友情の証
6章260話になります!
本日は急用の為、1話のみの投稿とさせていただきます。
それではどうぞ!
「...あ!そうだ!友達の証に良いものをあげよう!手を出して!」
『...コウ?』
ポンッ!
クジラは友達の証と言いながら、雪猿の手の中にとある品物を具現化した。
『クジラ、コレハ...?』
雪猿は、不思議そうに彼の手の中にある品物を見つめる。
「これはネクタイだよ?ちょっと頭下げてもらえる?」
クジラは、具現化した物の名前を雪猿に頭を下げるように頼む。
『...?ワカッタヨ』
何故頭を下げるんだろうと首を傾げながら、雪猿はとりあえず頭を下げる。
「ありがと。リーシャ、いっぺん下ろすよ?」
「大のヤサイマシマシアブラマシマシカラメニンニクで〜...」
クジラは、雪猿に頭を下げさせると、リーシャを一旦雪の上に下ろす。
その時何故か、某掲示板の住民の中で人気な店で使われる呪文を呟くリーシャ。
「あれ?二郎行った事無いよな...?ヨシノが教えたのか...。でも、それじゃあコール乱しでギルティなんだよなぁ...」
ヨシノが教える事は本当に意味がわからないと感じながら彼は、しっかりと二郎での作法や禁止行為を教え、近いうちに連れて行ってあげようと考えるのだった。
「えへへ、天地返し〜...」
「あははは、もういいや...。リーダー、ネクタイ貸して?ゴムネクタイだから、ただネックレスみたいに着ければオッケーだよ」
クジラは、ハイライトの消えた目で雪を二郎のラーメンに見立て、技を披露しているリーシャを放置し、ネクタイを雪猿に付けてあげる。
某ゲーム会社のゴリラを意識してプレゼントしたみたいだ。だが、雪猿はあくまで猿な為、体が細すぎてイマイチ某ゲーム会社のゴリラには見えなかった。
クジラは少しだけ残念そうである。
『コレハ...、ナンナノカナ?』
雪猿は、ネクタイの先っぽを指で弄りながら、これを着けると何があるのかと疑問を感じていた。そもそもネクタイとは何なのか、そこからわかっていないみたいだ。
「特に意味とかは無いんだけど、単なるおしゃれって所かな?凄く似合ってるよ!ほら!」
クジラは、これは着けても何も特殊な能力が身に付いたりはしないが、身なりが良くなると伝え、スマートフォンで内カメラを起動して映る姿を見せる。
『オオ!ナンカ、カッコイイ!ホントウニ、モラッテイイノ!?』
雪猿は、ネクタイが気に入ったみたいだ。
スマートフォンに映る自分を見ながらポーズを決め、クジラに本当に貰っていいのかと聞いた。
「うん、友達の証だよ」
クジラはニコッと笑ってプレゼントすると言う。
『クジラ、アリガト!ボクモ、ナニカアゲナキャ...』
雪猿は礼を言い、自分も何かお返しが出来ないかと考え始める。
「あぁ、それならさ?りんご酒の瓶を1個貰えないかな?旅の途中にリーシャのお姉さんに会いに行くんだけど、そのお姉さんが、凄い酒豪らしいんだ。だから、お土産としてお酒を持って行ったら喜ぶかなって思ってたんだ」
クジラは、ララについての事を少しだけ話し、ネクタイの代わりとしてりんご酒を求めた。
『オヤスイゴヨウ、ダヨ!アシタ、シュッパツスルマデニ、サイコウノオサケ、エランデオクネ!』
すると雪猿は力強く頷き、明日の別れまでに最高のりんご酒を選んでおくと言ってくれる。
「悪いね、よろしく頼むよ。それじゃあ、そろそろ僕とリーシャは家に戻るね?」
『ウン、オヤスミ!マタアシタ!』
「おやすみリーダー。ほらリーシャ、抱っこするよ?」
「ごちそうさま〜...」
「あははははっ!意識だけ日本飛んでるじゃないか!今度、本物の二郎に連れてってあげるからね?」
クジラは、意識だけ別の世界のラーメン屋に飛んでいるリーシャを見て、笑いながらお姫様抱っこをして、家へと戻るのだった。




