中断しようとしない。
『ワフゥ〜...』
そのイビキが怖いのだろうか?
リコは若干声がうわずった唸り声をあげながら、両前脚を彼女の顔の上に乗せたり、顔全体を舐めまわしたりして、無理やり起こしにかかる。
「痛っ...、んんぅ、生温かい...」
断続的に加えられる感触によって、リーシャは半覚醒状態で今の感覚を呟く。
『ワフ!ワフ!ワフゥ〜!!』
リコはリーシャに対して、もう怖い声出すのやめて〜!と言うような少し怯えた声で吠えて、早く起きるように促す。
「ん〜...、なんだよリコォ〜...」ムクリ
『ワフ!』
「...んごぉ」パタッ
『ワフゥッ!?』
リーシャは、目をこすりながらムクリと起き、リコを見て声を掛けた為、起きたかと思われたのだが、リコが、やった起きてくれた!とでも思った瞬間には、起きる瞬間を逆再生でもしたかのように横になり、眠ってしまう。
これにはリコは、かなり驚いたみたいだ。彼女のイビキを聞いた時よりも、驚いている気がする。
『ワフー...』
「むにゃむにゃ...、すぴぃぃぃぃぃっ!」
リコが、だめだこいつなどと思っている間にもリーシャは、再びうるさいイビキをしながら心地よい眠りの世界に沈んでいく。
『ワフッ!?ワフー!ワーフーウー!』
やはりイビキの音がダメみたいだ。リコは、リーシャの体の上に乗って、何度も彼女の体を勢いよく踏み始めた。
それほどに、イビキの音が嫌らしい。
「んあっ、ぐほっ、んぎっ。...痛いよ!?」
それのおかげか、リーシャは20回程踏まれた頃、ようやく完全に目覚めるのだった。




