散歩の直後
6章233話になります!
本日1回目の投稿です!!
それではどうぞ!!
「ん〜...、えへへ。クジラァ〜...ほぇ?」
クジラがリコと共に、散歩に出掛けてから数分後に遡る。
「んー...?クジラがいないっ!?」
リーシャは、寝ぼけてフワフワと心地良い感覚のまま大好きなクジラに抱きつき、もっと心地良くなろうとしたみたいだが、もう彼はそこにはいなかったので、それが出来なかった。
その為、不安な気持ちが一瞬で全身に駆け回り、彼女はバッと目を覚ます。そして、キョロキョロと辺りを見回し、彼の姿が部屋の中に無い事に驚き、驚愕の声をあげた。
「まだ暖かい...。むぅぅ、何処に行ったんだろ...?」
クジラが横になっていた敷き布団に残る温もりを確認し、つい先ほどまではここにいた事を確認するリーシャ。物凄く不満げな顔だ。
「よいしょっと...、って、あれぇー?視界が回る...?」
パタッ
リーシャはクジラを探す為に仕方がなく立ち上がるが、視界がグルンと1回転したと思うと、布団に倒れ込んでいた。まだ酔いが抜けていないみたいだ。
「うぅ〜、起きれないぃ〜...」
リーシャは、若干涙目になりながら、ジタバタと手足を動かす。今の彼女には、真っ直ぐ立つ事すら、至難のワザの状態らしい。
「リオ〜っ。起きてよぉ〜」
リーシャは今にも泣き出しそうな声で視界の隅に映るスヤスヤと寝息を立てるリオを呼ぶ。
『クー.....、クー.....』
しかし、起きる素振りひとつ見せない。
最近のリオは少しずつ親離れをしてきており、以前までなら寝てても飛び起きて、リーシャの辺りをちょこまかと動いていたが、今では呼ばれても全く反応を見せない時が多々ある。まさに今がそれだ。
「うぅぅぅぅ〜っ!!起きてよリオォ!!ご主人様が必死に呼びかけてるんだから起きてよぉ!!!」
リーシャは床をバンバンと叩きながらリオに向かって怒声をあげる。マジギレだ。
『ワウゥッ!?』
リオは驚きながら飛び起き、リーシャを見る。
「リオ!なんで無視するの!?意地悪すると本気で怒るよ!?」
リーシャは、本気で怒るよと脅しながらリコを本気で怒った。
『ワウッ!?ワウゥゥゥ!!!!』
リオは、なんで僕が怒られなきゃいけないのさとでも言いたげに吠え返す。
「何でそんなに反抗てき...うぷっ!?」
リーシャは、吠え返してきたリオに何か言い返そうとするが、唐突な吐き気に襲われ、プルプルと震えながら目を瞑った。
『ワフッ!?...ワ、ワフ?』
流石に喧嘩してる場合じゃないと思ったリコは、とても心配した様子でリーシャのそばにより、大丈夫か伺う。
「うぷっ。外...、連れてっ...、て...?」
リーシャは、今にも死にそうな(吐きそうな)声でリオに懇願した。
『...ワウッ!!!』
リオは、コクリと頷き、伏せのような体制になる。乗れというサインだろう。
「うっ、うぼっ.....」
リオがその体制になるとリーシャは、リバースするのを抑えながら、リオに飛び乗りしがみつく。
『ワウゥゥゥ!!!!』
リオは威勢良く吠え、出来るだけ揺れないように注意して、なおかつ出来るだけ速い歩きで外に向かった。
「あり...がと...」
外に辿り着くとリーシャは、リオに向けてニコッと精一杯の笑みを浮かべる。
その直後、胃酸特有の酸っぱい匂いが周囲に広がった。




